ダイエットをしている人や健康を気にしている人にとってはなじみのある「血糖値」というワード。
そもそも血糖値ってなんやねん!ダイエットと何がどう関係すんねん!そんなツッコミをよく頂きます。
今回は血糖値とダイエットの関係を主にお話ししたいと思います。血糖値って?肥満ホルモンのインスリン?抑える方法はどんなのが良いの?
現在分かっている血糖値の情報満載でお届けします。
血糖値とダイエットの関係は?
そもそも「血糖値」ってなんだ?
血糖値とは血液中のグルコース(ブドウ糖)の濃度のことを言います。血液の「血」とブドウ糖の「糖」から字をとって「血糖値」というわけですね。
このあと説明していきますが、血糖値と非常に関係のあるホルモンがあります。それを「インスリン」といい、これは炭水化物の代謝を調節してくれているもので、このホルモンが私たちの血糖値を一定にしてくれています。
なぜこのインスリンの話をしたのかというと、インスリンが身体の中に残ったエネルギー(糖)を脂肪細胞に送り込み、脂肪として蓄積する働きもあるからです。
血糖値の上昇とインスリンが関係ある、という経緯から「血糖値とダイエット」という関係が注目されるようになりました。
血糖値とダイエットの関係について
例えば急に血糖値が上昇した場合、その分インスリンが過剰に分泌されることになります。ということは、さきほどのインスリンの働きの話からも、インスリンが過剰に分泌されればされるほど脂肪が溜まりやすくなるということが予想できますよね。
この血糖値の上昇には「炭水化物」が関係します。過剰な炭水化物が血糖値を急上昇させ、「エネルギーのかす」を作りやすくしてしまうのです。ので、ダイエットをしていくという人にとっては「緩やかな血糖値の上下」が必要になってきます。
point.
急激な血糖値の増加や持続的に血糖値が高い状態が続くと脂質がたくさん身体についてしまう。大切なのは「ほどほどに上下すること」だ。
血糖値が上がる理由は食事だけではない。
血糖値は「血」の中の「糖」の濃度であるということをお話ししました。この「糖」は食事を通して供給されるので、基本的に血糖値は食事によって上昇します。
また、食事の他にもステロイドなどは血糖値を上昇させます。そのため服用するときは医師の指示に従う必要があります(ステロイドに限らず薬はそうですけどね)。
更には強いストレス状態にさらされることでも血糖値は上昇することが分かっています。(糖尿病患者が強いストレス下にさらされ続けているという研究結果も。)
point.
血糖値を考える時には食事内容だけではなくて普段自分が何にイライラし、何が気になるのかを観察してみることも大切だ。
血糖値を気にしていても間食したい!そんな時には「ナッツ」がおすすめ
どうしてもお腹が空いてしまった時、何か食べたくなりますね。血糖値と上手に付き合っていくために必要なのは「過剰な糖質をとらない」ということです。
過剰な、というのは例えば
・お菓子一袋
・スタバのなんちゃらフラペチーノグランデサイズを一人で
というよりこういったものを食べていれば身体がどうなるかは目に見えているような・・・?
そこで間食におすすめなのは以前紹介した「ナッツ類」です。
適量であれば良質な油が摂れるし、いろんな栄養素も摂れるのでおすすめです。
参考→アーモンドの効果効能は?食べ方は?便秘やお肌の強い味方!
参考→くるみの栄養・効果効能は?1日の摂取量は?健康にもダイエットにも!
参考→カシューナッツの効果・効能は?栄養成分は?ダイエットや健康の為にナッツを摂ろう。
インスリンと肥満の関係について
インスリンは高くなってしまった血糖値を下げるためのホルモンとしての役割があります。
その時に、余った糖を脂肪に変えることによりそれを実現します。(血液中の糖がなくなれば濃度は下がりますよね。)
だからこそ過剰な糖は避けましょう→糖質制限しましょうということになるんですね。
元々糖質制限食が糖尿病の方のためのものだったというのは上の理由からです。そしてちょっとやっかいなのは、脂肪に変えるだけではなくてこの脂肪の燃焼を抑えてしまうこと。これがインスリンが肥満と関係しますと言われる理由のひとつでもあります。
となるとダイエットはこの糖質を減らせば良いのでは?と思ってしまうかもしれませんが、それは少し違います。
ダイエットで大切な「カロリー」は糖質だけでなくタンパク質と脂質、この3つのバランスが何よりも大切です。少なすぎもダメというのがミソ。お料理だって、塩が少なすぎても多すぎても味は締まりませんよね。
だから、インスリンが肥満に関わるからこいつを登場させないように糖質を取らなければ良いんだ!はちょっと待ったということを覚えておきましょう。
point.
