出産を機に、体型が一気に崩れる方、多いですよね。
しかし、産後のダイエットには注意が必要です。
「早く体型を戻したい!」と思っていても、ちょっと待ってください。
産後太りのダイエット、成功する方法は?いつから始めたら良い?骨盤矯正もしたいけど何か体操は?
産後ダイエットについての解説を、トレーナーが、徹底的にしていきます!
産後太りのダイエット、成功する方法は?
産後太ってしまった方が、元の体型に戻りたいとダイエットを始める時に気をつけるポイントを確認していきましょう。
ダイエットをしっかりと成し遂げていくためには、注意すべきポイントを理解しておく事が大切です。
産後ダイエットはいつから始めるべき?
まず、産後ダイエットはいつから始めるべきなのかを考えていきましょう。
どういう出産をしたかによってもまた時期が変わりますので、ご自分に合った時期を見極めていきましょう。
まずは母体の安定からです。
どういう出産をしたにしろ、まずは母体の回復を優先しましょう。
健康があって初めて「痩せたい」という思いは出てくるはずですよね。
ご自分の体調、そしてお子様のお世話も落ち着いたあたり、時期にして2〜3ヶ月くらいをめどに始めると良いのではと思います。
いろいろなところで「1年を越えてしまうとやせにくくなる」と書いてあり、それを見て焦ってしまう方がいるようですが、何も焦る必要は無いと思います。
ダイエットは「習慣」という意味なので、一旦身体にとってプラスの習慣を身につければ、あとは「継続」するのみです。
その習慣も、体調が悪くては続ける事は出来ないでしょう。
だからこそまずは万全の状態で始められるよう、母体の安定を図っていくことが大切です。
帝王切開は時期がずれます。
帝王切開で出産をした場合には、「傷の回復」を待つ必要がありますよね。
運動して良いかどうかの判断をしっかりと担当医と決めて、こちらも万全の状態でダイエットを始めていきましょう。
産後ダイエットの注意点は?
産後ダイエットの注意点としては、いつにも増して「無理をしない」ということ。これに限ります。
産後、お腹の皮膚がたるんでしまって焦って戻そうとする方がたくさんいらっしゃいますし、実際にお客様としてもいらっしゃいますが、焦りは本当に禁物です。
無理なダイエットをして、体調を崩してしまい、お子様のお世話もままならないということにも成りかねません。
このあとに体操を紹介していきますが、それも「汗をかかない程度」から始めると良いと思います。
やることとしては3つ。
(1)骨盤体操で骨盤周りを整えること。
(2)食生活を整えて代謝を高めていく事。
(3)自分のための時間をしっかりと取ってストレスと上手に付き合う事。
ひとつひとつ見ていきましょう。
無理の無い体操で産後ダイエットを成功させよう。
まずは体操からです。
体操でしっかりと骨盤周りをほぐし、出産によって歪んでしまった骨盤を戻していきましょう。
骨盤ベルトを使うと良いということを見かけますが、私は「自力」で直していく方が長期的に見て自分のためになると思います。
あくまでも骨盤ベルトは「補助」として考える事が大切です。
産後に必要な骨盤矯正体操はこれだけ。
ということで、骨盤の矯正をしていきましょう。
骨盤帯には大小様々な筋肉が付着していて、その筋肉が働く事で細かい動作を可能にしています。
出産というのは、骨盤に強い負荷がかかるため、人によりけりですが、強く歪んでしまう方が多いようです。
そのため、骨盤体操を取り入れて、骨盤の周りをほぐしていきましょう。
やることは「ウイングストレッチ」という体操です。
仰向けに寝て膝を立てます。
反動を使わずに、ゆっくりと膝を左右に倒していきましょう。
もっと骨盤の動きを出したい人は万歳をします。(写真では万歳をしていません。)
左右合計20回を1セットとして2〜3セット行います。
産後のダイエットで気になるお腹や腰回りのたるみには。
産後、お腹や腰回りが気になるという人が圧倒的に多いです。
