女性なら耳にしたことがあるであろう「アンチエイジング」ですが、そもそもアンチエイジングとは何でしょう?
そしてそのアンチエイジングに効果的な運動や食事というのはどのようなもので、どんなことに気をつければ良いのでしょうか。
運動であれば、心拍数は?汗はかく?有酸素運動が良いの?筋トレ?等です。
よりよく年齢を重ねていくために、意識したいこと、紹介していきます。
アンチエイジングとは何?
アンチエイジングとは、その字の通り、加齢による衰えを出来るだけ最小限に収めていこうとすることです。骨が弱ったり、皮膚がたるんできたり、更年期障害等、現在加齢による症状というのは様々あります。
しかし、老化のメカニズムは未だに未解明とされています。だからこそ、色んな方法が出回っているんでしょうね。食事でホルモンのバランスを整えたり、抗酸化作用のあるものを摂ってお肌の調子を保ったり、免疫機能を高めたり。筋トレや有酸素運動での運動療法や、精神的なストレスから解放されることを目指した精神療法等、私たちの選択の幅というのはかなり広いです。
アンチエイジングに必要なことは、1日1回のスクワットから始まる。
私は、一人のトレーナーとして、「今日からアンチエイジングの為に何かを始める」とする方がいたならば「1日1回だけで良いのでスクワットしてください」という指導から始めると思います。
アンチエイジングも、筋トレや姿勢矯正等と同じく「習慣」だと確信しているからです。
習慣の恐ろしさ
習慣の恐ろしさというのは、いろいろあります。
・無意識に食後にはデザートを食べてしまう。
・運動を始めようと思っても結局いつもの生活になってしまう。
これらは全て習慣によるものですよね。この習慣を変えていくには、ステップを踏む必要があるのです。ただしそれは、いきなり大きなステップを踏んでしまうと、いとも簡単に元に戻ってしまいます。だからこそ「小さく始める」ことが必要なのです。
運動と食事も「習慣」である。
そして、アンチエイジングやダイエットの基本となる「運動」と「食事」も習慣によってよくも悪くも変化します。
1日1回のスクワットから始めることは、運動の成果ではなく習慣の定着に焦点を当てています。
無理なく自然に1日1回のスクワットが出来るようになったら5回にし、10回にし、2セットにしてみる。こういったように徐々に大きくしていくことで、1ヶ月後、1年後の成果というのは大きく変化しているはずです。
食事も同じ。最初は例えば「ランチだけ」意識して身体に良さそうなものを摂ってみる、「お休みの日だけ」意識してやってみるとか、あなたの生活の最小単位で実行することでストレスなく習慣が身につくはずです。
よりよく年齢を重ねるには「巡らせる」ことが基本です。
アンチエイジングは「老け」に対抗するものですよね。老けている人ってどういうイメージがありますか?私は、色んなものが「巡っていない」ように感じます。身体の巡りはもちろん、人間関係も巡ってなくて普段からイライラしてそうな感じです。よりよく年齢を重ねている人はその逆な感じがします。
ここからは、トレーナーとしての「運動」について書いていきたいと思います。
女性のアンチエイジングに効果的な運動は?
