50代女性のダイエット、今から始めるという人はなかなか難しいかもしれません。
それは、私たちの身体は変化しているから。
今から始めるという人がどういう運動をしていけば良いのか、どういう食事の考え方を持てば良いのか、トレーナーが解説していきます。
私たちの身体に起こる事
私たちの体は、一瞬たりとも同じ瞬間はありません。日々刻々と変化し続けています。
特に女性は男性よりも変化が激しいので、自分の体を知るということが大切になってくるでしょう。
そして、それは教科書に載っていることだけではなくて、自分の経験からも知恵として積み重ねていくことがポイントです。
ここで紹介するのもあくまでも一般的なものです。人の体は千差万別だけに、ここでの知識プラス自分の生活をよくよく静観すること。
そういう意識が大切だと私は感じています。
ホルモンの崩れ
ホルモンの崩れが一番大きな変化と言っても良いかもしれません。これは心身どちらにも作用してきますね。
体型の崩れもホルモンが関与しますし、心の不安定もホルモンに関与してきます。
安定させようとすると崩れてしまうのが人間というもの。崩れて当たり前と構えておくくらいがちょうど良いかもしれません。
そう構えた上で、例えば女性ホルモンが分泌される生殖器の為に(経絡チャートにおいてお尻の筋肉と関係があるため)お尻を日々鍛えてみたり、女性ホルモンに良いとされる食材を摂ってみたりということをしてみる。
そうして、日々自分の変化を静観出来るようになると、結果として体型も心も安定してきます。
今までのガタが来る時期なので「ガタが少しあって当たり前」くらいに思いましょう。
骨格の衰え
20代をピークに骨格も徐々に衰えてきます。
ということはシンプルに「運動も若い頃のように無理は出来ない」ということです。
この後紹介する運動もそういう理由から「出来るだけ簡単なものから徐々に」というステップ方式になっています。
「よし!やるぞ!」と言っていきなり始めちゃう人の大抵は無理な量や質の運動を行ってその反動ですぐに辞めちゃう人です。
最初は本当に小さなところから始めること。それが大切です。
50代女性のダイエット、運動方法は?
では、ここからは運動について具体的に紹介していきたいと思います。
ここでの仮の設定として
「今まであまり運動をしてこなくて、最近自分のたるみ具合が気になったのでダイエットを始めようかなと思っている人」とします。
継続してガツガツ運動をしてきた方はそのまま食事を軽減していけば勝手に痩せるはずですので割愛します。
それでは、運動初心者の方、久しぶりの方、出来る事から小さく始めて参りましょう。
無理なく習慣を身につけるために
ダイエットというのは結局のところ「いかにその体重・体型を維持する習慣を身につけるのか」というところに集約されます。
ですので、ここでの目的は「痩せる」ことではなく、「痩せる習慣を身につける」ことになります。そこを履き違えないようにお願いします。
痩せるのはあくまでも「結果」であってそれがゴールではありません。
第1ステップ〜歩く〜
最初のステップとしては、軽い有酸素運動から始めてみましょう。おすすめは「ウォーキング」です。
時間は正直何分でも良いです。3分でも5分でも10分でも。いや、1分でも。
ここで大切なのは、「とにかく1〜2週間、何があってもウォーキングを取り入れる」ことです。
お気に入りの曲を聴きながらや、誰かと一緒にであればきっと時間はすぐに過ぎるはずです。
まずは2週間、歩くだけで良いので行ってみましょう。
第2ステップ〜しゃがむ〜
歩く事が習慣として身に付いてきたら少しずつ筋トレを取り入れていきます。
スクワットを取り入れてみましょう。
力を抜いて楽に立ちます。
物を拾いに行くように自然としゃがみます。
膝が外側へ向くよう配慮していきましょう。
背筋を伸ばす等の意識は必要ありません。
第3ステップ〜歩くとしゃがむ〜
有酸素運動と筋トレを組み合わせる段階に入っていきます。
時間にしておよそ30分ほどをこれに充てられたら良いのかなと感じます。
例えば20分ウォーキングして、10回5セットスクワットをしてみる。今までしてこなかった方がいきなりこれくらいやると筋肉痛に悩まされるかと思いますが、ここまで第1、第2ステップと経て来た人は意外と出来るかと思います。
出来る方はそれ以上やっていただいても構いません。(腹筋や腕立てなど)
最終ステップ〜たくさん動く〜
ここまで来たら後はたくさん動いていきましょう。
ウォーキングに慣れてきたら小走りくらいのジョギングに変えても良いですし、筋トレの種目も3種目ほどに増やしても良いかと思います。
ダイエットに効果的な運動おすすめ13選|ウォーキングや筋トレなど
1時間弱の時間をかけてしっかりと動くことで身体の中に滞っているエネルギーも循環、排泄出来ますので、運動の習慣をつけるということ、強くおすすめしたいと思います。
50代女性のダイエット、食事はどうすれば良いの?
運動を整えてたならば次は食事にも着手していきましょう。
食事に関しては他の年代よりも気をつけないとすぐにリバウンドしてしまうことに。
○エネルギーは他の年代よりも要らない
○運動も無理できなくなる
このような点を踏まえて食事のことをお話ししていきたいと思います。
足るを知る事。7〜8割で"よし"としよう
50代になると、他の年代と比べ、そんなにエネルギーは必要なくなります。
ということは、今までよりも食事の量は確実に落としていかなくてはなりません。
ポイントとしては、「腹7〜8分目で"よし"とする」こと。
その良い加減を知るという心が大切でしょう。
満腹になるくらいのエネルギーは必要ありません。そしてその中身にも少しずつ気を配っていけたら最高ですね。
特に糖によるエネルギー過剰な状態は「糖化」という状態を生むので注意が必要です。
抗「糖化」とは?食事やレシピの紹介も!よりよく齢を重ねよう。
エネルギーは必要なくなる。避けたい食べ物は?
避けたい食べ物としては
○甘い物
○エンプティ食品(スナック菓子等)
○炭水化物のみ
という感じです。
この年代の方は他の年代よりも外食は減ってきますので必然的に気をつけるはずですが、それでも甘いものを毎食後に食べていたり、うどんやおそば単品になっていたりということをよく聞きます。
○お肉やお魚、豆等でタンパク質を補給すること
○お野菜や海藻、きのこを積極的に摂ること
こういったことを日々の食事で意識するだけで食事は自然と整ってくるはずです。
タンパク質含有量の多い食べ物一覧!安いのは?コンビニで買える?ダイエットにはどれが良い?
こういった記事を参考にしながら日々タンパク質を上手に摂取されてみてください。
どうしてもおやつが食べたい時はこちらの記事がおすすめです。
低糖質なコンビニ食品27選!ローソンはランチやお菓子が豊富。
体重を減らす事にはフォーカスしない事が最大のポイントです。
以上、運動と食事についてお話をしてきました。
ダイエットの最終的な目標は「理想の体型を維持出来る習慣を身につけること」です。
ですので「体重を減らすこと」が目的になってはいけません。
運動と食事を整えることにフォーカスし、結果として痩せていたというのが理想の状態かと思います。
体重を減らすことにフォーカスをすると「食べないで痩せる!」というような無理なダイエットに走ってしまう方が多いからです。
ということで、運動と食事の習慣を改め、理想の体型を維持して参りましょう。

東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。