先日、このような質問をインスタグラムのDMより頂きました。
この方に直接お答えしても良かったのですが「これって同じ環境の人、状況の人がたくさんいるのでは?」と思いこの質問者様に
「同じような環境の方のために、このケースをひとつの例としてブログで解決策を提案させていただいてもよろしいですか?」と相談したところ、快くOKしてくださいました!
ということで今回は、質問者様と同じような環境にいらっしゃる忙しいOLの方の為のダイエット方法を具体的に解説していけたらと思います。
OLの方でも意識可能なダイエット方法は?
OLの方はとにかく忙しいです。子育てをされている方ならなおさらかと思います。
そういった方でもできるダイエット方法とは何なのでしょう?
運動しましょう、といっても「そんな時間がなかなか取れず」という人がほとんどかと思います。
そういう時に思い出して欲しいのが、体のシンプルな法則です。
それは、体は「消費カロリー>摂取カロリー」になると小さくなる(痩せる)ということ。
つまり、カロリーをコントロールしていけば良いということになりますね。
「じゃあ、食べなければ良いのか!」という人もいるかもしれませんが、焦らずに。。。
カロリーは三大栄養素から成り立ちますが、これらをバランスよく摂取しなければ体調不良などの原因にもなってしまいます。
そんな状態で痩せたとしても周りからは「え、どうしたの?やつれた?」と言われてしまう結果に。
そうならないためにも、バランスの良い食事というものを知っていきましょう。
食事は三大栄養素を整えれば十分
バランスの良い食事、というと「ビタミン」や「ミネラル」ということを思い浮かべてしまいがちですが、まずはそもそものエネルギー源である三大栄養素に着目していきたいと思います。
三大栄養素は「炭水化物」「たんぱく質」「脂質」の3つですね。これらをととのえていく必要があります。そして忙しい方がまず意識して欲しいのは「たんぱく質」、次に「炭水化物(糖質)」です。
たんぱく質がないと材料が作れない
このたんぱく質が足りないと、体内では細胞が上手に作られません。となると例え運動を頑張ったりしても効果が出ないということに。
また、爪や髪の毛などの材料にもなるので、たんぱく質が不足すると爪が弱くなったり髪の毛のハリやコシの不足にもつながります。
ではどれくらい必要で何に含まれていて、忙しい人でも摂取出来そうなものは?ということを見て行きましょう。
ちなみにここでは自炊・コンビニなど関係なく見ていきます。もちろん自炊に越したことはないかと思いますし、オーガニックに越したことはないかと思いますが万人が実現できるか、といったらそうではないと思っているからです。
必要量は体重から算出しよう
たんぱく質の必要量は現在の体重から算出していきます。50kgの方だったら50gのたんぱく質が必要です。つまり体重gのたんぱく質は最低限摂取していく必要があるわけです。
体重からまずは必要量を出していきましょう。
何にどれくらい含まれている?
次に、たんぱく質というのは何にどれくらい含まれているのかを理解していきます。たんぱく質がたくさん含まれているのは次の4つの食材です。
・肉
・魚
・卵
・豆
そしてこれらの食材からどれだけのたんぱく質が摂取出来るか?というと、、、(そうです、100gのお肉を食べたからといって100gのたんぱく質が摂取出来るというわけではないんです)
・肉・・・100gあたり20g
・魚・・・100gあたり30g
・卵・・・1個あたり6g
・豆・・・納豆1パック9g
もちろんお肉や魚は種類により異なりますし、豆も製品によって異なりますので、あくまでも「これくらいなんだな」ということを覚えておきましょう。お肉やお魚の100gというのは、大体手のひらサイズの面積です。
ので、必ず食事の時に肉か魚を入れるというのが忙しいOLの方のためのダイエットの最初のステップとなります。そしてこのステップにはさらにコツがあります。
超重要!脂質の少ないたんぱく食材を狙おう
たんぱく質がある食材というのは、脂質も多く含まれていることが多いです。お肉の脂身や卵の黄身などなど。それらは別に悪いものでもなんでもないのですが、「過剰になりやすい」というのが問題点です。
ということで、上記たんぱく質の豊富な食材を摂取するときは
・肉の低脂質な部位(ささみ・鶏胸肉・ロースなど)を選ぶ
・低脂質な白身魚(ほっけやたら)や鮭、まぐろの赤身やカツオの刺身を選ぶ
・「炒める」「揚げる」は選ばず「茹でる」「煮る」「蒸す」という調理法を選ぼう
というのが大切なポイントになります。
まとめると
・たんぱく質は体重g以上必要
・肉や魚を必ず食事に手のひらサイズ入れよう!
