ダイエットに効果的な運動を知って、効率的に、かつ確実に痩せたい!って思いますよね。どうすれば良いのって思うかもしれませんが、私がお客様にそれを言われたら「まず始めましょうよ」って言っちゃいます。時間帯とか種目とか考える前にまずやろうよ、って。
もちろん運動する時間帯や方法で「多少の違い」はありますが、結局「やるかやらないか」だけの問題。そしてそれを「続けるかどうか」だけのお話です。
脂肪燃焼のメカニズムを知る→自分に合った方法を見つける(というか試しながら感じてみる)→それを繰り返す
身体を作るのはお花に毎日お水をあげる事と似ています。大切に大切に、自分の体を育みたいですね。
ダイエットに効果的な運動とは?
「ダイエットに効果的」というのは、それをすることによって「痩せる」とか「引きしまる」効果のあるものを言うと思います。
結論を言うと、「どんな運動でもその効果はある」のです。量(回数やセット数)や質(強度)によって体に表れる変化が違うだけで、どんな運動であれ食事と組み合わせることによって体は引き締まって綺麗になっていきます。
どんな運動でも効果があるのになんで痩せないの?って思う方もいるかと思いますのでまずは脂肪燃焼のメカニズムを確認していきます。
脂肪燃焼のメカニズム|脂肪って大切なエネルギー源なんです
ダイエットを考える時にあなたも「この脂肪をどうにかしたい!」って思っているかと思いますが、そもそもどうやって脂肪は蓄積されてどうやって脂肪は燃焼されるのでしょうか。そのメカニズムを確認してみましょう。
基本的には過剰なエネルギーが蓄積される
脂質そのものを食事から摂取する他に、余ったエネルギーも脂肪として蓄積されていきます。それは元々「何かあった時(食べることが出来ない状態が続いた時)のため」に蓄積されているもの。
脂肪というのは非常に効率よく、そして大きなエネルギー資源です。よく比較されるものにグリコーゲンというものがありますが(糖質から合成されるものです)、それよりもおよそ6倍のエネルギーを蓄えることが出来ます。
しかもグリコーゲンというのは24時間ほどしか蓄積出来ないという性質があります。そのため、長期的にエネルギー資源として貯蔵できる(ダムみたいですね)脂肪を蓄えておくことは身体にとっては有益なことなのです。
「腹減ったー!」状態で脂肪は使われている
空腹が続いた時や運動を続けた時というのは、私たちの体は「エネルギー不足」になります。このエネルギー不足になった時に大きなエネルギー源である脂肪からエネルギーを使います。これが続くことによって脂肪が燃焼した、いわゆる「痩せた」という現象が起こるわけですね。
ダイエットで食事制限をするのはこの空腹感を出していくことと摂取エネルギーを抑えることから来ています。
脂肪燃焼の方法は息がはあはあと疲れるくらいの筋トレを!
脂肪燃焼の方法としてジョギングや水泳などの有酸素運動が挙げられますよね。これは脂肪燃焼の際に大量の酸素を必要とするからなのです。多くのサイトでも「有酸素運動をしましょう!」と言っています。
しかし、それでもあえて私は「有酸素運動はそんなに、というよりほぼ必要ない」と言いたいです。私自身ほとんど有酸素運動をしないので、「有酸素運動で脂肪燃焼しますよ!」とは言えないのです。
ではどんな方法が?それが見出しの通り「息が上がるくらいの筋トレ」です。つまり無酸素運動。筋トレでもしっかりやれば十分息が上がります。そして筋トレの良い効果として「終わった後も代謝が高い状態が続く(論文リンクに飛びます)」というもの。この実験では運動後10時間後も代謝が高い状態が認められています。
有酸素運動くらいの強度ではこれが出ません。そこに筋トレの「ダイエットに効果的な運動」ということにおける最大のメリットがあります。
ダイエット時の運動を効果的にするポイントって?
無酸素運動と有酸素運動の違い
少しイメージは先ほどの話しでついたと思うのですが確認していきましょう。
無酸素運動というのは、筋トレに代表される「瞬発的に大きな力を短い時間で出す」ものです。
対して有酸素運動は「持続的に一定の力を出し続ける」ものです。ランニングや水泳などがそうでしょうか。
ただ、筋トレも小さい負荷で長い時間やり続けたら(例:スクワットを自分の体重のみで50回とか)それも立派な「有酸素運動」になります。無酸素運動をちゃんと行うには「短い時間でしかその運動の遂行が難しい負荷設定」が必須です。
無酸素運動が身体のラインを綺麗にしてくれる!