アンチエイジングに効果的な運動とは何でしょうか。私は「何でも良い」と思います。期待していた方、申し訳ありません。
ただ、「まずは何でも良いから始めて続けてみる」ことが大切なんです。続けることが苦じゃなくなってきたら色んなことを考えたら良いのです。効果的な運動は何?と言っている時点で「成果」を目的にしています。私が目的としたいのは「習慣の定着」なんです。だからこそ、何でも良いから運動を始める。例えそれがスクワット1回だとしてもOKです。
習慣に関してはイチロー選手が有名な言葉を残していますね。
『小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところに到達するただひとつの道』
最初から大きなものを積み重ねるのではなく、自分の中での小さなこと、アンチエイジングの為に出来そうな本当に小さなことを始める。その積み重ねが大切なんですよね。
運動による心拍数は気にしなくて良い。
これから始める運動が例えばウォーキング等だった場合、心拍数どれくらいが良いのかということを気にされる方がいます。
心拍数は、上がれば上がるほどきついですよね。そのキツさに耐えれずに止める方も非常に多いです。
だからこそ、心拍数も気にせずに、お気に入りの音楽と共に歩いてみては。それだけでも立派な「運動」ですから。
まずは「じんわり」汗かく運動から。
運動の一応の目安としては「じんわり」汗をかけば良いです。「どばー!」と汗かく必要はありません。汗かくのも嫌だという人は先述のスクワット1回から。自分が出来る最小単位から始めたら良いんです。私のモットーは「気軽に・気長に」です。
ただ、その積み重ねというのは大きな差になります。最初から飛ばして途中で止めてしまうのか、小さく始めて長く続けるのか。選択するのはみなさんです。
1日1回のスクワットと軽い有酸素運動はいかが?
ということでここでは1日たった1回のスクワットとウォーキング程度の軽い有酸素運動をおすすめします。これくらいなら10分もあれば実現出来るからです。ウォーキングすら面倒という方はスクワット1回から始めてください。
そして1週間はひたすら「スクワット1回を行うことに集中」します。この1週間が達成できたら回数を増やせば良いのです。千里の道も一歩から。最小単位から始めることから全ては始まります。
習慣についてより詳しく知りたい方は下の本が参考になると思います。私は大いに参考にさせていただいています。
運動によるアンチエイジングをより効果的にするために出来ること。
「いつまでも若々しくいる」為には、運動だけでは足りない部分があります。
人間の生命の元となる「食」行動です。
運動により作ることが出来るのは身体のラインです。細胞の栄養の状態等を物理・生理的に決めるのは食事によるものが大きいので、食事にも気を配っていけたら良いと思います。
食習慣を変えるのは運動が習慣になってから。
上に紹介した本でも言われていることなのですが、「1度に色んな習慣を変えようとしないこと」が大切です。
1度につき変える習慣は1つだけ。
そのくらい、習慣を変えるには集中が必要なのです。
運動が染み付いてきたら、食習慣についても変えていくべく、行動を起こしていきましょう。
生活そのものがアンチエイジングとなっていく。
いつまでも若々しくいようと思ったら、生活全てが変化します。
そのきっかけのひとつが「運動」にしかすぎないだけです。
そのことについて、FrancFranc創業者の高島氏が著書『遊ばない社員はいらない』で次のように述べています。
美しい身体を維持しようとすれば、栄養のことや身体のメカニズムを知るようになる。
それは知識として蓄積され、日々の暮らしを上質なものに変えていくのである。
睡眠や食事や精神的な状態をも考慮するようになる。
洋服も髪型や化粧も、その知識とともにその先にある人とのコミュニケーションや探求心を掘り起こすことにつながる。
これは「外見を磨くことで内面も磨かれる」という項の中で述べられていたことですが、私も強く賛同します。
アンチエイジングというひとつの目的を達成しようとして、気付いたら生活そのものが変わっている。その始まりがこの記事の場合はたった1回の「スクワット」ということです。
そもそも老化の意味が現代と昔とでは違う。
ここまでアンチエイジングのことをお話ししてきました。アンチエイジングは「老化を防ぐ」という意味で使われている言葉ですが、そもそも「老人」という定義が変わってきていることを知っていますか?
今では老人というと、身体が衰えた人、年をとった人、年寄り等の意味で使われていますが、昔は違いました。「老」という漢字には「年長者、年をとって物事をよく心得ている人」という意味があります。英語で言う「great」の意味が「老」にはあるんです。
高齢化社会になってきた昨今、尊敬できる「老人」はどれほどいるのでしょうか。
外見だけよくても内面が伴っていなければ、それは年をとっただけの老人です。
年をとることに「アンチ=対抗・反抗」することも良いですが、より良く年を取る為に、外見も内面も、greatな人に成りたいものです。

東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。