・低脂質な肉や魚をチョイスしよう
・炒めや揚げ物ではなくて、茹でる・煮る・蒸すを選ぼう
ということになります。これ、めっちゃ大切です。
糖質も恐れずに食べよう!
「糖質制限」という言葉が一人歩きしているからから、糖質=悪というような方程式が出来上がっているように思います。
しかし、糖質は重要な栄養素なので、必要な分はしっかりと摂取していきたいですし、摂取しないと健康的に痩せることは出来ません!現場での経験上、本当にそう思います。
ではどれくらい必要か?何を食べるべきか?を見ていきましょう。
糖質は80~100gくらいを目安に
コンビニのおにぎりのサイズで大体糖質というのは40~50gくらい入っています。ので、それを2個くらいは「食べなきゃダメ!」ということですね。それよりも少なくてもダメですし、多すぎてもダメです。ただ、筋肉をしっかりつけるというフェーズでは糖質をわざと多めに摂取してインスリンを効率的に分泌させたりします。
話が逸れましたが、おにぎり2個分であれば恐れずにちゃんと食べてください。仕事をエネルギー全開でやっていくためにも必要なことです。
できればお米を!
そして痩せたいと思っている人は出来るだけお米をチョイスしていきましょう。お米は程よく食物繊維やお水も含まれているので痩せるということにかなり役立ってくれます。
私も毎日ちゃんとお米を食べていますし、それで太ったことはありません。しかし、パンやラーメン、パスタなど粉物が続いた時には体型が明らかに変わりました(もちろん脂質など他の要因もありますが)。
お米を食べるときはお味噌汁もセットにすると、お互いがお互いの不足しているアミノ酸を補ってくれるのでおすすめです。昔の食べ合わせって実は合理的だったんですよね。
コンビニのおにぎりだったら何選ぶ?
忙しいという人は朝はコンビニのおにぎりになる人もいるのでは。おすすめは「鮭のおにぎり」です。脂質はないし、鮭のたんぱく質も摂取出来るからです。
自宅でゆっくり朝ごはんを食べられるという人はご飯、お味噌汁、納豆、お魚かお肉がおすすめ。作り置きをしたり、お惣菜を活用(炒めや揚げ物はダメですよ!)しても良いかと思うので、痩せるために食べて行きましょう。
まとめると
・糖質は80~100gくらい食べたい(おにぎり2個分)
・出来ればお米を!(パン・パスタ・粉物は太る)
・コンビニはさけのおにぎりがおすすめ!
こんな感じでどうでしょう?朝〜夜までの食事例
基本がわかったところで、食事の基本例を紹介して行きたいと思います。あくまでも参考程度に(真似してもよいです!)してみてください。
パターン1.自宅でしっかり食べられる人
自炊をするという人のパターンを見て行きましょう。
・朝:ご飯・お味噌汁(海藻)・お魚(焼いても惣菜でもOK)
・昼:定食ランチ(お魚かお肉、ご飯は少なめに)
・夜:お肉かお魚(ツナ缶などもおすすめですよ!)、お野菜、キノコ類を混ぜたサラダ
朝は糖質でお米、たんぱくでお魚、海藻でミネラル補給というイメージです。昼は近くの定食屋などでお肉かお魚を選んで頂きます。夜はご飯はいらないので、お肉かお魚にお野菜とキノコを混ぜ、サラダにして頂きます。
自宅ではこういった感じで「朝と昼に糖質を摂取し、たんぱく質は1日を通して摂取し続ける。脂質は極力食材からのみ摂取していく」というイメージです。
コンビニや惣菜をフル活用!
