足首の捻挫の対処法には様々あります。
足首の捻挫の対処法・治療法を知ることで慌てず捻挫に対処出来るようになります。一般的な捻挫を治す方法と、私がある雑誌で見かけた治し方、どちらも紹介してきたいと思います。原因を知り、捻挫をすると体がどうなるのかを知ってから対策を行なっていきましょう。
足首の捻挫の対処法って?
足首の捻挫の対処法について、私は一般的なものとは違う方法を取ります。もちろん、救急処置としては良いと思って居ます。ただ、私の体感としては「早く治すには時間がかかる」と思いました。
そこでまずは、一般的な捻挫の治療がどんなものか確認をしていきましょう。
一般的な捻挫の治療法・対処法は?
普通、捻挫の治療は「RICE処置」というのが行なわれます。
R・・・安静(動かずに休むこと)
I・・・冷却(患部を冷やすこと)
C・・・圧迫(患部を圧迫・固定すること)
E・・・挙上(心臓よりも高い位置に患部をあげること)
それぞれ細かくみていきましょう。
Rest(安静)
まず「Rest」。安全な場所で座ったり横になったりし、患部を動かさないように安静に保つことです。
特に足首の場合、体重をかけることや動かすことは痛みを増したりする原因となりますので一刻も早く安静に入ることが大切です。
安静場所を確保したら次のIceに移ります。
Ice(患部を冷やす)
安静体勢をとったら、患部を氷や冷却材で冷やしていきます。目的としては痛みを和らげること、そして炎症の拡大を抑えるためです。
簡単な方法としては、ビニール袋を用意し、それに氷を入れます。入れたら空気を抜いて締め、患部に当てます。その際、直接当てるのではなくてタオルなどを巻いてその上から当てるようにしていきます。
目安は15分〜20分ほど。感覚が無くなってくるのが終了の合図。氷、冷却材を外していきましょう。2〜3セットほど繰り返していくのが普通です。
Compression(圧迫・固定する)
大抵の場合、冷却と同時に行われますが、患部を固定していきます。
包帯を巻いたり、サポーターをつけたりして行います。
あまりにきつくしすぎると血流が悪くなり、血行不良を招きますので、たまに皮膚の色を確認するなどの配慮が必要です。
Elevation(患部を心臓よりも上の位置に挙上する)
以上3つプラス、患部を心臓よりも上の位置に上げます。今回の足首の捻挫の例であれば、仰向けになり、何かの台や椅子に捻挫した足を上げます。
捻挫が治るまでの時間は、度合いにもよりますが、概ねスポーツレベルへの復帰は3週間前後かかるようです。
ちなみに捻挫の度合いはレベルがあります。まとめたものが以下になります。
【Ⅰ度】・・・1週間程度で痛みがなくなる軽いもの。
【Ⅱ度】・・・靭帯の一部が断裂してしまっている状態。痛みの他に腫れも出るのが特徴です。1〜6週間程の治療となります。
【Ⅲ度】・・・靭帯を完全断裂している状態。歩行が困難であり、場合によっては手術の必要も出てきます。
一般的な捻挫治療の課題点は?
私が思う一般的な治療の課題点としては「動」の視点が抜けていることです。
それが良い悪いとかではなく、その視点を持つことでもっと回復の早さも質も上がるのではということです。
日常生活レベルならまだしも、私が普段見ている人の中にはアスリートもいらっしゃいます。スポーツレベルの復帰には「動」の視点は外せないのです。
私も何度も捻挫したからこそ感じるのですが一般的な捻挫の治療をすると少し動きに違和感が残ります。きっと捻挫している時にかばう動きをするからだと思います。
次のところで足首を捻挫することにより体全体で起こる事を見ていきましょう。
足首を捻挫すると【身体全体で】どういうことが起こる?
