スーパーやコンビニにも必ず売っている、身近で様々な料理に使われる卵は、ダイエットにもおすすめの食材です。
ゆで卵ダイエットといって、有名人の市川海老蔵さんが行なっていたとして話題になったダイエット法もあります。
黄身には代謝に必要なビタミンやミネラルが、白身には豊富なタンパク質が含まれています。
この記事では、卵の栄養や食べ方、ダイエット中に食べるメリット、ゆで卵ダイエットのやり方を紹介します。
持ち運びや調理も簡単な卵をダイエットに取り入れましょう。
ダイエットに卵がおすすめの理由は?
卵はダイエット中に食べる食材としておすすめな理由を解説します。
なぜ、卵はダイエット中に食べるの良いのか、栄養素から確認していきましょう。
まずは卵の栄養素をチェックしてみよう
まずは、卵1つに含まれる栄養素を確認しましょう。
卵1個あたり(全卵60g)の栄養素
カロリー | 90.6kcal |
タンパク質 | 7.38g |
脂質 | 6.18g |
炭水化物 | 0.18g |
参照:鶏卵の成分(五訂日本食品標準成分表)と卵1個あたりの栄養素摂取比率
卵は、黄身に良質な脂質とビタミンやミネラルなどの微量栄養素、白身にタンパク質を豊富に含んでいます。
数値では分かりづらいですが、卵は100g換算だと鶏モモ肉などのお肉と同程度のタンパク質を含んでいます。
お肉と同じくらいと考えると、卵はとてもタンパク質を多く含んでいる食材とわかりますね。
それでは、次に卵の栄養素をもう少し詳しくみてみましょう。
黄身には良質な脂質や微量栄養素がたくさん含まれている
卵は大きく黄身と白身に分けることができます。
黄身には、良質な脂質と様々なビタミンやミネラルが含まれています。
その中でもビタミンB群は、脂質や炭水化物の代謝に必要な栄養素です。
卵を食べてビタミンB群を摂取することで、体脂肪や余分な炭水化物を消費しやすくなります。
白身は良質なタンパク質が含まれている
ダイエット中にタンパク質を摂取するメリットは3つあります。
・タンパク質を摂取することで、筋肉量が落ちづらく代謝を維持しやすい
・タンパク質は、消化吸収にエネルギーを多く使うため代謝が上がる
・タンパク質は腹持ちもよく、体脂肪にならない
これらの理由から、ダイエット中にタンパク質を摂取することはとても重要なので、ほぼ全てがタンパク質で出来ている卵の白身は、ダイエットにとても向いています。
また、卵のタンパク質は、人間に吸収され利用されやすいタンパク質という点からもおすすめです。
タンパク質は様々なアミノ酸がたくさん繋がってできていて、タンパク質を摂取すると体内でアミノ酸に分解されてから吸収されます。
卵のタンパク質は、人間に吸収され利用されやすい種類のアミノ酸で構成されているので、非常に良質なタンパク質なのです。
ダイエット中に卵を食べるメリットは?
卵の栄養素がとても優れている事はわかっていただけたと思います。
他にも、卵が栄養素以外でダイエットに向いている点を紹介します。
火を通せば腹持ちもよく、空腹感を感じにくい
卵は火を通すことで硬くなり、噛む食感がでて腹持ちもよくなります。
腹持ちがよくなることで、ダイエット中の空腹感を感じにくくなります。
また、火を通すことで、生で食べるよりもタンパク質の吸収効率も高くなるため、食べるときはできるだけ火を通して食べるのがおすすめです。
卵を食べると食欲が抑えられる
卵を食べるとPYYというホルモンが分泌されます。
このPYYというホルモンは、食欲を抑制効果があるので、卵を食べることで食欲を抑える効果があります。
食欲を抑えることができるので、食べ過ぎを防ぐことができ、空腹感も感じにくくなります。
空腹感を我慢することが少なくなり、ストレスを溜めにくくなるのもダイエットにおすすめの理由です。
血糖値を上げにくく体脂肪になりにくい
血糖値がすぐ上がってしまうと、食べた物が体脂肪として蓄積しやすくなってしまいます。
卵は炭水化物をほとんど含まないため、血糖値が上がりにくく、食べても体脂肪になりにくい食べ物です。
献立の中に卵がある場合、他に血糖値が上げやすい食べ物があっても、卵から食べることで血糖値があげるスピードをゆっくりにすることができます。
ダイエット中の卵の食べ方は?
