運動は、どれくらい必要?
これは必ずといっていいほどお客様から受ける質問ですが、もちろんそれは人それぞれです。
また、ゴールによっても運動の量や質は違います。ボディメイクなのか、機能改善なのか。
そこら辺に焦点を当てつつ運動がどれくらい必要なのかを考えていきたいと思います。
ボディメイクの場合、量は一定でも大丈夫
これは私の経験談からですが、ボディメイクの場合、運動の意味・意義としては「ライン作り」です。
運動するから痩せるのではなく、運動するからより綺麗なラインに仕上がるということです。
痩せるために必要なのは運動と食事と休養。この3つのバランスを調えて行くことで身体が変化していきます。
ということは、運動だけではボディメイクは成し得ない、ということですね。そりゃそうだ。
ダイエットって、「習慣」という意味ですからね。食事の習慣がデブのままなら身体もデブのままです。
ボディメイクで必要なのは「変化」というスパイス
運動の時間としては、1時間以内を推奨しています。ので、その時間内での運動をいかにしていくかという所が大切です。
例えば算数の力をつけたい!というゴールがあった場合、ずっと同じ問題を解いていたらどうでしょう。
答えは目に見えてわかっていて、”何も変わらない”ですね。
ボディメイクでも同様の事が言えます。
例えばスクワットというエクササイズがあります。
30kgを持ち上げる時と、60kgを持ち上げる時では、働く筋量が明らかに違います。
60kgを持つ為に必要な身体や神経回路というのがあります。
簡単に言うと
60kg持てるならばその為の身体に変化しますし
30kgしか持てないならばその為の身体のまま
というわけです。
ボディメイクでは、筋量はそんなに必要はないかもしれませんが
いかに多くの筋肉を運動に参加させてあげるかも重要な事です。
いつまでも同じ重さ、同じ回数、同じセット数でやっている方は
定期的に(2週に1度くらいのペースで)見直しが必要です。
自分じゃ設定が分からない!という方は
通っているジムのスタッフやトレーナーを捕まえて聞いてみることをお勧めします。
その「変化」に対応して体組成も変化していきます。そのことを忘れないでください。
機能改善の場合は、バランスを観て決めています
機能改善の方の為の運動は、その方のバランスを観ます。
どういうことかというと、例えば
- 汗をかくくらいの運動なのか
- 汗をかかないくらいの優しい運動で良いのか
という強度の問題
- どの筋肉への刺激が活発であるべきか
という部位的な問題
- どの関節の動きを伴うべきか
という複合動作の問題
などを考慮し、運動種目・回数などを決定しています。
なぜこれほど細かく決定するかというと、身体のつながり、というものがあるからです。
筋は内臓の働きとも関連する
筋肉が動くことによって、それに関連した内臓が活発化したり、逆に弱ったりします。
例えば関連部位で代表的なのは
- 肝臓と大胸筋
- 腎臓と腸腰筋
などです。更に複合的となってくると
- 肝臓は表裏で胆嚢とつながる
- 腎臓は表裏で膀胱とつながる
- 肺は表裏で大腸とつながる
なんて繋がりもあるので、身体の総合的な機能改善を図る場合には、これらのバランスも考慮します。
リハビリテーションの場合もまた別にある
器質的な問題がある場合にはそのリハビリも行わなければなりませんので、その場合にはまずは整形外科的なアプローチを行なって頂いたあとに、違う観点からのアプローチをしていきます。
そのアプローチはメリックチャートなどを使用し、西洋医学的な立場から行っています。(今までのはメリックチャートではありません)
目的としては局所的な回復です。
最低限のリハビリを行ったら上記の機能改善のアプローチのセッションを行い、総合的な回復を目指していきます。
こうしてしっかりとTPOで「運動」というものを分けることで、セッションを受けてくださる方一人ひとりに合わせたものを提供していくことが可能となっています。
まとめ
何時間も運動をやったのに痩せない。。。という意見って、たまに聞こえてきたりするんです。
そういったかたはこういうアプローチの方法がずれていないか、負荷は適切か、他の所に「デブ習慣」が潜んでいないかを確認してみてください。
人が
- 健康になる
- 不健康になる
- 太る
- 痩せる
そういう身体の変化が起こるのは - 生理的
- 物理的
- 心理的
この3つの変化が起こった時です。
生活の中で身体の変化が起こった場合(太ったとか最近病気しがちだ等)、この3つについて自分で振り返ってみると
何かヒントが見つかるかもしれませんよ。

東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。