キレイになりたい、カッコイイ身体になりたい為のダイエット。しかし、そのダイエットのやり方次第で便秘になってしまうことも。
ダイエット中で無理な糖質や脂質を制限していたり、食物繊維や水分の不足で便秘になってしまっているのかもしれません。
食事制限、運動をしてお腹周りがスッキリしてきたのにお通じが悪くお腹がポッコリ。それでは頑張ってきた努力が水の泡です。
そこで今回はダイエット中の便秘の原因、おすすめの食べ物やお茶、サプリメントや薬の効果、便秘の解消法、対策まで気をつけたいことやポイントをご紹介していきます。
ダイエット中の便秘って太るの?
ダイエット中は食事制限により必要な栄養が不足して便秘になってしまうことがあります。
『最初は順調に体重が落ちたけど、最近落ちたどころか増えてる?』
『あまり食べていないのにお腹が張っている・・・』
もしかしたら、便が腸にたまりその分体重が増えているのかもしれません。
ですので、別に脂肪が増えているわけではないので焦りは厳禁です。しっかりと食事をととのえていくことを心がけていきましょう。食事についてはこの後述べていきます。
ダイエット中の便秘の原因は?
ダイエットする為にはどうしても食事を制限する必要があります。
しかし、極端に食事制限をしてしまうと栄養が足りず、便を排出する力がなくなってしまいます。
そこで、便秘にならずダイエットする為にはどのくらいの量を食べたら良いのか、糖質や食物繊維、脂質などの役割を詳しく解説していきます。
糖質制限のしすぎ
ダイエット法でよく耳にする『糖質制限ダイエット』。体重を落とすには最適なダイエット法ですが、その代わりに便秘になってしまう方も多いそう。
消化吸収の良い糖質を制限しすぎると、胃や腸の働きが鈍り、消化吸収に時間がかかる食物繊維やタンパク質を食べると、便が硬くなり便秘の原因になります。
更に、便の大半は水分です。ご飯やうどんにもたっぷり水分が含まれているので、糖質を制限しすぎると食事からの水分も不足してしまい便秘の原因になります。
糖質は、1日に最低でも100gを活動の多い朝とお昼に食べるようにしましょう。お米をお茶碗2杯分か、小さめのおにぎり3つ分を目安にしてみて下さい。
食物繊維の不足
ダイエットをするにあたって食事の量も減ってきますね。当然、食べる量が減るので食物繊維も不足します。食物繊維を摂る為にサラダは沢山食べているのに便秘が続くという方が多いのではないでしょうか?
食物繊維には水溶性、不溶性の2種類があります。
サラダなど生野菜に含まれているのは主に不溶性の食物繊維。消化はほとんどされず、水分を吸収して便のかさ増しをしたり、腸を刺激して蠕動(ぜんどう)運動活発にし便の排出を促進させます。
もう一つの水溶性の食物繊維は主にわかめや昆布などの海藻類、大麦、オーツ麦、フルーツなどにに多く含まれています。水に溶ける性質がありネバネバ系やサラサラ系があります。便を柔らかくしてスムーズに排出してくれます。
大切なのはこの二つのバランスです。腸を健康に保つには不溶性の食物繊維と水溶性食物繊維を2対1くらいの割合で摂取するのが良いとされています。
特に日本人は水溶性の食物繊維が不足していると言われています。
なので、生野菜だけではなく海藻サラダにしたりと工夫が必要です。たくさんの品目から水溶性の食物繊維を摂取するようにしていきましょう。
脂質制限のしすぎ
ダイエット中は脂質を気にされる方が多いのではないでしょうか?
確かにカロリーが高くダイエットの敵だと思うかもしれませんが、適度な油分は便が腸を通る潤滑油となりスムーズな排出を促します。また、腸をを刺激して蠕動(ぜんどう)運動を促します。
なので不足すると便がスムーズに排出されず便秘の原因になってしまいます。
脂質は1日に35g〜40gを目安に摂取してみましょう。脂質のイメージとしましては、サラダ油大さじ1で約10gの脂質が含まれています。
水分の不足
先程の糖質制限にもあった通り、便の大半は水分です。水分が不足すると便が硬くなります。硬くなった便は排出しにくくなり、便秘を引き起こします。
目安として1日に2Lの水分を摂ることが必要とされています。食事制限で食事からの水分が不足しているのでダイエット中の水分はとても大切です。
気をつけて欲しいのが、ジュースなどから沢山水分を摂ると糖分が多いのでダイエットには向いていません。
1度に沢山飲み過ぎるのも、胃液が薄まって食べ物が消化されづらくなってしまうので良くないです。なのでお水を喉が乾く前にこまめに飲むようにしましょう。
ダイエット中の便秘の改善・対策法|食べ物やお茶のおすすめは?
