パーソナルトレーニングは、はっきり言って安価ではありません。だからこそ、パーソナルトレーナーの選び方は重要になってくるのではないでしょうか。
私自身パーソナルトレーナーですが、色々なパーソナルトレーニングを受けた経験があります。
その中で、パーソナルトレーナーから見ても選ぶならこんな人!という条件を(戒めの意味も込めて)紹介したいと思います。これからパーソナルトレーナーをつけようと思っている人はチェックしてみてください。
1.考えに共感できるか
ネットでパーソナルトレーナーの方を選ぶ場合、雑誌で見かけて「受けてみようかな」と思う場合には、その人の考えに共感できるかが大切なポイントになるのではないでしょうか。
運動に対しての基礎学問がありますが、それをどう活用するのかは人それぞれです。基礎の上に各々の思想が乗っかってひとつのセッションとなります。
だからこそ、その人のブログや雑誌のインタビューの発言等を見て納得し、共感出来るということが大切になります。
食事の考え方も人それぞれです。糖質を完全にカット!という人もいれば、糖質は食べよう!という人もいます。受ける人自身がお米を我慢するのは本当に無理!という人が糖質完全カットのパーソナルを受けるのはなかなか厳しいですよね。
パーソナルトレーニングは1回で完結するものではありません。だからこそ考え方に共感出来そうな方を選ぶのが大切でしょう。
2.最低限引き締まった身体をしているか
ボディメイクを受けたいという人は、トレーナー自身もトレーニングをしていることが前提になるのでは。コンディショニング専門のトレーナーさんもいるので、その方の専門をよく見なければなりませんが、自分がボディメイクをしようと思っているのであれば受けようと思っているトレーナーさんの身体を見てみると良いと思います。
ただしこれは、ボディビルダーみたいな人を選べ!というのではありません。最低限引き締まっている人を選びましょうということです。
以前ボディビルダーみたいな方のパーソナルを受けて、「あれ、この人もしかして今は勉強していない人なのかな?」と思ったことがあります。アイアンマンに出ているような選手は皆さん知識もすごいので他の方もそうだと思っていたのですが、身体がすごいから知識もすごい、というわけでは無いんだなと感じました。
とは言っても、さすがにぽっちゃりな方に教わるのは気が引けますね。最低限引き締まっているかどうか。ぱっと見で分かると思うので見てみてください。
3.聞いたことに対して明確に答えが返ってくるか
セッションを受けていると必ず「なぜ?」という場面が出てきます。
なぜ私が今やっているスクワットはこの足の幅で顎を出すのだろう?といった感じです。
ひとつひとつのトレーニング種目には意味があります。それに「?」と思ったとしても、聞けば返答があるはずです。
なんとなくスクワットをやっているトレーナーさんは答えることが出来ないと思います。また、フォーム修正をするときも
・なぜ同じスクワットなのに私のスクワットはお尻に効かないのか。→足裏の意識を変えるだけでお尻に効くことがあります。また、足幅の調整と頚反射を上手に使えば更にお尻への刺激が入ります。
・なぜラットプルで広背筋ではなくて肩や腕に刺激が入ってしまうのか→肩や腕に刺激が入ってしまうのは正中神経や橈骨神経を活性化させてしまっているから→薬指と小指に意識を持って引っ張れば尺骨神経が活性化するので広背筋に刺激が入ります。
というように明確な意図を持って修正してくれるかどうかがポイントになります。ただこれは1回のセッションでは分からない場合があります。今まで色んなダイエットをやってみた人はその時の疑問を体験の時にトレーナーの方にぶつけてみると良いでしょう。
私が受けたパーソナルトレーナーの方は実に明確にフォーム修正をしてくださったので安心してトレーニングを受けることが出来ました。
4.正直か
私、分からないことは正直に「分からない」って言います。全ての事を知っているわけでは無いからです。それを知っているかのように振舞っても何の得にもなりません。
正直に接してくれる。体験をしてみないと分からない部分ではありますが、大切なことだと思います。
5.学歴は関係無い
よく学歴ということがトレーナーの間でも言われたりするのですが、私はこれは関係無いと思います。
体育大出身だろうが、優秀な大学出身だろうが、身体のことはフェアに学ぶことが出来ます。そして面白いのは「教科書には載っていない身体のことがたくさんある」ということです。
例えば、私が指導している立ち方はどの専門書にも載っていませんでした。しかし、多くの方に立ち方の意識改善をすると効果を実感していただいています。ということは、学歴ではなくて「いかに毎日の中に学びを見出していけるか」がトレーナーとしては大切な姿勢だと私は感じています。
ぶっちゃけ最後は「会ってみてのフィーリング」も大切にして欲しい
以上、パーソナルトレーナーの選び方についてお話をしてきました。
色々とお話をしてきましたが、最後はみなさんの「直感」も大切にして欲しいということです。今までのはなんだったんだという話になりますが。
でもやっぱり、会ってみて「ビビビッ」と来たらそれで良いと思うんですね。ビビビッと思った何かがあるはずですし。
そして、パーソナルトレーニングをしたいという人にひとつだけわかって欲しいのは、「痩せたり綺麗になったりするのは自分自身である」ということです。
パーソナルトレーナーさん任せにするのではなくて、自分でしっかりと取り組む。そういう姿勢が無いと、いくら良いパーソナルトレーナーさんを選んだところで結果は出ません。そういうものです。
みなさんにとってパーソナルトレーナーが良き伴走者となり、パーソナルトレーニングが、人生が変わるきっかけとなるよう願っております。

東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。