現代社会を生きる私たちにとって、とても硬くなりやすい部位が「大胸筋」です。
大胸筋が硬くなると、胸が丸まり姿勢不良を起こしやすくなります。
姿勢不良が起きると、頭痛・肩こり・腰痛など様々な症状を引き起こしてしまう。
今回は柔軟性向上のための効果的な方法と注意点などについて確認していきましょう。
胸の筋肉は?
胸の筋肉で代表的なのが「大胸筋」です。
(参照:VISIBLEBODY)
大胸筋は「肋骨・鎖骨・胸骨」という骨から「上腕骨」という腕の骨まで付着しています。
ストレッチの際はこの距離を遠ざけていくことがポイントになります。
胸の筋肉ストレッチ方法は?
どこでも簡易的に出来ることから、今回は壁を使ったストレッチ法をご紹介します。
まず初めに、壁に肘と手をつけていきましょう。
肘の高さは肩の高さくらいまであげていきます。
壁につけたところを支点にして身体を捻っていきましょう。
ストレッチ感がやや感じられるところくらいでキープ。
これを約1分ほど継続していきましょう。
バリエーション
大胸筋は大きな筋肉なので、いくつかストレッチ法を分けることができます。
上に書いたストレッチで大胸筋をバランスよくストレッチする事が出来ますが、特に硬くなっていると感じる方は以下のバリエーションを追加するのがオススメです。
大胸筋上部
方法は先ほどとほとんど変わりません。
変わった点は、肘の高さを少し低くする事です。
目安は肘を胃の高さくらいまで下げていきましょう。すると、胸の上の方が伸びてくると思います。
マラソンなどをする方に特にオススメのストレッチです。
大胸筋下部
今度は、肘を耳の高さくらいまであげていきましょう。
すると、胸の下の方が伸びてくると思います。
この場所は呼吸が浅く、背中が丸まりやすい方に、特にオススメの部位になります。
長時間デスクワークの方はお休みの合間に実践して見てください。
ストレッチの際の注意点は?
肩が上がらない
肩が上がってしまうと、鎖骨や肋骨の位置がずれてしまうため、胸の伸びが半減してしまいます。
また正常な肩の動きから外れるため、肩を痛める危険性も。
首を長く保つ意識で行なっていきましょう。
腰を反りすぎない
胸のストレッチなので、ここは胸を反る意識で行いたいところ。
その下の腰が反ってしまうと、過度に腰を反りすぎてしまうため、注意が必要です。
ストレッチの際は軽くお腹に力を入れて行うと良いでしょう。
胸のストレッチの効果は?
1、猫背などの改善
例えばパソコン作業をする姿勢をイメージして見てください。手が身体よりも前に来る姿勢を想像されるのではないでしょうか。
私たちは日常で手を身体より前にする事が非常に多いのです。
特に現代ではそれを長時間し続けなければならない仕事も多いため、胸の筋肉が硬くなっている人が大勢いるんですね。
胸を反り、筋肉を柔らかくしていく事が姿勢改善の重要なポイントとなります。
2、リラックス効果
胸の筋肉が硬くなり、姿勢が丸くなると深い呼吸をする事が困難になります。
呼吸が浅くなってしまうと、酸素の循環が悪くなり疲れが蓄積しやすい身体になるのです。
胸のストレッチをして、肋骨の動きをよくする事が疲れない身体を作るポイントになります。
3、背中の筋肉を使いやすくする
胸の筋肉の逆側は背中の筋肉です。
背中の筋肉は「肩甲骨」という天使の羽のような骨が動くことにより機能します。
胸の筋肉が硬くなってしまうと、肩甲骨の動きが制限されてしまうんです。
ここを柔らかくすることによって、背中の筋肉を使いやすい身体にし、よりかっこいい身体づくりが可能になります。
こまめに繰り返す
胸の筋肉をストレッチすることにより、様々な効果を得られる事が可能でしたね。
ストレッチをするときは、長時間で一気にやるよりも、短時間をこまめにやる方がオススメです。
少しの時間でもいいので、仕事の合間などちょっとして隙間時間を利用して行なってみてください。
小さな意識の積み重ねが、大きな身体の変化に繋がっていきますよ。

東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。