便秘は多く人が悩む問題です。
便秘対策に何か自分でできる運動はあるのでしょうか?
寝ながらにして出来るものから、座って出来るもの、そして食事に関するところまで、便秘対策の情報をトレーナーがお届けします。
便秘対策になる運動は?
便秘対策になる運動は色々ありますが、共通点としては「ねじる動作」です。
ねじることで骨盤帯の筋バランスが整いやすくなります。
骨盤帯の筋バランスが整うことで内臓の位置がしっかりと定まってきます。
自分の居るべき場所で働くことが内臓にとっても働きやすいんですよね。
ということでその運動を紹介していきたいと思います。
寝ながらできるのは?
寝ながら行うものでおすすめできるのは「ウイングストレッチ」です。
仰向けになって膝を立てます。
手も万歳をします。
この状態で左右に反動を使わずに一定のペースで倒していきます。
10回から20回ほど行っていきましょう。
しっかりと「ねじる」ことが大切なので、両方の肩は上がらないということがポイントになります。
座って出来るのは?
座って出来るものには2つあります。
ひとつは上半身をねじる運動です。
座った状態で合掌します。
そしてその状態で身体をねじります。
左右にゆっくりねじっていきましょう。
また、椅子に座った状態で、右手で左足のつま先を、左手で右手のつま先をタッチしていきましょう。
これもゆっくりと反動を使わずに行っていきましょう。
その他家で出来る便秘対策になる運動は?
これは大腸と筋肉の関わりからのお話しですが、大腸というのは、腰椎の1番、2番、4番、5番と関わります。それぞれ関わる大腸の細かい部位は違いますが、これら腰椎と関わるので、腰椎と関わりのある「下半身の運動」というのは大腸のためになります。
そこでおすすめなのが「キングオブエクササイズ」と言われているスクワットです。
スクワットは下半身に満遍なく刺激が入るので、関連する大腸にもしっかりと刺激が入ってくれます。
ポイントは「目の前にあるものを両手で拾うようにしゃがむ」ということです。
この子供、すごく綺麗にしゃがんでいますよね。
気づきたいのは、この子
・膝を前に出さないように
・背筋は伸ばして
というような意識は全くないということです。そういったことを意識してしまうことで逆にフォームが変になるということに気付きましょう。ただただしゃがむだけ。それで大丈夫です。
参考→スクワットのやり方解説!気をつけたい本当に大切なこと。
便秘対策になる食事は?
例えば甘いものをたくさん食べる方は、白砂糖の作用で腸の動きが止まってしまっている場合があります。
私たちの身体は日々食べたもので出来ています。
だからこそ、「好き勝手食べる」のではなく「身体を整えるために食べる」ことを意識していきましょう。
食べ物は?レシピは?
便秘対策になると言われている食材はたくさんありますが、個人的に食べ物として一番効果のあったものは「りんご」です。
りんごは水溶性の食物繊維がたくさん含まれているので、腸の働きを活発にしてくれます。
食べ物に関しては「食べ過ぎないこと」「甘いものを摂りすぎないこと」がひとつのポイントになります。
りんご以外の有名な「便秘対策食材」をいくつか挙げておきます。
海藻類・こんにゃく等
これらはりんごと同じく水溶性の食物繊維がたくさん含まれています。
水溶性の食物繊維というのは、便に水分を与え、善玉菌を増やす働きがあります。
このように手軽に海藻を取り入れてみたり。
海藻サラダにしてみたり。
こんにゃくもこんな感じでお料理したら美味しそうですよね。
豆・芋・野菜・きのこ類
これらの食品の特徴は不溶性の食物繊維が含まれていること。これは便の量を増やすのに大事な栄養素です。食事制限をしながらも便秘になりたくないという人は積極的に摂っていきたいものです。
大豆のお料理や
お芋を炊き込みご飯にしたり
ヘルシー&鉄分☆ほうれん草としめじソテー by まめしばまめまめ
きのこをお野菜と摂ったり。
色々と工夫することで毎日の食卓に加えていくことが出来ます。
お味噌や納豆等の発酵食品
これらは善玉菌と悪玉菌のバランスを整えてくれる役割があります。
シンプルなお味噌汁や納豆ご飯以外にも
色々とレシピがありますので楽しみながら取り入れてみましょう。
飲み物は?お水は便秘対策にならない?
飲み物は、「お水」が個人的に一番効果がありました。
色んなお茶やフルーツジュースが便秘に良いとされていますが、「私の身体で試して効果があったもの」は特にありませんでした。
私の身体にはお水が一番合ったというだけのことかもしれませんので、便秘に良いとされるお茶やフルーツジュースを試してみるのは良いと思います。
ポイントは数ヶ月続けることが大切です。身体が変化してくるのは数ヶ月かかります。
お水も、女性でも1L〜1.5L水分補給することが必要と言われていますし、私もそう思います。
最初からそれだけの量を摂るのは難しいと思いますので、1日に500ml摂るところから始めてみると良いですよ。1週間単位で徐々に750ml→1L→1.25L→1.5Lと増やしていくと良いでしょう。
そもそも便秘の原因は?
そもそも便秘になる原因とは何なのでしょうか?
便秘の方をたくさん見てきましたが、実際のセッションでは主な原因は次に挙げるものが多かったです。
甘いものが大好きな方は
これは先述したように、白砂糖が腸の運動を阻害してしまっているケースが多いです。
少しずつ白砂糖を少なくすることが理想ですが、甘いものが止められない人はその裏にあることを見つめていかなくてはなりません。
姿勢や歪みが気になる方は
身体の不調和から便秘になる人も多いですね。
身体の中で特に大腸が関わるのは腰椎です。この背骨の不調和があると(固まっていたりずれていたり)それに関連する内臓の機能も低下してしまいます。
上記に挙げた運動をしっかりと行って改善していくことが大切です。
緊張することや「ねばならない」という思いが多い方は
ダイエットでの運動や食事制限を「やらねばならない」と感じている人はこれに当てはまるかと思うのですが、このねばならないというのは肺と大腸に関わるツボの流れの滞りを起こしてしまいます。
便秘の他に肩こり(ひどい方は四十肩等)がセットである方はこれに該当する可能性があります。
これに該当する方は上記の運動よりもおすすめなストレッチがありますので、関心のある方は下記の記事を参照してください。
参考→肩こりだけではなく便秘や肌荒れにも!肩のリリーストレッチでスッキリ爽快♪
ととのえて、からだ。
以上便秘対策の運動についてお話ししてきました。
運動療法であっても食事療法であっても「続ける」ことが何よりの解決策です。
残念ながら今の生活に何かしらの問題があるから便秘という症状が出ているということを認識しなければなりません。
その習慣を認め、正していくこと。それが何よりも改善につながっていきます。
一気に全部やる必要はないと思います。
しかし、何かひとつはやり続けることが必要だと思います。
自分の身体のために、「良い習慣」を身につけてまいりましょう。
個人的な身体の相談等があればお気軽におっしゃってください。

東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。