骨盤のゆがみ、気になりますか?
骨盤のゆがみがあると、ダイエットに影響が出てきます。それは一体どんな影響でしょう?
そして骨盤のゆがみは自分で治していくことも十分可能だと私は思っています。骨盤のゆがみのチェックから矯正方法まで、たっぷりと紹介させていただきます。
骨盤のゆがみはダイエットの障害となる。
骨盤のゆがみがダイエットに及ぼす影響は様々ありますが、特に私が普段のセッションで感じることを挙げていきたいと思います。
この記事の後の方に矯正のためのストレッチ等を紹介しますのでそちらを参考にしていただきながら自分で治すことにもチャレンジしてみてくださいね。
左右の筋肉のつき方が不均等となってしまう。
骨盤のゆがみがあると、例えばスクワットやランジと言った下半身の種目をすると、体重の乗り方に違いが出るので、そのまま続けると左右での脚の太さや引き締まり方に差異が出ます。
より美しく見せる為には完璧とは言わなくても、左右対称に近づくことが大切です。
私のセッションではセッションの前後に必ず歪みの修正をします。動き方(体の使い方の意識)に癖があるとスクワットやランジが原因で歪みが発生する場合もあるので、すべてのトレーニングが終わった後にも歪みの修正を行います。
そうすることで身体の回復も早まるんですよ。
代謝等内臓の機能が悪くなる。
骨盤帯を形成する筋肉はたくさんあります。
人体は、「筋肉-神経-背骨-神経-内臓」というつながりがあるので、内臓の機能低下が筋肉の左右や前後のバランスに影響しますし、その逆も言えるんですね。
骨盤帯を形成する筋肉が関係する内臓の中のメインは大腸と生殖器です。
大腸の働きが悪い(便秘や下痢等)時やホルモンバランスが崩れていると感じる時(生殖器はホルモンの分泌を行っています。)には、同じくそれに関連する筋肉の機能も低下しています。
すると、ホルモンバランスを例にとると
・男性であれば筋肉がつきづらい(テストステロンの分泌低下)
・女性であれば女性らしいラインを作りづらい(エストロゲンの分泌の低下)
などの症状が出てくる可能性があります。
せっかくトレーニングを頑張ったのに効果が現れづらい身体だったら。
そういうことにならないようにする為にも、骨盤の歪みは矯正しながらダイエットの運動に励んでいく必要がありますね。
腰痛のもとになる。
骨盤のゆがみがあると、その上にある背骨、近いところだと腰椎も一緒に歪んでしまいます。不安定な骨盤のバランスを取ろうとする結果ですね。
下にあるチェック項目が当てはまる人で腰痛もセットという方は、骨盤の歪みを矯正していくことで腰痛が改善する可能性もありますよ。
骨盤のゆがみの原因は?
そもそも骨盤の歪みが起こってしまう原因というのは何なのでしょうか?「ストレス」とまとめてしまえばそれまでなのですが、このストレスにも種類があります。「生理的ストレス」「物理的ストレス」「心理的ストレス」の3つです。ひとつひとつ、その原因を見ていきましょう。あくまで一例なので参考程度に見ていただけたら幸いです。
生理的なストレスは?
生理系の作用というのは所謂「食べること・動くこと」です。
食事は簡単に言うと「食べ過ぎ」です。
また、特に大腸は刺激的なものに弱いので、刺激物が「質や量で過剰な状態」になった時にストレスを受けます。また、白砂糖は腸の働きを止めることで有名です。それもまたストレスですよね。正常な働きが失われるわけですから。
そのストレスから先ほどの神経のネットワークによって筋肉に伝わり、バランスが崩れるということですね。
動くことで言えば例えば
・足を必ず一方で組む
・電車等では必ず一方の足に寄りかかる形で立っている
・しゃがむ運動の時に膝が内側に入る
等、動きのクセの積み重ねによるものです。こういったように、食べる、動くことでもストレスというのはあります。日頃どういったように食べ・動いているのかを観察してみると見えてくるものがあるかもしれませんね。
物理的なストレスは?
物理的なストレスというのは、周りの環境のことです。例えば「冷えすぎ」等です。人がストレスを感じる5大物理的要因は
暑い・寒い・乾燥・湿気・風
と言われています。自分にとって適切な環境にいるかどうかを今一度観察してみることをおすすめします。人は、生まれ育った環境が一番落ち着くと言われています。現在実家から離れて暮らしている人は、実家の環境「温度・湿度等」がわかると、それに近づけた環境を現在の家でも作ることで、家では快適に過ごすことが出来るかもしれません。
タレントの武井壮さんが学生時代、毎日、朝昼晩それぞれの時間帯で室内と屋外の気温と湿度、そしてその時の自分の体調とスポーツパフォーマンスを記録していたということは有名な話ですよね。物理的な環境と自分の関係が分かってくることで、いつでもパフォーマンスや体調を崩すことなく過ごすことが出来るようになります。
心理的なストレスは?