もちろん、腹筋運動を行っても良いのですが、先ほど「無理はしない」と言ったばかり。
骨盤を整える事も含めてやっていくこととしておすすめなのが「腹筋呼吸」です。
仰向けになって、骨盤を後傾します。骨盤の後傾がわからなければ、足でお尻を少し持ち上げようとします。その途中で止めると骨盤は後傾しています。
参考→目指せくびれ!腹筋を腰を痛めず行う3つのポイント。女性・初心者でも大丈夫。
この仰向けの状態の時に目一杯息を吸います。
そして、身体を少しだけ持ち上げながら息を全て吐きます。息は吐き切ることがポイントです。
産後大切になるのは、まずは内臓に近いところの筋をしっかりと刺激していくこと。
そこで、呼吸をすることで、身体の奥の筋に刺激を加えていきます。
5回も行えばきついと思います。
3セットほど、行っていきましょう。
太ももを中心とした下半身の産後ダイエットには。
下半身も産後には太りやすいところです。
というのも、子宮というのは経絡チャートにおいて腰椎3番と関連します。その腰椎3番というのは大臀筋というお尻の筋肉と関わります。
出産でたくさん働いた子宮はその緊張から緩もうとします。そうするとその仲間たちも引き連れるということです。その仲間が大臀筋だということですね。
ということで、産後ダイエットで要になる下半身の筋肉はお尻の筋肉です。
行う種目に関しては、スクワットで十分です。
普段のスクワットよりもスタンスを広げた「ワイドスクワット」が適当かと思います。
反動や勢いを使わずにゆっくりと確実に10回行っていきます。60秒ほどの休憩を挟みながら3セット行いましょう。
産後1年経ってもダイエットの効果が出ない人は。
1年経っても効果が無い人は、身体がダイエットに最適な状態になっていない可能性が高いです。
例えば肋骨周りが歪んでいるとそれだけで内臓の機能が落ちますので(最初に内臓の機能が落ちて身体が歪む場合もあります)、肝臓が担っている代謝機能がうまくいかずにダイエットの障害になることも。
例えば骨盤周りがまだゆがんでいたら、ホルモンバランスも崩れるので(大臀筋ー子宮の関係です)女性らしいラインの獲得が難しかったり。
そういった方はまず身体の機能を戻して「痩せる準備が出来た身体」に変換していくことをおすすめします。
参考→骨盤後傾の原因は?矯正のストレッチや治すための筋トレは?
参考→骨盤前傾の原因は?ストレッチやトレーニングなど改善方法も!
そのゴールをより確実に、効率的にナビゲートするのがパーソナルトレーナーの役割でもあるんですけどね。
ただただ運動をしても痩せない人の問題点は、そういったところに隠れているかもしれません。
より産後ダイエットを効果的に進めるポイントとは?
産後ダイエットをより効果的に進めるポイントとして、体操の次は食事や自己管理のことをお話ししたいと思います。
食事を整えること。
当たり前ですが、食事を整えていく事は、綺麗な身体を作っていくためには必要不可欠です。
綺麗な身体を作っていくために必要なのは「高ミネラル・高ビタミン」です。
これは何もみなさんだけではなく、お子様にとっても必要ですよね。ビタミンは成長促進にも働きますから。
意識して摂りたい食品群としては、森拓郎さんもその著書の中で紹介されている語呂合わせですが、
マ・・・豆類
ゴ・・・ゴマ類
ワ・・・ワカメ(海藻類)
ヤ・・・野菜
サ・・・魚
シ・・・しいたけ(キノコ類)
イ・・・イモ
以上のような食品群を意識して普段の食事に取り入れてみてください。
逆に
オ・・・オムライス
カ・・・カレーライス(インスタントのルーのやつ)
ハ・・・ハンバーグ・ハンバーガー
サン・・サンドウィッチ
ヤ・・・やきそば
ス・・・スパゲッティ
メ・・・目玉焼き(油の種類によると思います)
以上の「お母さん休め」を意識して避けていきましょう。
詳しく知りたい方は森さんの著書を参照されてください。
呼吸を深くすること。
呼吸を深くする事も大切なポイントです。
普段緊張した環境にいる方は尚更です。
普段の自分の呼吸の秒数、数えたことはありますか?