この無酸素運動、つまり筋トレが身体のラインを綺麗にしていってくれます。街で見かける「引き締まっていて綺麗な身体だな〜」と思う人は間違いなく筋トレしています。
女優さんも最近インスタなどにトレーニングの様子を挙げていますよね。
筋トレ→有酸素なら効率も上がる?上がります!
じゃあ有酸素は全く必要ないの?と言えば全くではなくて「更に効率を上げたいなら取り入れよう」というわけです。
筋トレでしっかりとグリコーゲンを使い切り、有酸素運動では初期段階から脂肪をエネルギーとして使えるようにすること。それを続ければダイエットやボディメイクの効率は更に上がります。もちろん、この順番を守ったからと言っても食事がダメなら全く意味をなしませんので注意してください。
効果的な時間帯、タイミングは?とか言う前に「続けられそうな時間を確保」しよう
あなたがもし「朝が良いって聞いたけど・・・」と言って時間帯を気にしているのであれば、そんなことはないのでまず続けられそうな時間を確保(スケジュール帳に書くなどして)してしまいましょう。
もちろん朝にがっつり筋トレが出来れば1日中代謝が高い状態が続くので理想的と言えるでしょう。しかしそれをあなたのライフスタイルで続けることが出来るのかどうか?というのが問題です。
それが無理であればやはり「続けられる時間帯」にした方が100倍良いです。
ダイエットに効果的な運動・筋トレ紹介|基本的なものだけで十分!
ここらは実際の種目を紹介していきたいと思います。が、本当に基本的なものだけで十分です。それを2日〜3日に1回のペースで行なっていきましょう。
1.ワイドスクワットで美脚になっていこう
まずは脚。下半身には全体の7割の筋肉が集中しているので、ここの筋肉をしっかりと刺激していくことによって代謝を良い状態に出来ます。
ワイドスクワットのやり方についてお伝えして行きます。
まず、足を肩幅よりも広めに開いていきましょう。
爪先は45度外側くらいが良いです。
手は胸にクロスするか腰に手を当てると良いでしょう。
そのまま腰を沈めて行きます。この時に先ほど言った「股関節の外旋=膝のお皿を外側へ向ける」ことをすごく意識します。
下の写真の様に、膝のお皿が内側に入るのはNGです。
ももが床と平行になるくらいまで下げたらゆっくりと腰を上げて行きましょう。膝の向きを保ちながら動作を続けます。
回数は20回目標に
回数の目安としては10回〜20回くらい。やり始めのころは慣れていないかと思いますので10回くらいからスタートしましょう。慣れている人は20回にしたり、手にダンベルを持ったりしていきます。
セット数は2~3を目標に
セット数も最初は2セットくらいで大丈夫ですが、慣れてきたら3セットや4セットにしていきましょう。
休憩は30秒くらいでサクサク進めよう
あまり休憩を取りすぎると追い込みが足りない状態になるので、30秒くらいでサクサクやってしまうのがおすすめです。だらだらとしないためにも休憩は少し短めに設定してみましょう。
2.上半身は「膝立伏せ」で十分
上半身をすっきりとさせるには腕立て伏せがおすすめですが、女性が最初から腕立て伏せをするのはきついと思います。ですので膝をついて膝立伏せをしていきましょう。
フォームを写真で説明していきます。
上の写真の様な体勢を作ります。身体は一直線に。
ゆっくりと肘を曲げていきます。出来る人はみぞおちが地面につくくらいまで体を沈めていきます。
それでも辛い人は下まで身体を落とす必要は無いですので、半分、または4分の1で止めていきましょう。
動画も載せるので、動画で確認したいという方は参考にされてみてください。回数やセット数はワイドスクワットと同様です。
3.クランチ
お腹のお肉が気になる人はクランチをやっていきましょう。お腹はどうしても最後までつきまとう所なので根気が必要です。
(1)仰向けになって膝を立てます。
(2)手を頭の後ろに組みます。
(3)勢いや反動をつかわずにゆっくりと身体を持ち上げます。
(4)ゆっくりと仰向けに戻ります。
腹筋は持久的な筋繊維が多い筋肉です。ですので、「出来るだけ刺激時間を多くする」ことがポイントです。回数を30~50回に増やせればベストでしょう。きついですが、続けることで周りから注目される体になります。踏ん張りましょうね。
ダイエットに効果的な有酸素運動の方法は?
