「友人の直子にマツコみたいな身体ねって言ってた数ヶ月後に鏡を見たら自分がマツコになってきた時の衝撃といったら」
そうなってしまったことで膝とか心配で走れないし、そもそも走るのが死ぬほど嫌いな私。ダイエットするにはどうすれば。
トレーナーとして活動していると、そんなお悩みを多く頂きます。
そんなお悩みを持っているあなたに、今回は走るのが嫌いな方へダイエット法を紹介したいと思います。
走らないと痩せない?そんなことはない!
走らないと痩せることが出来ないかと言えば、決してそんなことはありません。
走らないと痩せないのであれば、街中多くの人が走っていることになりますよね。
なぜ走ることが痩せると言われていると、一般的には有酸素運動であり、脂肪の燃焼をしてくれるからだと思います。
もちろんやった方が燃えやすいということは事実ですが、だからと言って上にも書いた通りやらなきゃ痩せないというわけではありません。
具体的には?
例えば、体重60㎏の人が約30分間、距離にして約5㎞のランニングをしたとします。
その結果消費するカロリーは個人差がありますが、大体300kcalくらいです。
これは大体、菓子パン一個分くらいですね。(中には600kcalくらいあるものもあります。)
走っても、たったそれしかカロリーを消費しないんです。
体重の増減は「消費カロリー」と「摂取カロリー」の差で決まりますから、走らなくても、摂取の方をまず見直してみるだけで効果は出てきます。
走ることは痩せるための一手段であると考えることが大切です。
嫌い、楽しくない、続けられる?
痩せることにおいて1番重要なことは「行動を続けること」です。
明日、いきなり体重が落ちたりすることはまずありません(笑)
こつこつと継続して行動を続けた結果、自然と痩せていることが本来のダイエットとも言えます。
だからこそ、続けられることをやることが何より重要なんですね。
「よし!これから毎日運動しよう!」
「これからは甘いものを一切取らない!」
そう心に誓ったはずなのに、3日たったら
「今日はいいや」
そしてそのまま、決めたはずのことを止めてしまう。
そんなことはよくあることです。
「ダイエットのために、毎日ランニングするぞ!」
というのもこのパターンになりがちです。
なんで、このパターンになりやすいかというと、
心の底で嫌だなと思っていることは苦痛で、目的と手段が入れ替わりやすいからです。
どういうことかというと、
痩せるという目的をもって、走るという手段を選んだとしても、
心のどこかで「走るの嫌だな」と思っていたら、そのうち走ること自体に意識が行き過ぎてしまい、それが目的になってしまうんです。
そうすると、今日も走らなきゃとなってしまい、どんどん嫌になっていく。
結果続かないんですね。。。
そして本来の目的であった痩せるという目標も諦めてしまうという結果になりがちです。
嫌いなことは無理してやらないという勇気も必要になると思います。
走らないで痩せる方法
ここまでは「走らなくても痩せますよ!」というお話をしてきました。
では、具体的にはどのようなことをすれば、目標の身体に近づけるでしょうか?
食事を見直してみること
痩せることにおいて、もっとも重要になるのが食事の摂り方です。
何故かというと、私たちの身体は私たちが食べて、吸収したものから出来ているからです。
要は、食事内容に見合った身体になっていくということですね。
走ることも筋トレも痩せるために手段になりますが、あくまで根本は食事であるということを理解することが大切です。
具体的には?
