立体的なお尻、きゅっとひきしまったお尻。
ダイエットをしている方やボディメイクを頑張っている方でそう思う人は少なくないはずです。
今回はお尻を形成する「大臀筋」について。自宅やジムで、自重のものからダンベルやマシンを使う種目まで、たくさん紹介していきたいと思います。
自分に合ったものを選んで、上手に鍛えていきましょう。
大臀筋とは?
大臀筋とは、骨盤から腿の骨についている筋肉で、いわゆる私たちの「お尻」を形成しています。
よく「デカいお尻」と表現される臀部は、鍛えられてそうなったものではなく、ゆるゆるだからそうなっているのです。
特に女性は骨盤が男性よりも広いのでゆるゆる、横広がりになりやすいです。
鍛えていく事で改善も出来て来ますので、ぜひこの記事で紹介するトレーニングに取り組んでみてください。
大臀筋の働きは?
大臀筋の働きは主に股関節の伸展、外旋です。
脚を後ろに送り出す働きや、立ち上がる時、ジャンプする時などに使われます。
股間節を支える役割もあるので、それが間接的に姿勢の矯正にもつながります。お尻が弱い人は姿勢も悪いです。
高齢者は特に!大臀筋の筋トレの効果は?
お尻の筋肉は、東洋医学の経絡では腎・膀胱の経絡を通ります。腎は「生命力の臓器」と言われており、お尻はそのバロメーターにもなるのです。
生命力の臓器が弱るとそれに対応する筋肉も弱るということですね。
お年寄りの方で、お腹はぽっこりしているのに、お尻の筋肉が痩せ細っている人、見た事ありませんか?それは腎臓が弱っている証拠、つまり生命力が弱っている証拠なんですね。
それを活発にしていくのもこの大臀筋の筋トレなんです。
また、大臀筋は生殖器とも関わりが強いので、ホルモンバランスの崩れにも効果的です。女性であれば女性らしく、男性であれば男性らしく在るためにも、お尻の筋トレは欠かせないんですね。
スポーツにおいてもいろんなシーンでこの大臀筋の強さというのは大切になってきます。もちろんつければ良いというわけではありませんが、あるに越したことは無いでしょう。
大臀筋の筋トレは?自重やチューブ、ダンベルやマシン等様々あります!
さてここからは大臀筋の筋トレを紹介していきたいと思います。道具別に分けてみたので、ご自分のトレーニング環境に合わせてご覧下さい。
自重で出来る筋トレは?
自重の筋トレは少しのスペースがあれば出来てしまいますし、ジムに通う必要もありません。また、身体への負担も小さいものなので、怪我のリスクが小さくなります。
そういった意味で、初心者にはおすすめ出来るかと思います。
自重でお尻を使う感覚に慣れ、その後でウエイトを持って行うという順番だと、スムースに本格的なトレーニングに移行出来るかと思います。
さて、その種目です。
意外とおすすめ!ランジ
まずはランジ。
(1)足を揃えた状態で立ちます。
(2)片方の足を前に踏み出して、身体を沈めていきます。
(3)踏み出した方の足でしっかりと蹴り、元の姿勢に戻ります。
ランジは太ももの種目と思われがちですが、意識を変換する事で上手にお尻に効かせていくことができます。
その意識とは、足の小指側への意識をするということです。
足の小指側は、お尻に連鎖するので、ここを意識もしくは力を入れることで、ランジでも臀部に効かせていくことができます。
さらには、前後の幅を小さくすることでもよりお尻に効かせる事ができます。そして、1歩1歩踏み出すのではなく、右足を出したらそのまま右足を前にしてやり続けます。ステーショナリーランジと言います。
この際、ほぼ前足だけでランジを行うということがポイントになりますので、特にしゃがんだ状態から起き上がる時に後ろの足に頼らないように注意していきましょう。
後ろの足に頼った場合には、後ろ足のももの前に効いてきます。
定番だけどやっぱり良い!ヒップリフト
定番ですが仰向けでお尻を上げるエクササイズもおすすめです。
(1)仰向けになって膝を立てます。目安は90度からそれよりも少し角度を鋭く。
(2)ゆっくりとお尻を上げていきます。
(3)一気に力を抜かずに元の体勢に戻ります。
ポイントは上げきるということ。
同じヒップリフトですが
こういったものもありますので、ご自分の体力レベルに合わせて調節していきましょう。
後ろにキック!
バックキックという種目もお尻のトレーニングになります。
どのトレーニングにしろ、「スピードは全く要りません」ので、ゆっくりと一定のペースで行いましょう。反動も使いません。
寝ながら種目の組み合わせもあるよ。
これは寝ながら行う種目の組み合わせ。短時間でしっかり追い込みたい人にはオススメです。きちんとやると結構きつい。
チューブを使っての筋トレは?
チューブを使った筋トレもいくつか紹介していきたいと思います。
ヒップエクステンションがおすすめ!
チューブを使用した種目ではヒップエクステンションという種目がおすすめです。
(1)身体をまっすぐに保ち、チューブを足首に通ります。
(2)脚を伸ばしたまま後ろ側へ動かしていきます。
(3)いきなり力を抜かずにゆっくりと元に戻ります。
(4)(1)〜(3)を繰り返します。
自重よりも負荷がかかりますので、姿勢に気をつけながら実施してください。
上手に効かせることが出来ればこれもおすすめです。
ももの前も働くので、お尻を意識することが難しいかもしれませんが、レッグプレスもおすすめ出来る種目です。
膝の角度や、押し出す角度によっても効くところが違うので、自分なりにお尻がしっかりと働くポイントを見つけるのが良いと思います。
(1)仰向けになります。
(2)足の裏にチューブをかけます。
(3)足の裏を蹴り出していきましょう。
(4)一気に力を抜かずに(2)に戻ります。
マシンでの筋トレは?
マシンを使っての筋トレは、そのジムによって違うかと思いますが、おすすめのものをいくつか紹介したいと思います。
ここで挙げたのを行うのも良いですが、そのジムでトレーナーさんに「お尻を鍛えたいです」というと色々と教えてくれるかと思いますのでジムに通っている方はその環境を最大限に生かしてみてください。
レッグプレスは"片足"で
レッグプレスは片足で行う事でよりお尻の筋肉への刺激を強調することが出来ます。
最初はごく軽いものから始めていきましょう。
これにより、左右差も結構感じられるかと思います。そういった意味でもおすすめです。
ダンベルを使って出来るのは?
ダンベルを使って出来る種目もいくつかあるので紹介したいと思います。追い込みたい人はガンガン重さを上げるのもありでしょう。
ランジで極限まで追い込もう。
ランジはお尻ももちろんのこと、太ももにも効く種目です。
足の位置や意識の仕方によって効くところが変わってくるので、自分の身体を色々と試しながら行ってみると、目的の所に刺激が入るのがわかるかと思います。
トレーニングは自分の身体と向かい合う時間です。より刺激が来るポイントというのは自分だけが分かります。1回1回のトレーニングを大切にして、自分の身体を育てるつもりで臨んでいきましょう。
ととのえて、おしり。
以上、大臀筋のトレーニングについて紹介をしてきました。
お尻の筋肉は、人体の中でも大切な筋肉です。
生命力の臓器と言われる腎臓との関連もあったり、ホルモンバランスとも関わりがあるからです。
最近は本当に平べったいお尻の人が多くなりました。
特に女性の皆さんには日頃から鍛えてほしい部位です。
ジムでも家でも、自重、チューブやダンベル使用、何でもOkですので、とにかくやってみること。
行動しない限りは何も変わりません。身体はそのことを、身をもって教えてくれます。

東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。