どうしても痩せない下半身。それはあることが関係するかもしれません。
下半身太りが気になる方に向けて、ダイエットの前にしていくべきこと、ダイエットを加速させる筋トレや食事について、トレーナー目線で紹介していきたいと思います。
下半身ダイエットが成功しない理由は?
何をやっても下半身のダイエットに成功しない人は何かしらの理由があるはずです。
私がたくさんの方を見てきた経験上のお話になりますが、どうも共通する理由がありそうなのです。
下半身ダイエットの運動・筋トレ方法に問題あり?
まず、下半身ダイエットに挑戦してきた人というのは、色んな運動を試されていました。
・ウォーキング
・ランニング
・スクワット
等様々です。聞いてみると結構な時間をかけてやっている方も多数。なのにどうして。やる気を削がれますよね。
ただ、総じてその方達を見てみると姿勢が悪かった
んです。
下半身ダイエットの要は姿勢にあり!
下半身を引き締めていくには、姿勢と立ち方を直していく必要があります。
なぜか。
まず姿勢ですが、多いのは猫背の方。猫背の方は下半身が上半身に比べて太っていることが多いですね。
猫背になると、つま先の向きも内側に向いてきます。そうすると、しゃがむ、階段の上り下りなど、日常の色んなシーンで膝の曲げ伸ばしを過剰に使うようになります。
膝の曲げ伸ばしというのはももの前の筋肉に関わるので、ここばかりが刺激を受け、発達してしまうということです。それで立派な足が出来上がります。
また、猫背の方は、ちょっと難しい表現ですが上半身と下半身が繋がっておらず、上半身の重みを全て下半身のみで受けている状態です。
そうなるとやはり上半身に比べて下半身が立派になってしまうのは仕方がありません。
そして立ち方も同様で、かかとに体重が多く乘っている方は、ももの前に力が入りやすい姿勢をしています。この姿勢というのも足を発達させてしまうので、立ち方も改善していく必要があるわけです。
下半身太りのダイエットを効果的にするため、姿勢を正そう!
ということで、下半身を細くしていくためにも、姿勢を正していきましょう。ポイントがいくつかあるので順序を追って解説していきます。
重心は「かかとに乗ったらダメ」ですよ
まず立ち方。重心はかかとに乗るのはNGです。
かかとは基本的にブレーキをするために乗るところです。
試しに、いつもよりも過剰にかかとに体重を乗せてみると、ももの前に力が入るのが分かるかと思います。かかとに乗っている方は普段から微妙な力を入れ続けているということなんですよね。
構造的に安定する立ち方とは?
ではどこに?となるかと思いますが、ポイントは足先を意識するということです。
そのためにもまずは地面に足先を擦り付けて、足先の位置を感覚的に覚えていきます。
その擦り付けたところが地面に着いているな〜と意識するだけでOKです。
これだけで重心がふっとかかとから前の方へと移るはずです。
この意識の持ち方をまずは覚えてください。
立った時にももの前が以前よりもぷにぷにと柔らかければOKです。
更に姿勢を良くしていくために。
更に姿勢を良くしていくためには、肩甲骨を連動させていきましょう。
猫背の方と姿勢の良い方の肩甲骨を比べると、姿勢が良い方の肩甲骨は、内側によっていて、少し下がって(下制と言います)います。
この位置を覚えさせていきましょう。
行うことは単純で、腰のあたりに手を当てます。この時の手は拳か手の甲で。
そして身体を進行方向に押しながら胸を張っていきます。この時肩甲骨も意識的に寄せるのをお忘れなく。
視線は45度上を見ると良いと思います。
1番きついところで深呼吸を3回ほど行います。ゆっくりと手を外し、少し身体をゆらゆらしてリラックス。自然に立ち、最初の足先の意識を持って完成です。
これを繰り返していくことで、脳みそが「肩甲骨がよった状態が普通」と判断するので、良い姿勢を覚えてくれるのです。
・良い姿勢でいること
・立った時に下半身に力が入っていないこと
これが下半身ダイエットには何よりも大切なことなのです。
下半身ダイエットを加速させるストレッチや筋トレは?
