「ダイエットを始めてみたけど、どのぐらいが自分の痩せる理想のペースなんだろう?」
ダイエットをしている方はそんな疑問があるかもしれません。
今回はそんな方のために、1か月の理想のペースや目標、ダイエットと減量の違いなどについて書いていきたいと思います。
ダイエットに無理は禁物です。無理をすればするほど体は「逆に戻ろうとする」からです。だからこそ「無理のないペース」を意識するのが大切です。
ダイエットと減量の違い
「痩せる」という言葉を聞くと、体重を落とすということをイメージする方が多いと思います。
体重の落とし方はざっくりと分けると2種類あり、「ダイエット」と「減量」です。
違いを確認していきましょう。
ダイエットとは
ダイエットとは「規定食を摂ること。正しい生活様式をすること」という意味があります。前提としては正しい食事や生活習慣を送ることで、体重に関しては、結果の現象に過ぎないというのが本来のダイエットの意味なんです。
方法としては、正しい「運動」「栄養」「休養」の柱を整えることです。
記事もリンクしておくので参考にしてみて下さい。
減量とは
減量はアスリートや俳優、女優などが目的のために一時的に体重を落とすことです。落とす目的にはゴールが存在し、いつまでに何の目的で落とすかが明確なものが減量ということですね。
「一時的に」という点もリバウンドが前提という言葉が隠されています。
一般的には食事制限や水分制限、多めの有酸素運動などを行っていくことが減量での方法になります。
両者の違いは?
とても簡単に分けると、リバウンド覚悟で短期的に落とす必要がある場合の体重減少が減量で、正しいライフスタイルにした結果それに見合った身体に適応し、中長期的に変化があるのがダイエットです。
もちろん減量もダイエットも正邪の違いはありません。
確認した通り、それは目的によって異なるからです。
ただ「本当はダイエットが目的なのに方法が減量をしていた」など、目的と方法がずれてしまっては身体作りがうまくいかないので、その点は注意が必要ですから両者の特性をしっかりと認識していきましょうね。
理想的なペースとは?
トレーナーとして活動していると、多くの方が「ダイエット」を目的としていると感じます。
なので今回は「減量法」ではなく、「理想的なダイエットのペース」について基本を書いていきますね。
前提として
体重の理想ペースを書いていく前提としては、個人差がとても大きいということは認識しておいた方が良いかと思います。
年齢、性別、仕事内容だけでなく、脂肪量や筋肉量などの体組成(身体の組織の割合)によって大きく異なるんですね。
一般的には年代が若い方が落ちやすく、女性より男性の方が落ちやすいです。
また、筋肉量が多い人の方が代謝量(身体が脂肪を燃やしてくれる力)が高いため落ちやすいです。脂肪も同様に多い方の方が体重は落ちやすい傾向にあります。(体脂肪の量が少ない人ほど体重は落ちづらい)
1か月の理想ペースは?
身体に負担がかからずに、リバウンドをしにくい1か月のペースとしては体重の3~5%くらいの減少が目安になります。
例えば、体重が60キロであれば、1.8~3キロくらいが理想的ということですね。
もちろんこの体重まで落ちなければ理想のペースではないからダメというわけではなく、身体に無理なく落とすならこの数字くらいまでにしておいた方が良いですよというどちらかと言えば上限量の目安です。
大切なことはあくまで生活習慣の変化。
逆にこれ以上の変化が起きた方はもしかすると頑張りすぎているかもしれません。
大切なことは長続きできることというのを忘れずにダイエットをしていきましょうね。
理想的に痩せるために大切な考え方
目的が体重を落とすことにならない
みなさんは「目標」と「目的」の違いをご存知でしょうか?
簡単に言うと、目的は最終的に実現しよう、成し遂げようとすることで、目標はそのために成し遂げたり、到達しようと目指すもの。
要は「目的」を達成するために設けた目印が「目標」であるということです。
目標を持つことは行動を継続させるためのモチベーションになるのでとても良いことだと思います。「○○キロ」を目指すぞと決めた方がそのための手段が明確になりますしね。
しかし、目的が「○○キロになること」だったり「痩せること」になると、上に書いた「減量法」の痩せ方になりやすくなってしまいます。(食事を行いたり、過度な運動をし過ぎたり)
ダイエットでの目的はあくまで「正しい生活習慣を送り、健康になること」。
その行動をとった結果、勝手に痩せるということが非常に大切です。
目標と目的がずれないことが重要になりますね。
停滞期を知る
人間には、ホメオスタシスと呼ばれる恒常性機能があります。それが何かというと、身体の内部の環境を一定の状態に保ち続けようとする傾向のこと。
要は、急激な身体の変化から身体を守ろうとしてくれる力のことです。
実はこの変化がダイエットにおける「停滞期」なのです。
急激に体重に変化があると、身体はびっくりします。
「このままじゃ飢餓状態になってしまうから、体重を落とし過ぎないようにしなきゃ」と守ってくれるんです。(とても大切な機能)
順調に痩せていたとしても、一時的に体重の変化が見られなくなるのはこのためです。
そんな時に大切なことは、ホメオスタシスという機能があることを受け入れてあげる。
今、身体が無理ないように調整してくれているんだな~と考えることが大切です。
そうすれば時間と共に「もうちょっと落とせるかも」と身体が反応してくれるはずです。
大切なことは、時間と共に気長に継続した行動をとっていくことですね。
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楽しみながらが長続きのコツ
「毎日勉強するぞ!」と心に決めても続かないのに、漫画やテレビを見ることは毎日できたりしますよね(笑)
両者の違いは「本当に楽しめているかどうか」がポイントになります。
楽しいことがあると脳内から快楽ホルモンのドーパミンという物質が分泌されます。これが物事を継続させてくれる力になってくれるんです。
ちなみに、やりたくないことでも無理やり「やるぞ!」と3日間くらい頑張れるのは(いわゆる3日坊主)脳内からアドレナリンという物質が出ているからです。
この状態の時も一時的にモチベーションを上げてやる気を起こさせることは出来ますが、毎回アドレナリンを出すためにモチベーションを上げることは結構大変なんです。
よって続かなくなってしまうんですね。
無理なことを毎日するのでなく、コツコツと継続できる楽しいダイエットの工夫をしていくことが長続きするコツになりますね。
まとめ
大切なポイントは、自分は「ダイエット」が目的なのか、「減量」が目的なのかです。
そしてその為の手段は目的と合っているのかを確認すること。
無理ないペースは体重から判断、でしたね。体重の3~5%くらいを目安に目標を立てていきましょう。
リバウンドしない身体にするために、気長にコツコツと行動していきたいですね。

東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。