何をしたわけでもないのにいきなり痛み出す太ももの裏。
そしてなんだか腰の調子も悪いみたい。
湿布等試してみたけど、つっぱりが取れない。
そんな時には、まずはそもそもどうしてそうなったかを見つめてみることが大切です。
原因を理解して改善のストレッチを実施して、痛み知らずの体を目指していきましょう。
太ももの裏の痛みの原因は?
そもそも太ももの裏の原因とはどこにあるのでしょうか?
このブログではいつも2つの観方を紹介していますので、今回もそうしていきたいと思います。
その観方とは「西洋医学的」か「東洋医学的」かです。
2つの観方を理解することで視野も広がりますし、より選択肢も増えますね。
1つずつ確認をしていきましょう。
筋肉痛かどうか?器質的な問題があるかどうか?
まずは西洋医学的な見方からです。
こちらの場合にはまず、器質的な問題が無いかどうかを確認していきます。
まずは「外傷」です。
太ももの裏を物理的に打ったり切ったりしていないかを確認します。
無ければ次は筋や神経の問題を疑っていきます。
筋であれば「肉離れ」や「筋膜炎」と言った症状を疑います。
肉離れの場合
・何をしなくても痛む、力を入れても痛む、伸ばしても痛む。
筋膜炎の場合
・普段は痛く無い、力は入れられる、伸ばすと痛い
というのが特徴です。
特にももの裏をしっかりと肉離れしている場合は、ヒップリフトという種目を片足で行うことはまず無理だと思います。
自分の今の症状が当てはまらなければ神経系への問題へと移ります。
太ももの裏の付け根の痛みは座骨/坐骨神経痛かも?
ここで次に疑うのは「座骨神経痛」です。
それに近い症状としては「梨状筋症候群」というのもあります。
どちらにしろ、痛みの他に「シビレ」が伴うのが特徴です。坐骨神経という神経を圧迫することで痛みが出ると言われています。
治療法は投薬や、場合によっては注射ということもあるようです。
ちなみに私も自分自身座骨神経痛になったことがありますが自分で治した経緯があります。
参考→トレーナーの私が坐骨神経痛に苦しんで自分で治したお話だよ。
根本的にな原因は陰陽五行で紐解ける
ここまで西洋医学的な見方をご紹介してきましたが、今度は頭を切り替えて東洋医学的な観方です。
東洋医学的な観方では、「物理・生理・心理」を全て一緒に考えていきます。
つまり、「物理的に身体が痛むようだったらそれに伴って関連する生理面の状態も心理面の状態も変化している」ということです。
そして、太ももの裏に対応する川の流れ、つまり経絡というツボの流れは膀胱の経絡です。
この膀胱というのは五行でいう「水」にあたる部分です。
そしたら、物理的・生理的・心理的な観点から、この「水」のエネルギーが乱れそうなことが生活の中になかったかを考えていくんですよ。
考えて、思い当たることを行動に移していく。例えばこの水のエネルギーが乱れることは、物理的には「冷え」であったり、「同じ姿勢で居続けなければならなかったり」、「不安で内側に内側にこもるような気持ちになったり」することなどが挙げられます。
陰陽五行というのは哲学です。パソコンで言えばOSの部分。その哲学の上に「医学」や「科学」というソフトが働くんですね。OSが違えばソフトの作動が異なるのも当たり前。
OSが違えば原因も違ってくる。
「座骨神経痛はこうこうこういう理由からなります」と決めつけるのが西洋医学的。
「生活全ての中で、何かしらの乱れがあり、結果として物理的な対応場所であるももの裏に痛みが出てるね」と現象の裏にある見えない環境そのものにまで目を向けるのが東洋医学的。どちらが正解ということはありません。どちらを選択するのかという話なだけです。
ということで、どんな理由からは本当に人それぞれ。
しかし、「とりあえず、物質的に痛みの出ている部位」は共通していますよね。
その部位に対してのストレッチと筋トレを紹介していきます。
太ももの裏の痛みをストレッチと筋トレで取ろう。
ここからは、太ももの裏の痛みを取るストレッチと筋トレを紹介していきたいと思います。
どちらも東洋医学的に「水」の流れを綺麗にしていくものです。
是非実践してみてください。
ストレッチは?
ストレッチは、何度かこのブログに登場している「長座体前屈」です。
万能ですねえ、これ。
これ、身体の裏側を全部伸ばせるストレッチですよね。
先ほど座骨神経痛で紹介したページに載っているストレッチも、身体の裏側を満遍なく伸ばしていくストレッチですよね。
参考→トレーナーの私が坐骨神経痛に苦しんで自分で治したお話だよ。
身体の裏側全部をしっかりと伸ばしていくために必要なことがあります。
・膝をきちんと伸ばすこと
・つま先は天井に向けること
です。
上の写真のように、膝が曲がっていたり
つま先が下がっていたりするのでは少し伸び感が甘いので気をつけてやっていきましょう。そして親指側だけでなくて小指側まで意識をしてあげるということが大切です。よくあるのが親指側だけの流れが伸びていて小指側の流れは伸びていないこと。
そうなってしまうとバランスが悪くなるので、しっかりと小指側も足首を立てて伸ばしてあげましょう。
筋トレは?
身体の裏側が「伸びる」ということは、身体の前側は「縮み」ますよね。
ということは、積極的に身体の前側を縮ませれば良いんですよね。
で、何をするかというと、身体を丸めます。
こんな感じで胎児の姿勢になります。
ただ胎児の姿勢になるのではなくて、身体を丸める努力をするということです。足の指まで丸めます。もちろん小指側を忘れないでくださいね。
おへそのあたりに点をイメージして、そこに向かって身体の全部を集めていくイメージ。
結構力が要りますし、疲れます。この状態を10秒間キープします。
3セットほど行えば良いでしょう。
筋が痛いのに続けるの?
ストレッチに関して「筋が痛いのに続けて良いの?」という質問を受けますが、器質的な問題が無い限りは続けて大丈夫です。
ただ、「力づくでストレッチをしてしまう」ようであればやらないほうが良いと思います。
前屈して一度止まるところがありますよね。
そこでは突っ張ってるところを「緩める」「溶かす」イメージで、力を抜いて更に前に前に前屈を繰り返して行くんです。「伸ばす」というよりは「解放する」という表現がマッチすると思いますので試してみてください。
太ももの裏の痛みにテーピングは?
テーピングの効き目ですが、30分ほどしかありません。
私はあまり推奨しません。その場しのぎになりますし、「それで身体のバランスが崩れる」ことも往々にしてあるからです。
太ももの裏の痛みがピリピリとキツイあなた。
ここまで太ももの裏の痛みについてお話をしてきました。
私は学びの中で「見える現象=症状の裏には見えない原因=物理・生理・心理面の乱れがある」と思うようになりました。
見える世界だけで処理しようとすると全てが行き詰ります。
だからこそ大切な見えない部分。
ひとつの症状には人それぞれ「相対的」な原因が隠れています。
その原因の分析のお手伝いを色んな観点からしていけたらと思っています。

東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。