下半身ダイエットのためのストレッチや筋トレというのは
・よりラインを綺麗にしていくため
・効果を加速させるため
という意味で必要になってきます。
ただただ痩せたいというだけなら、ぶっちゃけ姿勢を良くして食事を摂りすぎなければ自然と痩せます。痩せるというよりは「姿勢が適切になれば体型も適切になる」という表現になるかと思いますが。
ここからは、下半身ダイエットを更に加速させるべく、ストレッチや筋トレを紹介したいと思います。参考にしてみてください。
下半身ダイエットの基本はウォーキングで十分。
下半身ダイエット、基本的にはウォーキングで足ります。
好きな音楽を2,3曲ほど聴きながら歩けばあっという間に10分くらいはすぎてしまいますよね。
気分転換にもなりますし、積極的に取り入れてみてはいかがでしょう。
より美脚を目指すならスクワットも。
キングオブエクササイズと言われるくらい、基本的なエクササイズであるスクワットは全ての人にお勧めできる下半身の種目です。
私のやり方ですが
・背筋を伸ばす
・膝を前に出さない
といった意識は全くしません。こうするとももの前に効いてしまい、せっかくのスクワットがももを太くするための種目に変わってしまうからです。
それに、上記の意識をしてしまうと上半身と下半身の連動も失われてしまいます。筋反射チェック等をするとよく分かりますよ。
ということで目指すのは「こどもが砂遊びする時の自然なしゃがみ方」です。
ほら、綺麗なスクワットですよね。
あまり何も考えず「目の前に落ちているものを取りに行くように」しゃがんでいきましょう。それを途中で止めれば立派なスクワットになります。
参考→スクワットのやり方解説!気をつけたい本当に大切なこと。
刺激を強くするならランジ
少しレベルアップすると、ランジという種目があります。
バランスに気をつけながらゆっくりと行ってみてください。前後の幅等を調節すると上手にお尻の周辺に効かせることが出来るので、自分の幅というものを見つけながら行ってみましょう。
お尻はめちゃくちゃ大切!ヒップリフト
お尻の種目としておすすめなのがこのヒップリフト。
慣れてきたら片足で行うことでよりお尻に効かせることができます。
これもランジ同様、足の位置の変化で効くところが変化するので自分だけの位置を見つけてみてくださいね。
コアも効かせながら!ヒップエクステンション
バランスを取るということは、体幹を使うということにも繋がります。
この種目を行う時のポイントは足を上げる時に腰は反らないということです。
腰を反ってしまうとお尻に効かなくなります。最初はゆっくり確かめながら行うと良いでしょう。
骨盤周りの歪みを取りながら下半身ダイエットを行うには四股踏みもおすすめです。
やり方はこういう感じですが、この動画だと少ししゃがみが甘いかもしれません。慣れてきたらもう少ししっかりとしゃがんでいきましょう。
下半身もお腹もダイエットするには?
これは内腿のエクササイズですが、内腿の筋肉というのは腹筋と関係があります。
内腿に刺激が入ることで腹筋にも刺激が入るので、「お腹も一緒に!」という方にはお勧めなエクササイズです。
ダイエット中の食事で気をつけることは?
ダイエットでは食事も気にしていくことが大切ですが、どういったポイントに気をつけると良いのでしょうか?
今巷では食事制限・糖質制限というものが流行っていますが、私は「ある程度はしっかり食べた方が良い」と考えています。
でないと、「健康的に痩せる」ことは不可能だからです。
私が食生活を指導するにあたって、お客様に意識して頂くポイントを紹介したいと思います。
食べる順番に気をつけよう。
運動にもウォーミングアップが必要なように、食事にもウォーミングアップが必要です。内臓も温まってからの方が働きが良くなるからですね。
食べる順番としては
(1)汁物やお茶・白湯等暖かい液体のもの
(2)お野菜・海藻・きのこ類等、食物繊維やビタミン・ミネラルが豊富なもの
(3)お肉やお魚等の主菜となるもの
(4)ご飯等の主食となるもの
です。これらの順番を守るだけでも食事からダイエット効果を得られることが出来ます。
食事制限はしたくないけど・・・という方はここから始めてみては?