次に、自炊はあまりしない人のためにコンビニの商品を活用した例をみていきましょう。
・朝:さけのおにぎり、オイコス、コーヒー
・昼:定食ランチかカフェ(お魚かお肉チョイス)
・夜:ハイボール・ほっけ(セブンに売っているやつ)・枝豆(岩塩を振ってミネラルも補給)
なんと「ハイボール」が!毎日これ、というわけではありませんがこんな感じでも全然大丈夫。朝はさけとオイコス(ダノンジャパンから出ているヨーグルトです)でたんぱく質を補給、昼は定食のメインでお肉とお魚を。夜は枝豆とほっけでたんぱく質を、岩塩でミネラルを補給という感じです。
コンビニだと作る時間を削減出来るので本当に忙しい!とか今日は作る気力ないな・・・という人はぜひ。
サプリを活用した事例
最後にサプリを活用したい!という人の事例も。多種多様な考え方がありますので、こういったサプリも使用するということも考えるのもありですね。
・朝:BCAAもしくはEAA コーヒー
・昼:お肉たっぷりスープカレー、ミネラルサプリ
・夜:マグロの赤身 or カツオの刺身、きのことお野菜を蒸したもの
・間食:プロテイン
朝あまり食べれないという人は、筋肉の減少を抑えるためにBCAAもしくはEAAを摂取し、コーヒーのカフェインも摂取します。
昼にたんぱく質を摂取しつつ、食事で補いきれないミネラルを。
夜にはお刺身でたんぱく質と良質な油(特にEPA)を摂取し、きのこやお野菜で繊維質を摂取していきます。
こういった食事の摂取の仕方、考え方もあります。自分のライフスタイルがどれに近いかを考え、その中で組み立てていくことが大切ですよね。
パーソナルトレーニングは、自分のライフスタイルを分析して、その中で最善の食行動をとっていくための提案をしていくものです。「絶対自炊!」とか「絶対サプリ!」というものではありません。だからこそオーダーメイドなんですよね。私のジムではそうやってライフスタイルに合わせた提案をさせて頂いています。
運動について|有酸素運動と筋トレのどちらを選択する?
次に運動についてです。運動は種類として有酸素運動と無酸素運動があります。
これらのどちらを選択すれば良いのでしょうか?効果的に、効率的に、というのであれば「どちらも」をおすすめします。
ここでまた掘り下げた質問をいただきました。
これに関しては「筋トレが先」の方が良いです。
筋トレでエネルギーを使い果たすようにして、ウォーキングなどの有酸素運動では最初から脂質にエネルギーを求めるようにしていきます。
30分だけの運動にしても15分筋トレ→15分ウォーキングの方がより効率的なので、順番やどちらをやろう?という選択肢で迷われている方がいたら参考にしてみてください。
※どちらもやらなければ効果がない、というわけではないので「まずは運動する!」という姿勢が一番大切です。
効率良く全身を刺激できる運動は?
最も、と言われるとなかなか難しいのですが、「たくさん刺激出来る方が良い」というのは間違い無いかと思いますので、おすすめのエクササイズを紹介して行きたいと思います。
腕周りは膝つきの腕立て伏せを!