心理的なストレスに関しては本当に千差万別ですね。
一応私が見てきたお客様で体感的に多かった心理的なストレスは
・ねばならないという義務感
・緊張
・焦り
・不安
このようなことが挙げられます。内臓というのは感情の受け皿と言われており、ストレスを受け取ります。「緊張で胃がキリキリする」ということ、聞いたことありますよね。そういう感じです。そういった(自分にとって)ネガティブな感情が内臓から筋肉へと伝わり、バランスの崩れにつながるんですね。
骨盤のゆがみをチェックしてみよう
ここからは実践的な内容に入ります。この記事での目的は「自分で自分の身体をチェックして治していく」ということです。
もちろん、専門的なチェックや施術ではないのでそれには劣るかもしれませんが、普段のケアとしてはこれで十分でしょというレベルのチェックとストレッチ・筋トレを紹介したいと思います。私が実際にお客様にご案内している種目でもありますので参考にしてみてください。
左右の歪みをチェック
まずは自分の骨盤の状態をチェックしていきましょう。わかりやすいのは左右の歪みだと思います。
鏡の前に立ち、自分の腰骨に手を当てて、左右の高さを見てみましょう。
この時に高い方があれば、お尻の横の筋肉が緩んでしまっています。写真であれば右側の手が少し高く、左側が低いのが分かりますよね。
低い方は(差が大きければ大きいほど)過剰な緊張状態です。
このチェックで歪みがあった方は低かった方を覚えておいてください、後ほどストレッチをしていきますがこの低かった方をメインに行っていきます。
ねじれの歪みをチェック
次はねじれの歪みです。
このチェック方法はいくつかありますのでそれを紹介します。自分でやりやすい方、見分けやすい方を行ってみてください。
(1)目をつぶってその場で足踏みを30回してみる。目を開けた時に同じ場所に居ればOK。向いている方が違っていたら(左に回っていたり右に回っていたり)それはねじれの歪みがある証拠です。
(2)軽く膝を曲げてみて、どちらかの膝が前に出ていないかを見ていきます。
こういう風に軽く膝を曲げて膝を見ます。
右の膝が前に出ているのがわかると思います。
この時、膝が出ている方に骨盤が歪んでいます。
骨盤のゆがみを自己整体で矯正しよう。
自分の歪みをチェックしたところで、それを矯正していくためのエクササイズやストレッチを紹介していきたいと思います。
自己整体というには足りないのかもしれませんが、私はこれを実際にお客様に紹介していますし、これをやって頂いている人のスクワットは明らかに違います。(もちろんこれだけじゃないですけど)
それでは、まずはストレッチから紹介させていただきます。
ストレッチで治す。
ストレッチで治す場合には、緊張している方、力んでいる方を中心に行っていきます。
先ほど左右の歪みのチェックで腰骨が高かった方を覚えているでしょうか?
そちらの方にストレッチをかけていきます。
座ります。
足をこのように組んで、膝を胸に寄せるようにしていきましょう。
お尻の横が伸びている感じがしたらそこで止め、伸びている感じが点から面に変わってきたらOKです。
ストレッチを止め、再び左右の腰骨の高さをチェックしてみてください。戻っていればOKです。
ねじれの場合にはウイングストレッチという運動を使います。
仰向きになり、万歳をし、膝を立てます。
そしてゆっくりと膝を左右に倒していきます。
反動を使わずに一定のペースで。
20回ほど行いましょう。
これも再びしゃがんだり目をつぶって足踏みをして確かめてください。変わらないようだったらもう一度行います。
筋肉への刺激で治す。
筋肉への刺激で治す場合、大切なのは神経-筋のアプローチになります。人の筋肉の伸縮というのは神経によって微妙なコントロールが可能になっています。ので、神経、特に脊髄への刺激が均等に入ると筋肉の伸縮が中庸な状態になります。最初は一時的なものであっても、これを続けることで脳みそが「これが普通だ」と思い込み、左右対称に近い状態になっていきます。
ということで、エクササイズです。仰向けになり、まっすぐを作ります。
まっすぐを作るのは意外と難しいです。まっすぐだ!と思っていても、みてください、このように曲がっていることがあるんです。
ということで最初のうちは、フローリングの目等を使い、機械的に真っ直ぐを作ってください。
こうしてズボンの縫い目とフローリングの目等を合わせます。
真っ直ぐを作ったら、万歳をしてそのままお尻を全力であげていきます。時間にして10秒ほど。「これ以上無理!」というくらい上げてくださいね。
10秒経ったら一気に力を抜き、休憩しましょう。2〜3回ほど繰り返します。
上手にできるとこれで左右もねじれも治ります。試しに腰骨の高さチェックや足踏みチェックを行ってみてください。
骨盤矯正をして効果的なダイエットを。
以上骨盤のゆがみがダイエットに及ぼす影響とその矯正方法を紹介してきました。
ダイエットというのはもちろん習慣として続けられるかどうかが鍵となります。
参考→ダイエットの失敗原因・理由は過食なの?失敗例から学ぶ失敗しないプランとは?
参考→3ヶ月のダイエットを習慣を味方につけて達成させる方法を運動から考えてみる。
参考→3ヶ月のダイエットを習慣を味方につけて達成させる方法を食事から考えてみる。
この習慣の効果をよりパワーアップさせてくれるのが、身体の歪みの改善です。なぜなら、歪みがあると内臓の機能が低下するからです。
完璧な人はまず居ませんが、自分で出来るだけの努力はしたいものです。その努力が結果となって返ってくるのですからね。
ダイエットの合間に、身体のケアとして取り入れてみてください。
細かい骨盤の歪みの記事もあるので参考にしていただけたら嬉しいです。
参考→骨盤後傾の原因は?矯正のストレッチや治すための筋トレは?
参考→骨盤前傾の原因は?ストレッチやトレーニングなど改善方法も!

東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。