産後、身体の崩れを気にされる方は非常に多いです。
骨盤の歪みが特に気になるかと。
骨盤の矯正も方法が色々あります。体操するのもあり、整体や整骨院に行くのもあり、骨盤ベルト等の道具を使うのもあり。
産後の骨盤矯正についての情報を満載でお届けします。
産後の骨盤矯正はいつからいつまで行うべき?
産後の骨盤矯正ですが、いつから行うべきでしょうか?
諸説あるかと思いますが、トレーナーとしての意見は、まずは母体の安定をしてからで良いと思います。
出産で使ったエネルギーの回復もそうですし、お子様のお世話もあるかと思います。
まずはそういった最優先のことをしっかりとしてからでも遅くはないと思います。
体の歪みを直すのは、一朝一夕ではありません。そして何よりも「継続」が鍵となります。
ですので、焦ってもかえって逆効果となってしまいますので注意しましょう。
継続が鍵となりますので、「いつまで」という質問に関しては「習慣にしてしまいましょう」というのが私の答えです。
習慣にしてしまえばなんてことありません。
そのためには、「1日1回でもやり続ける」ことです。
骨盤を歪ませる要因は日常の至るところに潜んでいます。
そういったことからも、日頃からケアをするという感覚を身につけていきましょう。
産後の骨盤矯正、体操等、自分で行う方法は?
産後の骨盤矯正は、ダイエットと同じく「無理は禁物です。」
参考→産後太りのダイエットはいつから?成功する方法は?骨盤矯正の体操は?
ですので、一応やり方と回数等の紹介はしますが、自分のライフスタイルや体力レベルに合わせて行ってください。無理はしないこと!
簡単骨盤体操とその効果(1)
まずは、骨盤周りをほぐしていきましょう。
それには「ウイングストレッチ」をおすすめします。
仰向けになって、膝を立てます。
反動を使わずに、膝を左右に倒していきましょう。
左右合計20回。休憩を挟みながら2〜3セット行っていきます。
さらに骨盤のほぐしを強くしたい方は「万歳」をして同じことを行います。
簡単骨盤体操とその効果(2)
次に、骨盤底筋群をしっかりとさせていきます。
お子様がいた子宮の圧迫により、骨盤周りというのはだいぶ「緩み」ます。
そこで、しっかりと締めていくことが大切です。
(1)のエクササイズで全体を程よくほぐしたら次は全体を引き締める運動に入ります。
おすすめは「キュッとかかと上げ」です。
やり方は
1.壁に手をついて体を安定させて、つま先を少し開いた形で立ちます。
2.お尻の穴をキュッと締めるようにしながらかかとをゆっくりと上げてつま先立ちになります。
3.締める・あげるの最大限のところで息をゆっくりと吐き切るようにしながら10秒間体勢をキープします。
4.ゆっくりと下げていきましょう。
慣れてきたらお尻の穴を締めるという感覚から骨盤の中が締まる感覚へとシフトしていきます。これがボディーコントロールです。
簡単骨盤体操とその効果(3)
骨盤と股関節の関係を良好にしていく運動です。「かえる体操」と私は呼んでいます。
1.仰向けになって、足の裏を合わせるようにします。
2.足の裏を合わせるということに重きを置いて、そのまま足を伸ばしていきます。
3.足の裏が離れないところまで伸ばしたら、ゆっくりと元の位置に戻していきます。
反動を使わずにゆっくりと10回行いましょう。
上の写真の様に足の裏が離れてしまうのはNGです。
以上この3つを空き時間等に行ってください。
出来なければ最初の種目だけでもOKです。「気楽に・気長に」。これが私のモットーです。
産後の骨盤矯正に、整体・整骨院・骨盤ベルトはどこまで必要か。
産後の骨盤矯正に、整体や整骨院、骨盤ベルトを利用される方がいるようですが、それに「頼りすぎ」はいけません。
もちろん、「他力」も必要です。しかし「自力」も必要です。
「どちらか」ではなく「どちらも」。そうすることで、より早く、効果的に骨盤矯正をしていくことが出来ると思います。
整体や整骨院を利用するなら、「自分でも」やることで効果的に進めることが出来る。
整体や整骨院は、もちろんその場ではしっかりと歪みが直ったことが確認できると思います。
しかし、本人の動き等に「クセ」がある場合は、再度歪んでしまいます。
そこで、整体や整骨院で直ったその状態をキープすべく、上記の骨盤矯正の体操を実施する。
それを繰り返すことで、自分だけで行うより効率的に骨盤矯正が可能です。
活用したいと考えている人は「整体や整骨院だけではちょっと足りないよ」ということを覚えておいてください。
骨盤ベルトは、高価なものを買う必要なく、あるもので代用した方がより効果的である。
現在は骨盤ベルトがかなりの種類売られているようですが、ごめんなさい、はっきり言って要らないと思います。
なぜかというと、あるもので代用出来るし、その方が効果も高いと確信しているからです。
それが何かというと、「ひも」です。
ひも?!と思われた方もいるかもしれません。
ちなみにこれ、ダイソーで108円で買えます。
高価な骨盤ベルトではなくて、108円のひも。なんなら家にある人もいるのでは?
これを、大転子と言われる、ももの骨の先端部分の位置に強く巻くだけです。
巻き方も簡単で、二つ折りにして、出来た輪に通すだけです。
取れるのが心配でしたら普通に結べば良いと思います。
大転子に巻いた様子です。ひもは引っ掛けるだけです。
なぜこれが良いのか、詳細はヒモトレという本に小関氏が詳しく解説していますが、私からは他の視点でお話をします。
それは、筋チェックをすると分かります。
詳しく筋チェックのことを知りたい方はこちらに書いてありますのでどうぞ。
最初、ゴムやその他の素材の骨盤ベルトを巻いた形で、手を横に上げ、誰かに下に押し下げてもらいます。
この時の下がり具合を覚えておきましょう。
次に紐を同様に巻いてチェックを行ってみてください。
こちらの方がしっかりと力が入るかと思います。
それだけ身体の機能がヒモの方が安定するということですね。
昔から日本では着物の下に着る長襦袢(ながじゅばん)にもひもを用いますよね。
馴染み深いそういったものがこういう活躍をしていただなんて。私も最初知った時は本当に感動しました。
ととのえて、骨盤。
以上、産後の骨盤矯正のことについて書いてきました。
ダイエットと同様、産後は「とにかく無理をしない」ということが大切です。
だからこそ、今回紹介した運動もそれほど運動強度はありません。
そしてひもをつけるという簡単なことです。
身体の歪みを直すというのは、「継続」がとても大事なんです。
継続してもらうためにも、強度や量に無理があってはいけません。
少しずつ、しかし確実に。
骨盤体操やひもをつけることを習慣にして、しっかりと自らの歪みを自らの力で改善していきましょう。
何か記事のこと、他に身体のことでお悩みでしたらお気軽に相談してください。

東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。