ここまで、ダイエット中の便秘の原因をお話してきました。
では、便秘にならずダイエットする為には何を食べたら良いのか?
ここからは、おすすめな食べ物や飲み物を理由を踏まえて詳しくご紹介していきます。
きのこ類やサラダ
先程もご説明した通り、食物繊維には不溶性の食物繊維と水溶性の食物繊維があります。
きのこ類やサラダは不溶性の食物繊維です。不溶性の食物繊維は、腸の蠕動運動が弱くなり便を上手く押し出すことが出来ない弛緩性便秘の方や、下痢になりやすいとという方は多く摂ると良いです。
サラダは生の状態で食べられる為、食材に含まれる水分・ビタミン・酵素を多く残した状態で摂取できます。ビタミンは、善玉菌の働きを良くして腸内環境を整えてくれます。また、酵素は食べ物の消化吸収を助けてくれます。
フルーツ(水溶性の食物繊維)
フルーツは、水溶性の食物繊維を多く含みます。中でもリンゴやみかん、桃などには腸を整える作用のあるペクチンが豊富に含まれています。
バナナには善玉菌とされるビフィズス菌を増加させるフラクトオリゴ糖が含まれています。なので食物繊維以外にも腸に良いとされる成分がフルーツには含まれています。
脂質をちゃんと摂取する|必要量は?
ダイエットをしていると、揚げ物や炒め物など油っこい物を避けなるべくヘルシーな食事になります。実は油には排便をスムーズにする効果があります。
では、1日にどのくらい摂取して良いかと言うと、先ほどもお話しした通り、ダイエット中の方は約35g〜40g程です。例えば、サラダ油大さじ1で脂質の量は約10gなので1日にサラダ油大さじ3〜4の脂質が必要です。
その他にも脂質はタンパク質が豊富なお肉やお魚、卵、大豆類など様々な食材に含まれるので、脂質が多い食品の食べ合わせや揚げ物や炒め物を避け、蒸すや茹でるなど調理法を工夫して調節することが大切です。
お茶はごぼう茶がおすすめ
ごぼう茶とはいったい何か。簡単に言えばごぼうから作られたお茶です。ごぼうには食物繊維が豊富に含まれており、水溶性の食物繊維と不溶性の食物繊維がバランス良く含まれています。
また、ごぼうにはオリゴ糖が含まれており腸内環境を整えてくれる働きがあります。
更にごぼうにはイヌリンという成分が含まれています。このイヌリンには利水作用を高める効果があり、身体に溜まった老廃物を排出しむくみを改善してくれます。
便秘に良いのはもちろん、特に女性の方は脚がむくみやすいのでごぼう茶試してみてはいかがでしょうか?
ダイエット中の便秘にサプリや薬はあり?
ダイエット中であまり食べていなかったり、忙しく普段の食事から食物繊維や乳酸菌を意識して摂れない方は、飲むだけで簡単に便秘良い成分が摂れるサプリや薬を摂取する事は効果的です。
しかし、サプリや薬は即効性があるかと言うとそうではありません。下剤などでは即効性はあるかもしれませんが、便秘を改善する物ではありません。
やはり普段の食事から野菜やきのこ、海藻や果物、ヨーグルト、必要量の油などを摂り腸内環境を整えそれを継続できるのが1番良いです。
それでも、便秘がひどくなかなか改善されない場合は医師と相談してみることをオススメします。
ダイエット中の便秘に気をつけて快適なダイエットを
いかかでしたか?ダイエット中で必要な栄養が不足して便秘の方、ダイエット中でなくても普段の食事のバランスが悪い方、もう一度今の食事を見直してみませんか?
せっかく体重が減ってきたのに便秘気味、腸内環境が悪いと肌荒れなども。
ただ食べるものの量を減らすだけのダイエットでは、体重は落ちても身体の内側からは綺麗になれません。
腸内環境を整え、心も身体もスッキリ。これが理想的なダイエットですね!
是非、今回紹介した栄養バランスや、便秘に良い食材を活用して素敵なダイエット生活にしてください。

東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。