今回は、私がパーソナルトレーニングで行なっている自重トレーニングについて紹介したいと思います。パーソナルトレーニングを利用する目的というのは人によってバラバラです。2ヶ月がっつりやりたいという人もいれば単発都度払いで長く通いたいという人もいる。流れに関して言えば、マシンで行うのを好んだり、自重トレーニングが良いという人も。自重だけでも十分にトレーニングを積んでいくことは可能ですよ!
自重トレーニングとは
自重トレーニングというのはその字のごとく「自分の体重のみを使って行うトレーニング」のことを指します。
特に運動の初心者の方はいきなりマシンを使うよりこの自重トレーニングを行なっていく方が良い場合が多いです。その理由を挙げていきたいと思います。
自重トレーニングのメリット
マシンよりも安全なことが多い
まず、安全であるということです。マシンを扱うデメリットとしては怪我の危険性が自重よりもある、ということです。例えばスクワットにしても、自重で行うよりも20kgのバーベルを背負って行うと、自分の体重+バーベルの重さをコントロールしていく必要があります。それだけ難易度も増すので、将来的にバーベルを使ってみたいという人は自分の身体をコントロール出来るようになってから重りを扱うと良いかと思います。
フォームの修正がしやすい
バーベルよりもボディコントロールがしやすい分、フォームの修正はしやすいです。もちろん、難しい動きとなると自重だけであっても難しい場合はありますが。
場所を選ばない
場所を選ばない、ということはトレーナーの方に教えてもらったエクササイズを自宅でも取り組める、ということです。
やる気に満ちていて「よし、自宅でも!」という方にとってはこちらの方が嬉しいですよね。マシンだとどうしてもマシンという環境が必要になります。畳1枚分のスペースがあれば十分に追い込むことも可能です。
自重トレーニングを目的別に紹介します
メリットが分かったところで、実際に使用しているトレーニングを紹介したいと思います。どれも知っているトレーニングだと思いますが、復習だと思ってご覧ください。
ボディメイク編
スクワット
人間、足腰に全体の70%以上の筋肉があります。ということは、代謝を高めたり、エネルギーをたくさん使うには足を動かした方が良いんですね。
ということで、「キング・オブ・エクササイズ」と言われるスクワットが最もおすすめ。今すぐにでも実践したいエクササイズです。
(1)足を肩幅かそれより少し広めに開きます。
(2)両腕を前に伸ばすか、下にだらんとします。
(3)特別に力を入れることなく、自然にしゃがみます。
(4)勢いや反動を使わずにゆっくりと立ち上がります。
普通のスクワットがきつい人は「椅子からゆっくり立ち上がってゆっくり座る」だけでも良いです。意外ときついのでやってみてください。
慣れてきたら10回〜15回を1セットとして2~5セット行ってみてください。
ヒップリフト
お尻の筋力をつけることは代謝アップにつながります。大きな筋肉なので代謝アップのためにも、そしてヒップアップのためにも積極的に取り入れたい種目です。
(1)仰向けになって、膝を立てます。
(2)お尻をゆっくりと上げていきます。
(3)最初の体勢に戻りましょう。
慣れてきたら両足で行なっていたものを片足で行ってみましょう。お尻への負荷が高まります。苦手な方も分かると思うので、苦手な方は回数を増やす等の工夫をしてみましょう。
膝立伏せ
上半身をすっきりとさせるには腕立て伏せがおすすめですが、女性が最初から腕立て伏せをするのはきついと思います。ですので膝をついて膝立伏せをしていきましょう。
フォームを写真で説明していきます。
上の写真の様な体勢を作ります。身体は一直線に。
ゆっくりと肘を曲げていきます。出来る人はみぞおちが地面につくくらいまで体を沈めていきます。
それでも辛い人は下まで身体を落とす必要は無いですので、半分、または4分の1で止めていきましょう。
動画も載せるので、動画で確認したいという方は参考にされてみてください。
クランチ
お腹のお肉が気になる人はクランチをやっていきましょう。お腹はどうしても最後までつきまとう所なので根気が必要です。
(1)仰向けになって膝を立てます。
(2)手を頭の後ろに組みます。
(3)勢いや反動をつかわずにゆっくりと身体を持ち上げます。
(4)ゆっくりと仰向けに戻ります。
腹筋は持久的な筋繊維が多い筋肉です。ですので、「出来るだけ刺激時間を多くする」ことがポイントです。
慣れてきたら1セットあたりの回数を20回、30回に増やしていく等の工夫をしていきましょう。
バックエクステンション
背中のお肉が気になる人はバックエクステンションをたくさんやっていきます。
(1)うつ伏せになります。
(2)背骨をひとつひとつ起こすように体を反っていきます。
(3)ゆっくりと身体をうつ伏せに戻します。
(4)動作を繰り返します。
手は動画の位置でも良いですし、肩甲骨のあたりまで刺激を入れていきたい場合には頭の後ろに組んで肘を後ろに張るようにします。試しながらより刺激の入るバックエクステンションにしていきましょう。
以上、ボディメイクに使用しているトレーニングです。もちろん種類はまだまだありますが一例として紹介しました。これを応用して男性でもキツイトレーニングにアレンジしたりしています。自重トレーニングでもあっても十分に追い込むことは可能です。
コンディショニング編
コンディショニングでは、全身の均衡を戻すために筋トレを使用します。例えば骨盤の歪みということに焦点を当てた場合。
骨盤の高さ(一般的には腰の高さとも言われます)が左右で違う場合、高い方のお尻の筋肉(中臀筋と言う筋肉です)が緩んでいます。その緩んでいる方に対してアブダクションという種目を行います。
こうすることで体に骨盤の真っすぐを覚えさせていくことが出来ます。もちろん一度では戻りやすいので、期間を置きながら何度も行なっていく必要があります。
また、身体のねじれに対しては背骨に均等に刺激を入れることで対応します。
それには仰向けでのエクササイズを実施します。
このように仰向けで思い切り身体を持ち上げるのをキープします。ここに私が調整に入り、足の位置等を調整し、一番効果のありそうな位置でエクササイズを行なっていきます。
まとめ
以上、パーソナルトレーニングで自重のトレーニングは出来るの?でした。
パーソナルトレーニングの良さは「オーダーメイド」にあると思います。そのトレーナーの持っている強み(ボディメイクなのかコンディショニングなのか、ボディメイクでもどのレベルを目指すのかなど)を活かしながら、理想の体に向かって一緒に前進する。そんなイメージかと思います。
あくまで最後は「自分次第」ということもお忘れなく。まずは体験で気軽に利用してみることをおすすめします!

東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。