「筋トレを始めたけども大体どのくらいで効果が出始めるの?」
トレーニングを始めたばかりの方なら誰でも疑問に思いますよね。
そんな方のために、今回は効果が出るまでの期間や男女差について、また具体的な1か月のメニューなどを書いていきます。(執筆・多田)
筋トレの効果はいつごろでるの?
答えを先に述べると、人ぞれぞれになります。
答えになってないですか?(笑)
筋トレの効果が人それぞれの理由は、トレーニングの頻度や強度、量、運動歴、遺伝的要因、食事などによって大きく変化していくからです。
また、目的によってもどこが成果なのかは人によって異なりますからね。
そうは言っても話は進まないので、今回は「一般的になんとなく筋肉がついてきたかな?」と実感できる時期を、トレーナーの経験を踏まえて書いていきます。
実感は3か月くらい
筋肉が成長するまでには一定の期間が必要です。
早い人だと1か月目くらいで実感している方もいますが、大体3か月くらいで多くの方が実感するタイミングになります。
生理学的に見ても、筋肉などの細胞は3か月ごとに新しい細胞へと生まれ変わります。
これはいわゆる新陳代謝というものですね。
もちろん3か月目にスイッチが切り替わるようにいきなり筋肉が付き始めるのでなく、3か月内で徐々に体内で変化は起きています。
この新陳代謝が目に見えてわかりやすいのは、皮膚ですね。
皮膚な細胞は1週間くらいのサイクルになっているので、傷が出来てしまったとしても徐々に治っていくのがわかると思います。
この時、いきなり傷が治るわけではないですよね。
徐々に治っていく。
筋肉も同じで、トレーニングの積み重ねにより身体に小さな変化が起きているということを知っておくことがとても大切です。
3カ月でどのくらい増える?
これは男女に少し差があります。
身体から出るホルモンなどの影響により、女性よりも男性の方が付きやすい傾向です。(もちろんしっかりトレーニングが出来れば、女性でもしっかりと筋肉アップが出来ます。)
それを踏まえて書いていくと、大体65キロ~70キロくらいの男性であれば、週1から2くらいのトレーニングで2キロ前後のアップが一つの目標かもしれません。
55キロ~60キロの女性で同じ条件なら1キロくらいが目標。
繰り返しになりますが、これはあくまで一般例であり、効果の出方には個人差があります。
ダイエットにおける筋トレは?
今までは純粋な筋肉アップについて書いていきました。
では、ダイエットにおいては筋肉アップをどのように考えればよいでしょう?
意外かもしれませんが、筋肉をつけることと脂肪を落とすことは真逆の行為になります。
脂肪を落とすには摂取カロリーが消費カロリーより下回る必要があります。
対して筋力アップは摂取カロリーが消費カロリーよりも多い方が筋肉が付きやすい。
そんな矛盾が生じるんです。
ダイエットをしているときは、食事量が減りがちになり、筋肉が落ちやすくなってしまうんですね。
食事量が変化すると、生命を維持するには筋肉よりも脂肪が大切と判断します。
その為、筋肉がエネルギーとして使われやすい。
筋肉が落ちると代謝が落ち、太りやすい身体になるという悪循環になってしまうこともあります。
なのでダイエットしている場合は、筋肉が落ちないようにすることを筋トレの目的にした方が良いかと思います。
やってみよう1か月メニュー
筋肉アップを実感するためには約3か月くらいが目安でした。
なので、大切なことは簡単なことを継続していくこと。
これから始めようと思っている方もはじめの一歩として参考にしてみて下さい。
腕立て
上半身をすっきりとさせるには腕立て伏せがおすすめですが、女性が最初から腕立て伏せをするのはきついと思います。ですので膝をついて膝立伏せをしていきましょう。
まず身体を一直線に保ちます。
そこからゆっくりと肘を曲げていきます。出来る人はみぞおちが地面につくくらいまで体を沈めていきます。
地面ギリギリまで下げたら、そこから手で身体を押し上げて元の姿勢に戻ります。これを繰り返しましょう。
ワイドスクワット
キング・オブ・エクササイズと言われるだけあって、お尻や脚等、下半身全般のトレーニングに最適なのはスクワットです。
その中でもよりお尻に効かせていくためには、「ワイドスクワット」を行っていきましょう。
この動画では「内もも」という風に書いてありますが、お尻にもしっかりと効いてきます。そのためにはつま先の向きに膝のお皿の向きを合わせてあげることが大切です。
1.肩幅よりも足幅を広くして立ちます。
2.下にある物を拾いに行く様にしゃがみます。
3.ももが床と平行になるくらいまでしゃがみます。この時勢いは使わずゆっくりとしゃがみましょう。
3.反動や勢いを使わずにゆっくりと立ち上がります。
慣れてきたら両手に重いものを持ち負荷をかけていきます。
スクワットが上手になってくると「自分が効かせたいところにしっかり刺激が入れられるように」なります。そうなってきたらダイエットもより簡単になってきますよ。
ステーショナリーランジ
スクワットに慣れてきたら、少し強度の高いランジに挑戦してみましょう。おすすめなのがステーショナリーランジという、足を前後に開いたままのランジ。動画ではダンベルを持っていますが、まずは自分の体重のみで行っていきましょう。
1.足を前後に開きます。少し大股くらいが良いと思います。
2.背筋を上に伸ばし、バランスを取ります。
3.勢いを使わず、身体を沈めていきます。後ろの膝が地面ギリギリになるくらいが目安です。
4.ゆっくりと2の姿勢に戻ります。目標の回数まで動作を繰り返します。
お尻に効かせるための工夫として、2のポジションの際に「前足のお尻を叩く」ということを行います。叩いたりさすったりすることで目的の場所を意識しやすくするのがポイントです。是非お試しください。
強度は?
自重でトレーニングをする場合、出来れば動けなくなるギリギリまでやってみて下さい。ダンベルやマシンを使える場合は8回~12回を目安にギリギリまで。回数に重さを合わせていきましょう。
例:5kgを持ったら12回が楽だった→10kgを持って行ってみる→10回でギリギリ出来るか出来ないか→10kgで継続しましょう。
頻度は?
トレーニング頻度は週に2回を目標に。
1回のトレーニングの質を上げていきましょう。
逆に毎日やるとオーバーワークになるので、トレーニングの日にちは1日は空けた方が良いと思います。
もちろん食事も
食事に気を付けることもとても大切です。
その中でも大切なポイントは、「タンパク質の摂取」です。
目安は自分の体重×1~1.5g分
タンパク質には植物性(豆類、とうふなど)と動物性(肉、たまご、魚など)があり、だいたい1:1くらいのバランスで摂っていくことが大切になります。
いくら筋トレを頑張っていてもこのタンパク質の摂取がダメだと筋肉はついてきません。効果をしっかりと実感したいのであればタンパク質の摂取を忘れないようにしましょう。
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千里の道も一歩から
筋トレで重要なのはやっぱり継続すること。
小さな小さな積み重ねが大きな成果に繋がっていきます。
トレーニングを始めたばかりだと、どのくらいで成果が出るかが不安だと思いますが、まずは3か月を目安に続けてみて下さい。
例え成果が出なかったとしても、それは失敗ではなく「経験」になります。
「次はこういうふうにやってみよう」と軌道修正が出来てくるとだんだん成果が出やすくなってきますよ。
その為には行動あるのみ。
遠い道のりでも一歩ずつ歩んでいればきっとゴールが見えてくると思います。

東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。