「動」の視点を取り入れるために、足首を捻挫した場合、身体全体ではどういった変化が起こるのかを知る必要があります。
ポイントとしては2つ。
(1)動かさないで!という信号が「痛い」という感覚である。
(2)他の関節まで一緒に固くなってしまう。
足首を捻挫した場合、患部である足首の靭帯はもちろん炎症を起こしています。
そこで血を集め、早く傷の修復をしようと身体が働いてくれるわけです。
修復中や修復が進んだ時等、患部は「痛くて」動かないですよね。
これ以上動かされたくないから本能的に「痛み」という感覚を出して動かれるのを防いでるわけです。
だから、「動いても大丈夫だよ」と脳みそに教えてあげることがポイントになってきます。
そしてもうひとつ。足首を捻挫すると連鎖的に膝関節や股関節まで固くなってしまいます。
足首の捻挫から回復している途中に膝や股関節が痛くなった経験はありませんか?
私はありました。3度も結構な捻挫をしているのでその度に「どうして股関節が痛くなるんだろう?」と考えていました。
身体は、単体の関節だけでは動きが生じません。手を挙げるという動作にも、足の先まで関わります。
それほど身体の関係というのは密接なものなのです。
ので、動きづらくなった股関節から「動いて大丈夫だよ」と教えてあげることも、間接的に足首の動きを回復することになります。
足首の捻挫の早い治し方は?
これは、昔読んでいたアイアンマンというボディビルの雑誌に載っていた軍司清二先生の考案した筋肉調整という方法の中の一つです。
いくつかに分け、腰痛や今回の足首の捻挫に関しての見解を発表されており、どれを見ても非常に参考になるものばかりでした。
その中でこの足首の捻挫の治し方は、当時の私にとってはものすごく助かりました。なんせ普通なら数週間かかる捻挫が3日で治ったのですから。
その理論等はアイアンマンに書いてあるのでご興味ある方はAmazon等で探してみてください。軍司先生の考えは多くの方にとって助けになるはずです。
捻挫の早い治し方【実践】
方法は以下の通りです。
まずはももが床と平行までしゃがみ(しゃがめず痛い人は可能な限りで大丈夫です)、お尻をその位置で固定します(これ重要!)。
そのまま片足ずつかかとを上げてつま先立ちになります。
それを左右リズムよく繰り返していきます。(アンパンマンのマーチくらいで右上げて→下ろして→左上げて→下ろしてを繰り返す)
20回ほど繰り返し、休憩、そしてもう一度行っていきましょう。
注意点は?
注意点は3つです。
まず1つ目。お尻の位置はエクササイズ中は変えないでください。お尻の位置を変えないことで、かかとを上げた時に足首だけではなく膝関節や股関節も動きます。
その足首ー膝ー股関節の連動がものすごく大切で、これにより脳が「あ、私の身体って動くんだ」と勘違いして、痛む必要がなくなるのです。(これを軍司先生は"関節ロックの解除"と表現されていました)
お尻が上がってしまうと股関節が連動しなくなるので、このポイントはしっかり守りましょう。
そして2つ目は、段々としゃがむ深さを上げていこうということです。
いつまでも同じ深さでは足首に対して「動いて大丈夫だよ〜」と教えるのが遅くなります。
暇さえあればこのエクササイズを行い、どんどん深くしゃがめるように行っていきましょう。
そして最後。捻挫になると身体全体で起こることを知る事です。知ってからの対処というのは「だからこれをやるんだ」という納得の深さが違います。ぜひ見て居ない人は少し戻って捻挫で起こる身体の変化をしりましょう。
足首捻挫の治し方は?捻挫時の対処法・治療法はこれ!まとめ
以上足首の捻挫が早く治る方法をご紹介しました。
これは現代の医学とは全く逆で「動かせ!」という方法です。
こういうように、正解はひとつではありません。
現代の医学が全て正解ならば私たちの中に「不健康な人は存在しない」はずです。
だからこそ、いろんなアプローチがあって良いと思います。
そして私たちには、それを選択する権利があります。
他人の選択はその人の自由です。この方法でなくてもいずれは捻挫は治りますからね。
ただ、いろんな方法を知っておくと、「使い分け」が出来るんです。視野が広がるから。
そういった意味で、現在足首の捻挫に苦しんでいる人がいたら、3日くらい暇さえあれば(私は毎日合計2時間くらいやってました)行ってみるのも良いと思います。
一味違ったアプローチ。ぜひ試してみてください。
東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。