バランスよく食べること
バランスよく食べるというのは「炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラル」といった五大栄養素をしっかりと摂取することです。バランスよく食べる理由は、食べたものを身体の為に「使えるエネルギー」にするためです。
エネルギーはカロリーという表現に変えることが出来ますが、カロリーとなるものは「炭水化物・タンパク質・脂質」の三大栄養素です。
これらの摂取の割合として意識することは、
1,タンパク質を最低でも自分の体重g分摂取する
2,脂質は全体のカロリーの3割前後をgに直す
3,残りを炭水化物
の3つです。
1,タンパク質を最低でも自分の体重g分摂取する
タンパク質の1日の必要量ですが「体重g」を最低でも摂取していかなくてはなりません。
例えば体重50kgの女性であれば、1日で50gのタンパク質を摂取していくことになります。
ここで注意しなければいけないのは、食材の重さ=タンパク質量でない、ということです。
「50gくらいなら毎日お肉食べてる〜!」とたまに言われるのですがそうではありません。タンパク質というのは「含有量」として計算されるので、「お肉の重さそのものではない」ということを知っておきましょう。
例えば、お肉だったら100g食べるとおよそ20g前後のちょっとのタンパク質を摂る事が出来ます。
先ほど、どれくらいのタンパク質が1日で必要と言ったか覚えていますか?体重gでしたよね。となると50gのタンパク質を摂取するには「250gのお肉」を1日で食べなければダメということになります。
結構な量ですよね?食事制限していた人にとっては有り得ない量かもしれません。
タンパク質は「お肉・魚・豆・卵」に多く含まれているので、今日からどの食品にどれくらい含まれているのか気にしてみると良いのではないでしょうか。
代表的な食品をここに挙げておきます。
食材 | 食べる量 | タンパク質の量 |
お肉 | 100g | 20g |
お魚 | 100g | 25~30g |
納豆 | 1パック | 9g |
卵 | 1個 | 4~5g |
2,脂質は全体のカロリーの3割前後をgに直す
例えば、目標体重を50kgとします。その体重の時の目標体脂肪を20%とします。
すると、体脂肪を除いた「除脂肪体重」というのは40kgになります。(50kgのうちの80%が除脂肪体重ですね)
その値に30をかけると「最低限摂取したいカロリー」が出てきます。この場合は1200kcalということに。その値の3割前後が脂質になるように調整します。
仮に脂質を25%で計算すると、
1200kcalの25%なので300kcalを脂質でまかないます。1g=9kcalとして脂質を計算すると、およそ33gの脂質を1日で摂取することになります。
こうして求めた脂質の量を出ないように食事を工夫する必要があります。
3,残りを炭水化物
現在60kg、目標体重が50kg、目標体脂肪率20%とします。
体重gの1.5倍のタンパク質→50kgの人は90g必要で、タンパク質は1gあたり4kcalとなります。すると90gのタンパク質は360kcalとなります。
先ほど脂質は目指す体重の除脂肪体重で算出した場合の目安カロリーの25%でしたので、こちらは300kcalでした。
二つを合わせると660kcalです。これを1200kcal(目標体重・体脂肪になるための目標カロリー)から引くと残りが540kcalです。これを炭水化物で摂取していきます。炭水化物も1gあたり4kcalなので炭水化物は130g前後の摂取が必要となりますね。
というように、しっかり計算してみると「炭水化物も意外と必要」ということがわかるかと思います。なんでもかんでも制限はあまり良くない、ということですね。
ビタミン・ミネラル豊富な食材を
実は、上に書いた三大栄養素(炭水化物・タンパク質・脂質)はエネルギーがあるだけで使えるものではありません。
使えるエネルギーにするためには「ビタミン・ミネラル」が非常に重要になります。これらは、補酵素となり三大栄養素のエネルギーを使えるものに変えてくれるものなんです。
つまり、ただカロリーだけを気にするのではなく、その食事の中にどれだけ五大栄養素が多く含まれいる食材を選ぶという観点もとても大切になります。
※以下、五大栄養素がバランスよく食べるための選ぶべき食材の例は以下の通り
マ・・・豆類
ゴ・・・ごま、ナッツ類
ワ・・・ワカメなどの海藻類
ヤ・・・野菜類
サ・・・魚類
シ・・・シイタケなどのキノコ類
イ・・・イモ類
これらをプラスαとしてしっかり摂取できれば、食べたものがより効率的にエネルギーに変わっていきます。
より詳しくレシピなどが知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。
「○○だけ」にならない
「過ぎたるは猶及ばざるが如し」という言葉あります。
これは、何事もやり過ぎるのは、やり足りないことと同じように良くないことであるという意味の言葉です。