腕周りはなんといっても腕たてふせがおすすめです。腕周りをすっきりさせたいのであれば、腕立てがサクサクできるくらいの筋力を女性であってもつけていくことが大切になります。
多分インスタで普段みなさんが見ているようなモデルさんたちは膝つきの腕立てくらいであればサクサクできるはず。
やり方を確認していきましょう。
膝をついて腕を肩の真下あたりにつきます。この時に体はまっすぐにしていきましょう。
そのまま肘を曲げ、体を沈めていきます。そして元の姿勢に戻ります。この動作を繰り返していきましょう。
回数は10回を目標にしていきます。最初はそんなに出来ないかと思いますので5回くらいから始めて、徐々に10回に到達するようにしていきます。
休憩を1分ほど取り、再度がんばってみましょう。これを3回くらい繰り返します。
膝つき腕立て伏せが出来ない!そんな時は壁を使おう
膝つきで腕立て伏せがどうしても出来ないという人は壁を使って練習をしていきましょう。
これでも初心者の人は十分に胸や腕に刺激を感じるかと思います。回数は10回を目標に、慣れてきたら15回や20回にしていきます。
また、実際のセッションでは膝つきの腕立て伏せもそうですが、インクライン・プッシュアップというものを取り入れています。
これがそのインクライン・プッシュアップというものです。
手を高い椅子や台に置いて行うのがポイントです。こうすることで腕立てのフォームなんだけど負荷は軽い状態で行うことが出来ます。
お腹周りはプランクで十分
がっつり腹筋割りたい!というような目標がないのであれば腹筋はプランクで十分です。ただし、強度は上げていく必要があるので、時間をとにかく長く出来るように頑張っていきましょう。
肘とつま先で体を一直線に保ちます。
自分の身体の「軸」をイメージしながら行うと上手に出来ます。
最初はきついと思うので15秒くらいからスタートして
15秒→20秒→25秒と少しずつ秒数を長くしていきましょう。
休憩をはさみながら3セット行います。
休憩は30秒〜45秒ほど取るようにしましょう。
出来るのであれば60秒以上を3セットできたら良いです。それくらいの腹筋の能力があれば食事をきちんと整えていれば綺麗なお腹周りになってくるはずです。
脚やヒップアップにはワイドスクワット
効率良く脚やヒップに刺激を加えていく種目としてワイドスクワットを紹介して行きたいと思います。
足を肩幅よりも広めに開いていきましょう。
爪先は45度外側くらいが良いです。
手は胸にクロスするか腰に手を当てると良いでしょう。
そのまま腰を沈めて行きます。この時に先ほど言った「股関節の外旋=膝のお皿を外側へ向ける」ことをすごく意識します。
下の写真の様に、膝のお皿が内側に入るのはNGです。
ももが床と平行になるくらいまで下げたらゆっくりと腰を上げて行きましょう。膝の向きを保ちながら動作を続けます。
回数の目安としては10回〜20回くらいが良いです。慣れてきたら負荷を加えるために手にダンベルや家にある重そうなものを持ったりしていきます。休憩を挟みながら3セットほどやっていきましょう。
数値にとらわれないで、長い目でダイエットを
誰もが「毎日完璧」にやろうとするのがダイエット失敗のもとだったりします。
最終的なゴールが「綺麗な体」なので、短期間で見たときのちょっとの体重の増減や「食べちゃった!」などは無視するくらいのマインドでやってみてくださいね。
※もちろん、暴飲暴食が「続く」ようだとダメですが・・・
結局、ダイエットというのは「生活様式を整える」ことです。それってつまり
・たんぱく質中心の食事が「普通」になる
・適度な運動が「普通」になる
・筋トレが「普通」になる
ということだと思いませんか?その「普通」になるまでってかなりきついのかもしれないですけど、毎日歯磨きするのが「普通」なように、毎日テレビやyoutubeを見るのが「普通」なように、習慣になれば「普通」になります。
ひとりでやると孤独かもしれません。そういった時は仲間を見つけたり、トレーナーの方に頼んでみたりして、環境を整えてみてください。モチベーションがアップするような環境に身を置く努力も大切だということを、知ってくださいね。
行うことはシンプルです。あとは続けるだけ
ここで紹介したのはすごくシンプルです。
・たんぱく質を毎食必ず入れよう
・脂質は食材から摂取するくらいがちょうどよい
・「炒める」「揚げる」は避け「茹でる」「蒸す」「煮る」にしよう
・適度に筋トレ→有酸素運動をしよう
・長い目でゴールを見つめよう
これをあとは「続ける」だけ。もし続かないようだったら、少し休んだって良い。
この間のライブ配信で頂いた質問の中に「三日坊主なので続けられません」というものがありました。
でも、「三日坊主を続ける」ということをすれば結局は続けることになりますよね。
それくらい、毎日完璧じゃないといけないということは何も無いので、長い目でゴールを目指してみてくださいね。
今回は頂いた質問を元に、忙しいOLの方のためのダイエット方法を深掘りしてみました。ぜひぜひ実践してみて、理想の体を目指す一歩を踏み出しましょう。

東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。