年齢が重なってくると色々と身体に「ガタ」が出るものです。
「ホルモンの減少」もそのひとつ。
今回は女性ホルモンについて知って、整えていく食事や筋トレ、ストレッチを紹介していきたいと思います。
いつまでも、若々しく在りたいあなたへ。
女性ホルモンについて知ろう。
私たちが「女性ホルモン」という場合、それは「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2種類を指します。
「エストロゲン」は別名「卵胞ホルモン」とも言われていて、女性の乳房や太もも、腰回り等に皮下脂肪を増やして、女性らしいボディラインを形成するのに役立ちます。
卵巣や副腎から分泌されるホルモンで、月経のリズムで分泌量が変動するホルモンです。
美容にとっても、コラーゲンの体内での合成を促進しれくれるので、お肌のツヤやハリを保ってくれます。
「プロゲステロン」は別名「黄体ホルモン」と言われていて、妊娠を助けるホルモンとも言われています。
このホルモンは排卵直後から卵巣で作られます。女性の身体が妊娠しやすい様に体温を上げたり、子宮内膜を維持したりと、子宮の環境を整えてくれるのがこのホルモンの働きです。
「黄体機能不全」という病気はこのホルモンの分泌が正常で無いことで、不妊症になる可能性もある病気です。
この記事では、2つのうち「エストロゲン」に焦点を当てて話を進めていきたいと思います。
女性ホルモン(エストロゲン)を増やす食事とは?
女性ホルモンを増やす為には、女性ホルモンと関係する食材を知ることから始まります。
その食材が入っている料理を作ったり、外食では摂ったりすれば良いのですからね。
というわけでまずは食材を見ていくことにしましょう。
女性ホルモンと関連する食品や食材は?
エストロゲンが生成されるところは、卵巣でしたね。
この卵巣に働きかけてくれる栄養素は「ビタミンE」と言われています。
そして、生成された「エストロゲン」を代謝してくれるのは「ビタミンB6」です。
そして体外・体内の組織の材料となってくれるタンパク質やコレステロールも摂っていく必要があります?
「え、コレステロールって摂って良いの?」とびっくりされるかもしれませんが、正式にアメリカ政府から「コレステロールは無害」と発表されています。
参考→コレステロールは下げる必要が無いし、基準値を気にして薬を摂取することもいらない。
また、女性ホルモンと同様の働きをすると言われている「大豆イソフラボン」も見逃せない食品群です。
ビタミンEを摂るには
ビタミンEを多く含む食品は「アーモンド」です。ナッツ類はビタミンEを豊富に含んでいます。
主食というよりは、間食に摂取するのが良いかと思います。
いつもチョコレートを間食でつまんでしまうあなたは、今日からアーモンドに変えてみてくださいね。
ビタミンB6を摂るには
ビタミンB6が多く含まれる食品で有名なのがかつおやまぐろ、サーモン等の赤身の魚です。
お魚が好きな方は普段から食べているかもしれませんが、これを機に摂っていなかったなーと感じる方は日々の食事にプラスしてみると良いかもしれませんね。
タンパク質
タンパク質は身体の材料になってくれます。
多く含まれる食品としてはお肉・お魚・大豆製品等です。
お肉が苦手な方は他の食品で摂れますし、大豆アレルギーの方はお魚等で。色々と工夫されながらタンパク質を摂取してみてください。
良質な油
良質な油も必要ですね。
代表的な油は「亜麻仁油・オリーブオイル・アーモンド油・菜種油」等です。
こちらも食事に上手に取り入れて摂取するよう心がけてみてください。
大豆イソフラボン
名前にある通り、「大豆製品」に多く含まれています。
代表的なものを挙げると、納豆・豆乳・豆腐・油揚げ・きな粉等です。
お味噌にも含まれているので、豆腐と油揚げのお味噌汁、なんか良いかもしれませんね。
女性ホルモンを整える食事レシピは?