インスリンをはじめとするホルモンの役割は「太らせること」ではなくて身体の機能の「調整」。決して悪者ではないことを覚えておこう。
血糖値ダイエットの秘訣は「野菜から食べること」にあり。
血糖値の上昇を抑えながら上手に食べるコツとしてお手軽なのは、「内臓のウォーミングアップをしながら食べる」というものです。
具体的には
(1)汁物や白湯等温かいものを食べ・飲む。
(2)野菜・きのこ・海藻類を頂く。
(3)主菜(タンパク質や脂質)を頂く。
(4)主食(ご飯等)を頂く。
という順番です。(3)と(4)については一緒のタイミングになるかもしれません。少しでもこういった順番を意識することでエネルギーの吸収が少し穏やかになりますので、意識出来る人は行ってみてください。
そしてこれは(1)を全部終えてから、ではなくてまず最初に温かいものを身体に、という考え方ですので注意してくださいね。
参考→減量中の食事のポイントは?メニュー例は?効果的にダイエットを進めよう。
血糖値の低いときの運動がダイエットに効果的?
血糖値が低い時に脂肪燃焼が行われやすいのでその時に運動をするのが効果的ということが言われています。
私も実際に1週間ほどですが時間を設けてお腹が空いた時にいろんな運動を試してみたので、そこからの学びをお伝えしたいと思います。
激しい運動は本当に無理!食べてからやろう。
血糖値が低い時に心臓がばくばくするような強度の運動をやってみると、身体がふらふらしてきました。これは明らかにエネルギー不足だなあと感じました。運動後にエネルギーを補給したらふらふらが直りましたからね。
ということで、激しい運動の前にはちゃんとエネルギーを補給しておく(糖質を摂取する)ことをこの体験からもおすすめしておきます。
point.
食べないで運動は厳禁。運動は「栄養を使って行う」ものだということを知っておこう。
"ごまかしの空腹"を回避出来るのはメリットだと思う。
私は、1回目の空腹感は基本的に嘘だと思っています。携帯で言えば「そろそろバッテリー少なくなってきたな〜」という状態に近いです。これだとまだ使えますよね。
このごまかしの空腹の時に簡単な運動(腹筋運動)をするとその空腹感は消えてしまいます。
これはすごくメリットに感じたので記載させて頂きました。1回目の空腹の時には腹筋を!です。(もちろん軽いウォーキングなどでも良いです)
血糖値を下げる食事
食事は「人の手が出来るだけ加わっていないもの」を選ぼう
血糖値が上がるといわれている食品の共通点は「人の手がたくさん加わっている」ということです。
加工食品等もそうですし、お米も玄米より白米の方が血糖値は上がりやすいです。
食材の元々の姿で頂くことを意識するだけでも変わってくるはずですよ。
簡単・便利という裏にはそういった害も潜んでいるということを理解しましょう。
食材でいうと
・玉ねぎ
・きのこ
・アボガド
こういったものが血糖値を下げると言われているので、上手に食卓に取り入れるよう意識してみては。
ととのえて、からだ。
以上血糖値とダイエットの関係についてお話しをしてきました。
ダイエットだけではなく、健康のためにも血糖値を意識するのは大切です。
どちらにせよ、適度な運動(特に背中でしたね)と「自然に近い形のものを頂く食事」を心がけることで、身体は正常に近づくのでは無いかと思います。
お仕事が忙しいかもしれませんが、何事も「身体が資本」です。
ぜひ代わりのいないご自分の身体、一緒に大切にしてまいりましょう。

東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。