勇気を持って「塩分」を取ろう。
塩分が悪者扱いされてしまっているのを私は非常に悲しく思います。
この塩について、元大阪大学医学部教授の故三木一郎医師は
日本の塩は、塩化ナトリウムがほとんど100%に近いもので、これを食塩と呼んでいるわけや。この取りすぎが命取りになるわけや。これは、ぎょうさん取ったらあかんねん。塩は自然のものでないとあかんのや。ミネラルを含む自然「海塩」100%を水に溶かして飲むのや。人間は海の生物の3分の一の塩分がないとやっていけない。食塩ではありませんよ。自然海塩ですよ。これは取りすぎても最後は外に出ます。
日本は、安くて外国の塩と値段の点で太刀打ちできるものとして”食塩”を生み出した。天の恵みは消え、薬品としての塩化ナトリウムだけの塩が、それだけが塩といえるものとして登場してきたのだ。(「日本の塩について」:
”糖尿病からの生還”及び”癌からの生還”)より引用
厚生省は塩を取るな、取るな言うとりますやろ。その結果、大量のボケ老人が発生してしもうたわけや。塩の働きが脳の活性化に大切なんよ。塩が足らんようになると脳の働きのあちこちが故障してきたんや。塩は命の泉なんよ。それをここ30年、”取ったらあかん、減らせ、減らせ“で広くゆき渡った結果が大量のボケ老人発生というツケになって出てきたわけや。
生命の源は海にあり。水と自然「海塩」が大切。口の中から塩を入れなくてはダメなんや。水は尿素を溶かして体外に捨てる。余分な塩も一緒に外に出る。塩(海塩)の取りすぎによる高血圧の心配はない。
きわめて海そのものに近いお塩があれば、人間は免疫力を回復して元気になる。人間の細胞ゆうもんは、天然の海の水と同じ成分でできておるわけ。もともと細胞は、海からできたもんや。何億年もかかって人間に進化してきたのや。自然海塩は100%海のエキスである。(上と同じ引用です)
三木先生は難病と呼ばれる末期のがん患者や、糖尿病、膠原病、リューマチなどで苦しむ多くの患者を救った医師としてご活躍されました。
健康な身体でないと「代謝は正常な状態にならない」ですよね。そうすると身体は脂肪を溜め込む一方。ダイエットは健康体になるための習慣なはずです。
食習慣でだいぶ身体は変わります。
私自身、食事法は本当に色々と試しました。どれが効果があったかというと、全部効果があったんです。
それはなぜかというと、「書いてあることを限りなくそのまま実行したから」です。
ダイエット成功の秘訣はたったひとつ。自分の身体で色々試したトレーナーの私が出した結論とは?
ダイエットの失敗の原因はただ一つ「続けないから」です。ただその続けるのも、「姿勢が悪い状態」だといつまで経っても変わらないものです。だからこそ、姿勢を変換して、更に食習慣も改善しようというのが私の日頃のセッションの提案です。
ととのえて、下半身。
以上、下半身ダイエットと姿勢の関係についてお話をしてきました。
いろいろな方法論が世の中にはありますが、基本的に
「姿勢が適切であれば、体型も適切になる」と私は思っています。
姿勢が適切でないと、脊柱の働きがおかしくなり、そこからつながる神経に情報がいかなくなり、その神経の支配を受けている内臓や筋肉の働きがおかしくなり、代謝等の働きが落ちるというようになります。
その姿勢というのは「意識」で変えることが可能ですよね。
今日からその姿勢を意識して、ダイエットを加速させて参りましょう。

東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。