椅子に座りっぱなしやパソコンを見続けることで出てくる辛い首こり肩こり。原因はどこにあるのでしょう?
腰痛や頭痛、めまいまでしてしまうのはなぜ?
そして解消方法は?
首こり肩こりに効果の期待出来るストレッチやツボ、紹介していきたいと思います。
首こり肩こりの原因は?
首こり肩こりの原因は様々あります。その中でも特にお客様の中に多い原因を挙げてみたいと思います。下の原因が当てはまる人には今回紹介するストレッチやほぐしの方法がマッチするかもしれません。
座ることが多いあなた
座ることが多いあなたは、2つの理由から首こり肩こりになっている可能性があります。
・腎臓の機能低下
・座る「意識」の問題
これらの問題から首こりや肩こりが起こります。腎臓は、長時間背骨を立たせていると疲労する臓器です。
そして、例えばデスクワークでひとつのことに向かい続け、根を詰める状態になると更に疲弊します。腎臓と対応するのは膀胱ですが、これら2つのツボの流れである経絡は身体の内側や裏側を通るラインです。身体の裏側を通るラインはもちろん首や肩にも通るので、そのラインの滞りが起こり結果として痛みに発展するという感じですね。
また、座る意識も問題がある方が多いです。
座り方に関しては後述するので座り方も一緒に正していきましょう。
緊張する場面が多いあなた
きゅっと自分を律しなければいけない状況が多いあなたは、その緊張から首こりや肩こりになっている可能性が。肩を回すと痛かったりゴリゴリいったりするのもそのサインです。緊張や「ねばならない」という思いは、肺の経絡に関係します。
この経絡は腕の親指側のラインを通り、肩、鎖骨というようにつながり、体内で大腸、胃腸へ連絡します。
尺沢というツボが痛かったらそのサインです。
ここです。
普段から自分を押し殺して緊張することが多いあなたはこの経絡がピンと張り詰めているかもしれませんね。
指をよく使う仕事のあなた
指をよく使う仕事の人は、「指の使い方が下手」な為に、前腕→上腕→肩→首という筋連鎖で固くなっている可能性が。
私はよくセッションで「動作は末端から起こしましょう」というのですが、手を末端から曲げれない人が多いです。
手を末端から動かすことができないと、手首や肘周辺に余計な力みが生まれます。その力みが肩や首にまで連鎖し、こりや痛みとして表れるということです。
実際のセッションで「手の末端から握って拳を作る」ということをやりますが、これがなかなか難しいんですよね。握るというひとつの動作も実は丁寧にやるとちゃんとできない人が多いんです。
首こり肩こりがひどいと違う症状も出てくる。
首こりや肩こりがひどくなると、付随して他の症状も出てきます。
それは先ほどの経絡の話しで説明をすると合点がいきますのでそちらで話していきたいと思います。
腰痛
腎臓・膀胱の経絡のラインは身体の裏側を通りますので、腰のラインも通ります。
経絡の流れの滞りがひどくなるとこうして経絡上の関節や筋肉にどんどん異常が出てきます。そういった意味でも普段からケアをするということが大切なのが分かります。
頭痛
同じく後頭部のラインも通るので頭痛も出てきます。
こめかみに頭痛が出る時は違う理由なのでここでは飛ばします。ちなみにこめかみの場合は「食」が関係してきます。
めまい
腎臓の機能低下がひどくなると回転性のめまいが出てきます。くらっと左右に倒れそうになるめまいは肝臓や胆嚢の機能低下がかかわります。
どのようなめまいが出ているのかでどの内臓が機能低下しているのかが違いますが、めまいも出るほどの機能低下はなかなかありません。
今回紹介するストレッチの他にも
・しっかりと寝ること(横にうずくまる形で寝る)
・しょっぱいものを積極的に摂ること
・気持ちがワクワクする趣味やアクティビティを行うこと
等、総合的に機能を戻していく必要があります。
首こり肩こりの解消方法あれこれをトレーナーが伝授!
ここからは、今日から出来る首こり肩こりの解消方法を紹介していきたいと思います。
それぞれのライフスタイルに合わせて、1回でも良いので取り入れることが出来れば首こり肩こりの様子が変化していくかもしれません。
ストレッチでは?
ストレッチで効果的なのは「長座体前屈」です。
ただ、ただただ行ってしまうと力ずくになってしまうので、ある道具を使います。それは「ひも」です。
ひもを下のように輪っかにし、その中に両手を通します。
そしてその紐を先へ運ぶように身体を前に倒します。
意識としては「身体<ひも」という優先順位にしてください。
そうすることでより身体全体がしっかりと伸びてくれます。
2分〜3分ほど時間をかけて、反動を使わずにゆっくりと伸ばしていきましょう。
上の写真のようにひもが緩んでしまっては効果がありません。
ツボでは?
ポイントとなるツボが2つあります。
1つは先ほど紹介した「尺沢」というツボです。
これは「緊張」がキーワードで首こり肩こりになっている人のためのツボです。軽く押してその硬さを溶かすイメージで押圧しましょう。時間は関係なく、そこの痛みが解れるまで行います。
そしてもう一つは腎の経絡のツボである「照海(しょうかい)」です。
場所としては内くるぶしとかかとの間にあります。
ここも痛ければ軽く押して、硬さを溶かすイメージで押圧します。
その他首こり肩こりのほぐし方は?
その他、対処療法的ではありますが首こり肩こりのおすすめなほぐし方は「眼を動かすこと」です。
眼というのは、その奥から頚椎に関わります。
ので、眼をほぐすことは首をほぐすことにつながるのです。
やり方はとっても簡単です。
(1)最初に首だけをひねって左右の可動域を確認します。
(2)目をつぶり、まぶたの上から軽い圧でクリクリとマッサージします。
(3)目をつぶったまま、眼球を思い切り右に動かします(右を向くようにする)。それを5秒ほどキープします。
(4)(3)の動きを上下左右と行います。
(5)最後に再度左右を向いてみて、可動域が広がっていれば成功です。
座るときに首・肩・腰が痛い人は「座り方の意識変換」がおすすめです。
座っていて痛みがある方は、座る時の意識変換にチャレンジをしてみましょう。
私たちが椅子に座る時、骨盤に一番重力がかかるので、骨盤から上に意識が向きます。
そうすると、下半身の意識が疎かになるんです。これがすごくポイントです。
普通の人は座ると赤丸に意識があります。そこで水色の丸のところまで意識を持ってくるというわけですね。
意識を膝かつま先に持ってくることで、座っている時の重さの感覚的なものを分散することが出来ます。
なかなか文面だけでお伝えするのは難しいですが、とにもかくにも、座っている時でも意識は下半身にと覚えておいてくださいね。
意識改善が身体の改善につながります。
以上、首こりや肩こりについてのお話をしてきました。
もちろんストレッチ等で対処していくことはもちろんですが、
・身体を末端から動かすこと
・座っていても意識は下半身に持ってくること
それらを日頃から意識していくことで、徐々にではありますが根本から変わっていくことでしょう。

東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。