様々な有酸素運動について、見ていきましょう。
有酸素運動として踏み台昇降ダイエット
踏み台昇降は、他の有酸素運動と比べても、「腸腰筋」という足を上げる筋肉やお尻、ももの筋肉を使うので、下半身を特に痩せたいという人にはおすすめです。
踏み台じゃなくても、ご自宅の階段や、ちょっとした段差でも十分に効果があります。
なかなか外では他の人の目が気になって出来ないかと思いますので、ご自宅や、ジムに通われている方はジムで行ってみてください。
ウォーキング
ウォーキングは、一番手軽に始められる有酸素運動でしょう。
おすすめのペースは、「おしゃべり出来る早歩き」です。
好きな音楽を5曲〜6曲聴きながら行えばそれで20分以上運動したことになります。
今すぐ何か軽いこと始めたい!という方にはおすすめです。
水泳
水泳は、残念ながら私はおすすめはしません。リハビリの方にはおすすめですが。
水に入るとそれだけで浮力により体重が軽くなります。(おへそのあたりまでの水深でおよそ半分に、鎖骨のあたりまででおよそ10分の1になります)それだけ足にかかる負荷が減るので、足を引き締める効果はほぼ無いです。
色々な所で「水泳はカロリー消費に良い」と言われていますが、実際に、プールだけ今までやっていて陸上でスクワットやウォーキングを取り入れたら痩せたし引き締まったという例をたっくさん見てきました。論より証拠ってこういうことですね。
ジョギング
ウォーキングに慣れてきた人は「おしゃべり出来るほどのジョギング」をおすすめします。
これも好きな音楽と共に行えばあっという間に時間が過ぎるでしょう。
ただ、効果としては早歩きとさほど変わらないという体感です。
ちなみに私自身、コンテストに出場した時の有酸素運動は「ウォーキングのみ」でした。
運動よりももっともっと大切な「食事」をととのえるということ。
運動ももちろん大切なのですが、それよりももっと大切なのが「食事」です。これが適当だとどんなに運動が適切に行われていたとしてもダメです。
食事のポイントを確認していきましょう。
「高タンパク」をかなり意識する必要がある|ほとんどの人が足りていない
食事で気をつける最も大切なポイントは「高タンパク」な食事をするということです。そしてあなたを含めた多くの人がタンパク質が不足しています。
どれくらい摂取する必要があるのか計算してみましょう。
それには自分の体重が基準となります。自分の体重をg換算します(50kgの人なら50g)。その値を1.5倍します。タンパク質は最低でもそれくらい、それ以上必要です。つまり体重50kgの女性であれば75gのタンパク質が必要になります。
75gのタンパク質を食事で摂取しようと思ったら結構大変です。
例えばお肉で摂取しようと思ったら、お肉100gにタンパク質は20gほど含まれているので、400g弱を毎日食べる必要があります。もちろん他の食材との組み合わせなのであくまでもお肉だけの話ですが、高タンパクの代表的な食材であるお肉でこれくらい必要なので、どれほど足りていないかが分かったと思います。
ちなみに昨日食べたものを覚えているのであれば栄養成分が分かるサイトで計算することも出来るので参考にしてみてください。
[blogcard url="http://calorie.slism.jp/"]
全体のバランスは「マゴワヤサシイ」を基本に、高ミネラル・高ビタミンを意識
バランスがきになる人は高タンパクな食事に加え、「マゴワヤサシイ」を基本にバランス良く摂ることを意識すれば問題ないでしょう。
マ・・・豆類
ゴ・・・ゴマ類
ワ・・・ワカメ(海藻類)
ヤ・・・野菜
サ・・・魚
シ・・・しいたけ(キノコ類)
イ・・・イモ
です。食事について詳しく知りたい人の入り口としては、このブログで何度か紹介していますが、森拓郎さんの著書をおすすめします。
関心のある方は読んでみてください。
習慣を変えることは、基本的に「ストレス」である。
人の24時間というのは、ほぼ「習慣」で出来ています。
例えば、新しく運動を始めようとするのは、その24時間の中の習慣の「何か」を捨てなければなりません。
捨てるということには、とてもエネルギーを使います。
家でも、買うのは簡単だけど捨てるのって色々と労力がかかりますよね。
となると、運動を始めるというのは、基本的にストレスなんですよね。
だからこそ、ダイエットのために運動を始める時は「気軽に」そして「気長に」。
気長に続けること。
そうすると、自分の身体の傾向が分かってきます。これを食べると太るなとか、痩せるなとか。
この運動は何だか締まる気がするな、とか。
そういった積み重ねを経た時の食事や運動というのは、最終的にどんな新しい方法よりも「効果的な運動」になっていることに、気づくはずです。
運動を効果的にするためのポイントは、自分と気長に向き合うことです。
自分の身体を知ることです。千差万別だからこそ、ですよね。
今から、気軽に、気楽に。継続は(本当に)力なりです。

東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。