食材が分かればそれを日々の食事の中に取り入れれば良いのですが、どのように取り入れてよいのか分からないということもあるかと思います。
何個かレシピを某有名サイトから紹介したいと思いますので参考にされてみてくださいね。
ビタミンEをたくさん摂るレシピ
バナナアーモンドミルクスムージー甘酒入り by azuazupi
お手軽なスムージーにすれば朝食代わりになりますね。
お惣菜♡弁当♡濃くまろアーモンドキンピラ by ミセスオリーブ
きんぴらにアーモンド。
鶏もも肉とスライスアーモンドのピリ辛炒め by chikappe
ご飯のお供にどうぞ。
ビタミンB6をたくさん摂るレシピ
がっつり行きたいあなたは。
お酒のおつまみに。
お野菜も忘れずに。
タンパク質をたくさん摂るレシピ
お手軽タンパク質レシピです。
混ぜるだけ♪梅とシソの塩さば和え by 健心美食人☆櫻井夢結
梅でさっぱりとした仕上げに。
煮物でも親子丼でも!
大豆でタンパク質補給を。
大豆イソフラボンをたくさん摂るレシピ
まずは先ほどのひじきの煮物をおすすめします。
食物繊維も摂れます。
なめたけをかけるのがポイントのようですね。
豆腐とお味噌が摂れちゃう一品。
ホルモンバランスを食材で整えるときの注意
ホルモンバランスを、ホルモン形成に関連する食材だけで整えたい!と思うのはもちろん良いのですが、それにはいくつか注意点がありますので確認したいと思います。
偏りに注意。
「この食材が良い」と聞くと、そればかり摂る人、居ますよね。
出来るなら、たくさんの品目を、少しずつ。
これがポイントです。
食事全体を見たときに、しっかりと上記の栄養素が摂れていればOKです。
日頃の食生活に少しプラスする(まぐろ一切れ等)ところから始めてみると良いと思います。
食事「だけ」より食事「も」
ここが今回のポイントになるのですが、食事だけで整えるよりは、今から紹介していく運動も混ぜてあげたほうが効果的です。
なぜならば、身体は繋がっているから。
食事は直接内臓に影響を及ぼします。
運動は筋肉→背骨→内臓というように間接的に影響を及ぼします。
ということは、運動も混ぜていったほうがより効果的になるのは分かりますよね。
より細かな身体の繋がりや、具体的な種目については次の項目以降で解説していきます。
女性がホルモンバランスを整えるためには運動も必要です。
ここからは、より女性ホルモンを整えていくべく、運動について紹介していきたいと思います。
どう運動で整えていくのか?それには身体の繋がりを理解していく必要があります。その部分から確認をしていきましょう。
女性ホルモンの分泌増加のため、食事「も」運動「も」取り入れよう
人の身体は、神経によって身体中にネットワークが張り巡らされています。
最初の方で、女性ホルモンは卵巣で生成されるということをお話ししました。
この卵巣というのも内臓のひとつなので、神経によって支配されているわけです。
となると、「その内臓と関連する筋肉がある」ということになりますよね。
西洋医学的に見たら
内臓ー背骨ー筋肉という繋がりが神経によってあり
東洋医学的に見たら、同じ繋がりが経絡によってあります。
そして、卵巣と関連する筋肉は「大臀筋」つまりお尻の筋肉です。
お尻の筋肉は、経絡で言うと「腎・膀胱」のラインと関係があります。
「腎」というのは昔から「生命力を司る臓器」と言われています。
生命力が落ちてくると腎の働きが落ち、結果として肉体に表れます。どう表れるかというと「お尻がやせ細る」んですよね。
温泉等で見てみるとわかるかと思いますが、お年寄りの方、お腹はしっかりしていてもお尻がやせ細っている方、見ませんか?
徐々に生命力が落ちている証拠です。
女性ホルモンは女性が女性らしく生命を燃焼していくために必要なもの。
そこからも、大臀筋との関連を連想せざるを得ません。
実際、生理痛やホルモンバランスの崩れ等で悩んでいる方に筋チェックをしてみると、大臀筋は弱化してしまうことが分かるんですよね。
現場に出ていても感じることなのでこれは本当なんだなと常日頃から感じています。
家で出来る筋トレとは?