卵がダイエットに向いていることがわかったところで、実際にどれくらいの量をどんな風に食べれば良いのか確認しましょう。
何個くらい食べていいの?
ダイエット中に、卵は1日に何個くらい食べるのが良いのでしょうか?
もちろん、ダイエット中は卵以外も食べるため、他の食べ物とバランスを取る必要がありますが、おすすめの量をご紹介します。
ダイエット中なら1日1~3個くらいがおすすめ
卵をダイエット中に食べるなら、1日1~3個がおすすめです。
卵は脂質も含む食べ物なので、食べ過ぎてしまっては太ってしまいます。
卵は1つ約6gの脂質を含みます。
ダイエットをしている人の脂質の目標摂取量は30~50g(体重などによって個人差があります)くらいなので、5個食べてしまうと、体格の小さな人であれば目標摂取量をオーバーしてしまう可能性があります。
もちろん卵以外にも他の食事も食べるので、その他の食事からも脂質を摂取します。
1日に卵を5個食べてしまった場合、約30gの脂質摂取してしまうので、ほぼ確実に1日の脂質の目標摂取量をオーバーしてしまうでしょう。
ですので、1日に食べる量は、脂質を多くとった日は1個、脂質があまり摂っていない日は3個と食事に合わせて食べることがおすすめします。
脂質が多く太る気もするけど大丈夫?
ダイエット中の栄養バランスは、個人差はありますがタンパク質20%、脂質20%、炭水化物60%くらいになるように栄養を摂取するのが理想的です。
卵は1個で、タンパク質7g、脂質6gあります。
1日に最低限必要なタンパク質は体重×1gと言われていて、体重が60kgの人であれば60gが必要になります。
これを全て卵で摂取する場合、9個食べる必要がありますが、この時脂質は6g×9=54g摂取することになります。
体重60kgの人がダイエットする場合、1日に必要な脂質は個人差はありますが30~50g程度なので、脂質を必要以上に摂取してしまうことになるため、ダイエットがうまくいかなくなってしまう場合があります。
しかし、1日に卵を1~3個と低脂質な食事を心掛ければ、1日の脂質必要摂取量を大幅に超えることあまりありません。
2個以上食べてもコレステロールは大丈夫?
以前はコレステロール目標摂取量が決まっており、卵の場合、2個以上食べると目標摂取量を超えてしまうので、卵を1日に食べていいのは2個まで言われていました。
しかし、2015年の厚生労働省の資料(日本人の食事摂取基準|厚生労働省)では、コレステロールの目標摂取量はなくなっています。
これは、コレステロールがもともと体内で生成される物質で、肝臓の働きで量がコントロールされているため、食べ物で摂取したコレステロールによって血中のコレステロールの量が影響を受けないと考えられるようになったためです。
もちろん、卵を食べることでコレステロールの量が増えないかもしれませんが、食べ過ぎてしまっては脂質の摂り過ぎで太ってしまうので注意しましょう。
いつ食べるのがおすすめ?