深い呼吸は、まずは「軽く吐いて、5秒吸って、5秒吐く」から始めます。
そして「5秒吸って・5秒止めて・5秒吐く」と「止める」段階を作ります。
そのあと、それを1秒ずつ伸ばしていきましょう。
深い呼吸を意識すると、身体の循環がしっかりとしてきますよ。
内臓の機能は不随意的なのでコントロールは出来ませんが、呼吸は意識によってコントロールすることができます。
身近なところから、「自らを自らによってコントロールする」という感覚を鍛えていきましょう。
自分のための時間を取る事。
呼吸のところに通ずることですが、自分を見つめる時間というのが本当に大切です。
そして、現代の人がこれを取れていない人が非常に多いです。
常に仕事のことや子育てのことを考えてしまい、自分のことに目を向けていない。
そんな状態では、どんなにサプリを摂ったって、運動をしたって、反応を示してくれないでしょう。
今まで、放っておいたんですからね。
少しでも立ち止まって、自分自身をただ「感じる」時間を作ってみてはいかがですか?
「左手が少し冷えてるな〜」
「なんだか今日は腰が重いな〜」
「じっとしてたら右の膝がうずいてきたな〜」
仰向けになって、ぼ〜っと5分くらい。自分の身体のことだけを考えてみてください。俯瞰的な視点になれたらなお良いです。
産後ダイエットのブログから、成功者に学ぼう。
ダイエットというのは、成功者に学べることはたくさんあります。
こういったブログを見るときのポイントとしては
・「無理してこのダイエットを遂行していないか?」という冷静な視点
・私が取り入れるならどう工夫する?という自分軸の視点
こういった視点があると「鵜呑み」にはならないかと思います。ぜひ学びの多いこういったブログを見て、ダイエットを加速させていきましょう。
大人のキレイ上手
産後のダイエットのことだけではなく、女性に嬉しい情報がたくさん載っているブログです。見ているだけでも楽しいと思います。
スイーツ大好き♡アラサー主婦 りか のダイエット日記
「奮闘中」という名前の通り、現在進行形で見れるブログです。こういった方がいると「一緒に頑張ろう」となれるのが良いですよね。
産後お腹ダイエット
産後ダイエットカウンセラーとして活躍されているジョンストン麻衣さんのブログ。
ご自身の経験も踏まえていらっしゃるので、とても見ごたえのあるブログかと思います。
産後ダイエット、芸能人も取り組んでいます!
芸能人も出産を機に太ってしまい、ダイエットに取り組んで元の体型に戻したという方がいます。
その方法は
・トレーナーについてもらう
・カーヴィーダンス
・食事制限
など多岐に渡りました。
サエコさん
サエコさんは産後15kgの激太りを経験。
トレーナーをつけてダイエットに励んだようです。
あとはご自身でも1日1万歩以上歩いたり、食事も少なくしたりと自分自身と向き合ってダイエットを成功させました。
梨花さん
梨花さん(@rinchan521)が投稿した写真 -
梨花さんはカーヴィーダンスによってその美貌を取り戻したようです。
本当に笑顔が素敵な方ですよね。
木下優樹菜さん
ユッキーナは、出産後の1ヶ月だけで8キロも落ちたと言います。
なんと特に何もせずに痩せたとのこと。普段から美容に健康に気をつけている木下さん。そういう方は「自然に自然な体重に戻る」んでしょうね。
気楽に、気長に。
以上、産後のダイエットについてお話をしてきました。
大切なポイントは一貫して「決して無理をしないこと」です。
気楽に、気長に。それが何よりの秘訣だと思います。
産後は産前と身体が変わる方が多いです。
ダイエットをストイックにやるというよりは、身体を変化させることにまずは重点を置いた方が、私は上手くいくと思います。
「私は」というのがポイントで、本当にダイエットの方法というのは無限にあります。
その中で私はお客様にこう案内したらたまたまそれが上手くいったというそれだけの事です。
だから私も、自分のやり方に自信はありますが、正しいとは思いません。正解の中の1つくらいに思っています。
だからこそ、この記事を見ているみなさんにも、続ける中で自分と向き合い、自分だけの正解を見つけて欲しいのです。
そのひとつのきっかけに、この記事がなれたらなと思います。
多くの人が、産後であっても理想の体型と成れますように。

東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。