ダイエットや健康を気にする人ならば気になる「中性脂肪」。この前も健康診断で引っかかって・・・とパーソナルトレーニングを始めた方がいらっしゃいました。
今回はその中性脂肪について、そもそも他の脂肪と何が違うのか?つく原因は何なのか、そして減らす為に出来る食事や運動はあるのか、紹介していきたいと思います。
お薬に頼る前に、自分の力で出来ることを最大限していきましょう。
中性脂肪とは何?他の脂肪とは何が違うの?
中性脂肪が高いのは良くないです!と言われているので、中性脂肪はそもそも人体にとって必要のないものかと言われるとそうでもありません。
実はちゃんと必要なんです。
中性脂肪の役割は、身体を動かすエネルギーの源となること。中性脂肪が無いと人はエネルギー資源をひとつ失うことになります。
また、体温を一定に保ってくれているのもこの脂肪の働きによるものなので、人体にとって必要なのがそこからも分かるかと思います。
私たちが食行動で脂質を摂取すると、小腸から吸収されて血液中に入ります。
この脂質は、体内のいろんな活動のエネルギーとして使用されますが、使用されなかった、つまり余ったものが中性脂肪として蓄積されるわけです。皮下脂肪ってやつです。
中性脂肪の数値の変化の原因は?
先ほど言ったように、私たちの身体に中性脂肪が溜まるのは「エネルギーが余る」からです。
何がエネルギー源になるかというと「炭水化物」「タンパク質」「脂質」ですね。
炭水化物は余るとグリコーゲンとなり、肝臓に貯蔵されて中性脂肪に変化してしまいます。
タンパク質はアミノ酸→グルコースという順番で糖質となり、それが中性脂肪として蓄積します。
アルコールを減らせとよく言われますが、これはアルコールが肝臓で水と二酸化炭素に分解される過程で、中性脂肪の合成を促進してしまう酵素を発生させるからなんです。
ですので、よくお酒を飲むという方は特にエネルギー源の摂取を飲み会の時には控える必要があります。
中性脂肪が高い・低いとどんな病気になるの?
中性脂肪が高い場合には(健康診断ではTGと言う項目です)、脂質異常症という診断を受けます。
これは、血管が硬くなってしまう動脈硬化という症状を招くもとになります。
動脈硬化が進むと心筋梗塞や脳梗塞、狭心症等の病気の危険性が高まります。
肝臓にもダメージが蓄積してしまうと、いわゆる脂肪肝になります。
脂肪肝を放っておおくと肝硬変や肝臓ガンの可能性も出てきます。
一方、中性脂肪が低いと、今度は栄養素の不足による動脈硬化になります。高くても低くても血管系の異常が出てくるということですね。
中性脂肪を減らす為に食事で意識することは?
中性脂肪を正常値に戻していくために、食事で気をつけることがあります。
それは、しっかりと空腹を感じてから食事をするということです。
その理由としては、空腹を感じている時というのは、中性脂肪を分解してそれをエネルギー源として利用している時なのです。
ですので、時間が来たから食べるというよりは、空腹をしっかりと感じてから食事を摂るようにしてみてください。
中性脂肪を減らす食材・食品は?
血液中の中性脂肪値を下げるものとしてよく言われるのはDHAとEPAです。これは青魚に含まれているので、積極的に摂りたいものです。
中性脂肪を減らすレシピ、メニューは?
ということで、青魚の入ったレシピを見てみることにしましょう。
サバの定食は定番ですね。
押し寿司ならアレンジが効いてお野菜と一緒に摂れたりしますね。
イワシのマリネ。おつまみにも良いですね。
干物なんかも良さそう。
こんなかわいいサバの手鞠寿司はいかがでしょう。栄養を摂るのが楽しみになりますね。
中性脂肪を減らす為に運動は必要?
中性脂肪をただただ減らすだけだったら運動は実は不要です。
脂肪の増減というのは主に食事で行われるからです。
しかし、身体を扱う者としては、どうせ痩せるならばより美しく成って欲しいというのが願いです。
筋トレや運動の役割の中に「身体のラインを作る」というものがあります。
そこで、身体のラインを作るということを目的に、色々と種目を紹介したいと思います。
ダイエットという点から合わせてみると、より多くの関節が動くということが大切です。そうすることでより多くの筋肉に刺激が入りやすいからです。
ここに挙げた運動は全て多くの関節が動く種目。ぜひ日常の運動に取り入れてみてください。
脚のライン作りの為にスクワット
基本のエクササイズはやはりスクワットです。
何も考えずにただただしゃがめば大丈夫です。
目の前にあるものを拾うようにしゃがんで行きましょう。
参考→スクワットのやり方解説!気をつけたい本当に大切なこと。
上半身のトレーニングに!膝立て伏せ
上半身のトレーニングにおすすめなのか膝立て伏せです。
膝と手で身体を支え、ゆっくりと身体を沈めていきます。
手で身体を押し上げて戻していきましょう。
下まで沈むのが難しいなら半分だけしゃがむのもありです。
これらの種目を上手に取り入れながら理想の身体に近づいていきましょう。
日々の習慣が決め手です。
以上、中性脂肪を減らす為に自分自身で出来ることを紹介してきました。
身体の変化というのは、当たり前ですが、一気に、そしてすぐに起こるわけではありません。それは良くも悪くも、です。
ですので、やはり日々の習慣というのが決め手になってきます。
今の身体は、過去の私たちの習慣でできています。
ということは、今から積み重ねていくことが、未来の心身を作るということですよね。
そういうことを意識して、ぜひ今この瞬間を全力で、共に良い心身の為に動いて参りましょう。

東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。