先ほど紹介した通り、卵を食べる事で食欲を抑えることができるので、朝に食べるのがおすすめです。
朝に食べることで、1日を通して空腹感を感じにくくなる効果が期待できます。
おすすめは朝ですが、朝以外でも食べても問題はありません。
ただし、良質な脂質であっても必要以上にとってしまっては体脂肪になってしまうため、他のおかずがたくさんある時に、ダイエットにいいからとプラスで食べることは避けましょう。
おすすめの調理法をご紹介
ダイエット中に卵を食べる時のおすすめの調理法を紹介します。
卵は火を通した方が、腹持ちもよくしっかり消化吸収されます。
ご飯や納豆に生卵を混ぜて食べる方法もありますが、流し込むように素早く食べることができるため、血糖値を上げやすく、卵の吸収効率も悪くなってしまうのであまりおすすめはしません。
また、新鮮ではない生卵の場合、お腹を壊してしまう可能性もあるため、できるだけ火を通して食べるようにしましょう。
茹でる
一番おすすめな調理法が「茹でる」です。
調理に油を使用せず卵に火を通すことができるので、余計な脂質を摂ることもなく腹持ちをよくする事ができます。
ただし、マヨネーズなどの脂質を多く含む調味料をかけて食べてしまっては、脂肪の摂りすぎてしまうので、塩や醤油、ケチャップなどの脂質をあまり含まない物をつけて食べるようにしましょう。
・ゆで卵の作り方
お鍋で沸騰させた熱湯の中に卵を入れ、中火で6~12分ほど茹でます。
お好みの火の通り具合で調整してください。6分だと半熟卵、12分だと黄身まで火が通ります。
茹で終わったら、流水にさらしながら冷やして完成です。
焼く
焼くことでも、卵に火を通す事ができます。
そのままフライパンなどで焼いて目玉焼きでも良いですし、炒めてスクランブルエッグにしても良いです。
ただし、こちらも調理に油をたくさん使ったり、味付けに脂質が多い調味料や、チーズやベーコンのような脂肪分が多い食材を使ってしまうと、脂質の摂り過ぎになってしまうため、油は少なめか、加工してあるフライパンで油を使わないようにし、調味料も脂質が少ないものを使用するようにしましょう。
ダイエット中におすすめの卵料理の食べ方、レシピをご紹介
茹でる、焼くだけでも美味しく食べることができる卵ですが、一手間加えるだけでさらに美味しく、満足感を得ることができます。
それでは、卵を使ったダイエット中におすすめの食べ方、レシピをご紹介します。
卵スープ
卵スープは、油をあまり使わずに作ることができ、体も温まり代謝も上でることができます。
様々な具材を入れて作ることもできますが、脂質や炭水化物を多く含まない食材を使いシンプルな味付けで食べるのおすすめです。
参考:cookpad
味付け卵
ゆで卵に一手間加え味付け卵にすることで、そのままでも、トッピングなどとしても美味しく食べることができますし、ゆで卵に比べ長く保存もできるようになります。
参考:cookpad
プリン
甘い物が食べたい時はプリンもおすすめです。
基本的な材料は、卵、牛乳、砂糖です。
味付けに砂糖を少なめにしたり、砂糖の代わりにはちみつや天然の甘味料を使用することで、ダイエット中でも食べることができます。
参考:cookpad
ゆで卵ダイエットは痩せるの?