もうお分かりかと思うのですが、鍛えていくべき筋肉、刺激を入れていくべき筋肉は「大臀筋=お尻の筋肉」です。
方法は無限にありますがその中でもいくつか紹介したいと思います。
まずはスクワット。
キングオブエクササイズと言われるだけあって、たくさんの筋肉に刺激が入ります。
お尻の筋肉にも刺激が入る筋肉なので、これを行っていきましょう。
注意することは「変に力を入れないでただただしゃがむ」ということです。
・膝を前に出さないように
・胸を張って
そのようなことを言われがちなのですが、私はそういったことを一切言いません。
普通にしゃがめば膝は前に出ないし、その状態でものを担げば胸は自然と張った状態になるからです。
この子供のように、何も考えずにただただしゃがんでいきましょう。綺麗なスクワットですよねえ、この子。
参考→スクワットのやり方解説!気をつけたい本当に大切なこと。
その他、ヒップリフトという種目もおすすめです。
こちらに分かりやすい動画があるので参考にされてください。
家でできる簡単ストレッチとは?
ストレッチに関しても、お尻の筋肉に焦点を当てていきます。
観方によってストレッチが変わるので、2つ紹介しますね。
まずは西洋医学的な見方から。
お尻全体を伸ばすようなストレッチとしてオススメなのがこれです。
このように足を組んで膝を立てます。
そして膝を自分の方向へ寄せていきましょう。
このような感じです。
「伸びたな〜」と感じるまでやってみてください。
次は東洋医学的な観方をした場合のストレッチ。
これはお尻の筋肉そのものというよりも「腎・膀胱の経絡」に焦点を当てたストレッチになります。
その経絡というのは身体の裏側を通るんですね。
ですので、やることは長座体前屈。このブログでは結構な頻度で登場しています。
このような感じでつま先を天井に向けて、膝もしっかり伸ばして行うことで足裏からふくらはぎ、膝裏やもも裏等、身体の裏側を全部伸ばしていくことが出来るんです。
これも、身体の裏側が伸びたな〜と観じるまで行っていきます。
女性ホルモンに効くツボは?
他の記事でも言っているのですが「◯◯に効くツボ」というような、特定の症状に効くものは無いんですよね。
なぜなら、ホルモンバランスが崩れている原因は千差万別だから。
本来は、その崩れている原因に対してエクササイズもストレッチもアレンジして提案するんですよね。
ツボも然りです。
セッションではもちろん「なぜ?」の部分の観方は案内するんですが、それがお客様の生活において、何にどう当てはまるかは千差万別。
そしてその答えに対してオリジナルのエクササイズやストレッチ、ツボの位置を提案。
そしてそれがどのように身体に作用したか、生活に作用したかをフィードバック。
そうして、トレーナーとお客様、双方の協力があって初めて「コンディショニング」って完結するんですよ。
トレーナー「だけ」でも足りない。お客様「だけ」でもだめ。
どちらかではなくどちらも。
セッションを受ける人には個別にお話ししていることですね。
女性ホルモンと食事の関係が良く分かる本をご紹介します。
女性ホルモンと食事のことをもっと詳しく知りたいという方の為に幾つか書籍をトレーナー目線で選びたいと思います。
予めご了承いただきたいのは、「読んだことのある本の中で良いと思ったもの」を紹介しています。 読んだことの無い本は紹介しませんので、まだまだ埋まっている良書はあるかと思います。その点をご理解いただけたら嬉しいです。
お医者様の目線から女性特有の悩みについて描かれている本書。非常に読みやすくて、しかも身体のことも学べる。読んで損は無い本だと思います。
子宮を温めるという点でこちらの著書もおすすめ。私の母親はこの本のレシピを実行して体質改善に成功していました。身近な人が健康な事は本当に喜ばしいことです。
女性ホルモンそのものについて理解を深めたい時に手軽に読めるこちら。「専門書を読むのは辛いけど、ホルモンのことは知りたい!」という方にはオススメです。
ととのえて、ホルモン。
ここまで、女性ホルモンを整える食事や運動を紹介してきました。
体調や美貌の崩れというのは、あっという間です。
だからこそ、日頃からの積み重ねが大切だと思います。
気楽に、気長に。
「よし、やるぞ!絶対改善!」
と意気込むのももちろん良いのですが、そうなると必ずと言っていいほど3日坊主になってしまいます。
気楽な気持ちで始めて気長に続ける。
これが改善のコツかなあと思っています。
わからないことがあれば質問ください。お答え出来ることは全部答えます。

東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。