どんなに栄養価が高いと言われている食材でもそればかりを極端に食べていれば身体には負担になります。食の偏りは性格の偏りとも言いますが、何事も偏らず様々な食材を口にすることは、身体の機能を正常に保ち、心身共に良いコンディションで生活を送ることが出来ますよ。
いろんな食材をかみしめて食べることが、食の楽しみに繋がりますし、一生続けられるコツかなと思います。
食べる時間に気を付ける
食事の時間ってとても大切なんです。
何時に食べるかによって同じ質と量の食事をしたとしても痩せやすさ、太りやすさは変わってきます。
以下に参考記事を載せておくので、是非チェックしてみて下さい。
運動嫌いなあなたへのオススメ運動法
運動は嫌い。苦手。やりたくない。そう思っているなら無理にやる必要はありません。(笑)
でももしちょっとだけなら出来そうと思うのであれば、やった方が良い運動が「筋トレ」です。
筋トレは、
・身体の代謝を上げ、食べても太りづらい身体にする
・姿勢を正す
・メリハリある身体を作ることが出来る。
など、様々な良い効果があります。
ダイエットにおいては、走るなどの有酸素運動が主に脂肪の燃焼のみの手段に対して、筋トレは理想のボディーラインを保つ手段であると言えるでしょう。
筋トレの中で特に重要なのが、大きな筋肉を使うこと。
今回は4つ紹介します。
腕立て
上半身をすっきりとさせるには腕立て伏せがおすすめですが、女性が最初から腕立て伏せをするのはきついと思います。ですので膝をついて膝立伏せをしていきましょう。
まず身体を一直線に保ちます。
そこからゆっくりと肘を曲げていきます。出来る人はみぞおちが地面につくくらいまで体を沈めていきます。
地面ギリギリまで下げたら、そこから手で身体を押し上げて元の姿勢に戻ります。これを繰り返しましょう。
ワイドスクワット
キング・オブ・エクササイズと言われるだけあって、お尻や脚等、下半身全般のトレーニングに最適なのはスクワットです。
その中でもよりお尻に効かせていくためには、「ワイドスクワット」を行っていきましょう。
この動画では「内もも」という風に書いてありますが、お尻にもしっかりと効いてきます。そのためにはつま先の向きに膝のお皿の向きを合わせてあげることが大切です。
1.肩幅よりも足幅を広くして立ちます。
2.下にある物を拾いに行く様にしゃがみます。
3.ももが床と平行になるくらいまでしゃがみます。この時勢いは使わずゆっくりとしゃがみましょう。
3.反動や勢いを使わずにゆっくりと立ち上がります。
慣れてきたら両手に重いものを持ち負荷をかけていきます。
スクワットが上手になってくると「自分が効かせたいところにしっかり刺激が入れられるように」なります。そうなってきたらダイエットもより簡単になってきますよ。
ステーショナリーランジ
スクワットに慣れてきたら、少し強度の高いランジに挑戦してみましょう。おすすめなのがステーショナリーランジという、足を前後に開いたままのランジ。動画ではダンベルを持っていますが、まずは自分の体重のみで行っていきましょう。
1.足を前後に開きます。少し大股くらいが良いと思います。
2.背筋を上に伸ばし、バランスを取ります。
3.勢いを使わず、身体を沈めていきます。後ろの膝が地面ギリギリになるくらいが目安です。
4.ゆっくりと2の姿勢に戻ります。目標の回数まで動作を繰り返します。
お尻に効かせるための工夫として、2のポジションの際に「前足のお尻を叩く」ということを行います。叩いたりさすったりすることで目的の場所を意識しやすくするのがポイントです。是非お試しください。
腹筋
一番ベーシックな腹筋の種目になります。
(1)仰向けになり、背中で地面を潰し(押し)ます。
(2)最後まで起き上がる必要は無いので身体を丸めていきます。
(3)反動を使わずにゆっくりと(1)の体勢に戻ります。
(4)動作を繰り返します。
初心者の方が最初からスポーツテストのようないわゆる「上体起こし」をするのは難しいと思います。
腹筋の働きは「背骨を丸めたり支えたりする」ことなので、この動画のような腹筋でも十分に鍛えることが出来ます。
初心者の方はまずこれくらいの簡単な腹筋から始めていきましょう。
10回を目安に休憩をはさみながら2~3セット行なっていきます。
続けるコツは楽しむこと
色々書いてきましたが、結論としては走らないでも痩せていきます。
身体作りで大切なのは続けられることであり、嫌な気持ちを抱えたまま頑張っても続かないで行動を止めてしまうんですね。
走るのが嫌で痩せたいなら、
1)食事を見直してみること
2)筋トレを取り入れてみること
の優先順位で行動してみて下さい。
無理なく行動することにより、きっとなりたい身体に、そしてより明るい未来に近づけると思います。
自分の人生を楽しむために、小さな変化を与えられるといいですね。

東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。