ゆで卵ダイエットとは、ゆで卵を普段の食事に置き換えたり、間食として食べることで痩せるという、歌舞伎役者の市川海老蔵さんが行ったことで有名になったダイエット方法です。
ゆで卵ダイエットで痩せることができるかどうかは、やり方次第です。
卵は空腹を紛らわしたり、脂肪の燃焼を助ける効果は期待できますが、直接的に体重を減らす効果があるわけではありません。
普段の食事に加えてゆで卵を食べて、1日の摂取エネルギー>1日の消費エネルギーになってしまっては痩せることはできません。
ゆで卵ダイエットを成功させるためには、しっかりと痩せられる方法を確認しましょう。
ゆで卵ダイエットのやり方
ゆで卵ダイエットのやり方は3つあるので、1つずつ説明します。
朝食の代わりにゆで卵を食べる
朝食の代わりに、ゆで卵を1~2つ食べます。
朝ごはんをしっかり食べていた人が、この置き換えをする場合は、摂取カロリーが減るためダイエット効果が期待できます。
朝ごはんが少ない、もしくは食べていなかった人の場合でも、食事を摂ることで朝から代謝が上がるため、ダイエット効果が期待できます。
食事にゆで卵を加える
食事にゆで卵を加える意味は、タンパク質の摂取です。
タンパク質を摂取することで、筋肉量を維持することができるため、代謝を維持しやすくなり、結果的に痩せやすい体を作ることができます。
ただし、普段の食事にゆで卵を加える場合、カロリーを摂りすぎてします可能性があるため、加えるゆで卵は1~2個までにしましょう。
脂っこい食事や炭水化物が多い食事の時は、ゆで卵は加えないようにします。
間食としてゆで卵を食べる
間食としてゆで卵を食べることで、2つ目と同様に、タンパク質の摂取ができます。
また、間食でゆで卵を食べる事で、空腹を紛らわすこともできます。
ただし、間食で食べる場合もそれ以外の食事を食べ過ぎてしまっていたら、余計なカロリーになってしまい痩せることはできません。
他の食事も高タンパク低脂質にした上で、ゆで卵を食べるようにしましょう。
ゆで卵ダイエットのメリットは?
ただダイエット中にゆで卵を食べるだけでなく、ゆで卵ダイエットにするメリットをご紹介します。
自分のライフスタイルに合わせて行うことができる
ゆで卵ダイエットは3つのやり方があり、そのどれかを継続的に行えば良いので、自分のライフスタイルにあった方法を選んで行うことができます。
自分にとってやりやすいというのは継続するために、とても重要なポイントです。
コストパフォーマンスが良い
ダイエットを継続するためには、コストパフォーマンスが良いことも重要なポイントです。
卵はタンパク質摂取ということにおいて、コストパフォーマンスが良い食材と言えます。
卵は、スーパーやコンビニで1パック10個で約200円前後で売られていることが多く、卵1つでタンパク質が約7g摂取できるので、10個でタンパク質を70g摂取する事ができます。
同じくダイエット中によく食べられる、タンパク質摂取においてコストパフォーマンスに優れた食材として鶏胸肉(コンビニで売られているサラダチキンも鶏胸肉で作られています)があります。
鶏胸肉は100g中に約20gのタンパク質を含んでいて、100gあたり50~70円くらいで売られています。
胸肉でタンパク質を70g摂取しようとすると350g程食べる必要があり、こちらも200円前後で買う事ができます。
卵は、鶏胸肉と同程度のコストパフォーマンスに優れた食材と言えます。
ゆで卵ダイエットの口コミ、成功例をご紹介
ゆで卵ダイエットを行った成功例や口コミをご紹介します。
様々な成功例や口コミを確認することで、自分にあった方法を見つけることができたり、モチベーションをあげることができます。
kinkoの幸せ配当金庫
こちらのブログでは、ゆで卵ダイエットを1週間やってみた体験談を読むことができます。
どれくらいの量で、どれくらい痩せることができるのか、目安の一つになります。
コレガノ
こちらのサイトでは、ゆで卵ダイエットのやり方の他に、実際に行った人の口コミを見ることができます。
卵の特徴を覚えて、うまくダイエットに取り入れよう!
卵は良質なタンパク質と脂質を豊富に含んだ食べ物です。
しかし、卵を食べるだけでは体脂肪を燃やしてダイエットすることはできません。
卵の特徴を覚えて、自分のライフスタイルに合った食べ方をしてダイエットを成功させましょう。
所持資格は日本ホリスティックコンディショニング協会フィジカルコンディショナーと日本栄養コンシェルジュ協会の栄養コンシェルジュ。栄養学や解剖学を基にした、ボディメイクを目的とする筋トレや食事指導が得意です。ボディビル雑誌からも日々インプットしています。