痩せたいのに痩せないで、しかも痩せない理由がわからないとなると「痩せない辛い・・・」というようになってしまいますよね。痩せないと食事をどんどん減らして運動を増やして・・・としてしまいがちですが危険です。痩せない原因を分析して、正しい習慣をものにしていきましょう。
痩せない理由は「不足」にあるかも
痩せない理由としては、特に女性の場合、様々なことが「不足」している傾向が強いです。
「ダイエット」というと、昨今流行っている某パーソナルジムの影響で「極度の糖質制限と辛い運動」というイメージが定着してしまっていますが、鵜呑みにしてしまうのは危険です。
特に現代の方々は基本的に栄養・筋力共に「不足」しているので、まずはそれらを十分にしていくことが先決です。それを無視して糖質制限等に走ってしまうと、さらに「不足」を招いてしまい、全く痩せないどころかリバウンドしてしまう恐れも。
自分の食生活はどうなのか?今一度確かめてみましょう。
栄養不足になっていませんか?
まず初めにすべきことはこの「栄養」という土台をしっかりさせることです。これを抜きにしてしまっては不健康に痩せてしまうので注意が必要です。
食は人を創るものです。まずは食を整えることを考えてみましょう。栄養が十分行きわたってから初めて運動をするという段階になります。
タンパク質
このブログでは本当にうるさく言っていますがまずはタンパク質です。
タンパク質の必要量は【体重g】が基本!女性も男性も筋トレやダイエットに必須!
タンパク質はアミノ酸というものに分解され、筋肉や髪の毛など、私たちの身体の構成要素となってくれます。
これが不足してしまっては、そもそも材料不足になり、運動の効果は全くと言っていいほどありません。
そしてタンパク質は「定期的な供給が必要」です。ので、週末にまとめて摂取、といったことは出来ません。実際のセッションでも言っているのですが「毎食タンパク質をしっかり摂る」くらいで丁度良いです。
1食ごとに、お魚やお肉、豆、卵が入っているかを必ずチェックして、余分に食べるくらいの意識で食べてみてください。
炭水化物は余ると中性脂肪に、脂質はコレステロールになりますがタンパク質は材料になるのでとりすぎということはありません。
タンパク質がしっかり摂れているかどうかの基準としては体重g摂取出来ているかです。まずはこの基準を3食で摂取するよう心がけることから全てが始まります。タンパク質は美と健康に必要不可欠です。
タンパク質含有量の多い食べ物一覧!安いのは?コンビニで買える?ダイエットにはどれが良い?
鉄やカルシウムなどのミネラル
鉄はエネルギーを生み出す元
鉄は身体の中でATPというエネルギーを生み出す手助けをしてくれています。つまり「熱を生み出す」助けになっているということです。
その他にもホルモンの分泌や、免疫力にも関わる大切な栄養素。月経などで毎月体外へ出てしまっている鉄分は特に女性は意識的に摂る必要がありますね。
カルシウム不足は筋肉の収縮力低下を招く
もしあなたが
・お菓子類をよく食べ
・甘いものをよく飲み
・炭酸飲料を好み
・カップ麺を食べてしまう(リンという添加物が入っている加工品)
という生活をしていれば(続ければ)慢性的なカルシウム不足に陥っている可能性が。
カルシウム不足は筋肉の収縮力の低下を招きますので、少しの運動ですぐに疲れたり、精神的な面ではイライラしたりします。
「健康」という視点で見ても、骨の健康に関わるカルシウム。こちらもしっかり摂りたい栄養素です。
ビタミンB群
代謝の活性化の助けになってくれるのがビタミンB群。最近なんだか疲れやすいという人やお酒が残りやすくなったという人はビタミンBが不足している可能性が。
また、健康という視点からもビタミンB群の不足は集中力の低下や気分がふさぎがちになるなどの症状が。
代謝の低下を感じる人はしっかり摂りたいですね。
糖質制限に潜む危険とは?
以上のことを言うと「じゃあタンパク質とビタミンミネラルを摂って、炭水化物は抜きにしよう」と言う方がいますが、これも安易で危険です。制限するにしても徐々にしていくのが理想です。
便秘になるかも
まず、炭水化物というのは、糖と食物繊維の複合体のため、「炭水化物を摂らない=食物繊維を摂らない」ということになります。それが原因で便秘になる人も多いです。
糖質制限を始めて便秘になったと言う人はこれが原因の可能性があるので、少し糖質の量を増やすかお野菜の量を増やすなどして解消していきましょう。
燃焼には「熱」が要る
すごくシンプルな話ですが、何かが燃えるには「熱」が必要ですよね。
それは人体とて同じです。ダイエットしているみなさんが大嫌いな(?)カロリーというのは、ざっくりいうと「エネルギー」つまり「熱」です。
エネルギーは日中の活力になります。それで身体を動かして熱を生み出しているわけですね。
のでそもそも燃焼には熱が必要ということを理解しておきましょう。
デスクワークの人は根本的な筋力不足かも
現代はデスクワークが多くなっており、慢性的な運動不足の人が増えています。
そういった人がいきなり筋トレを始めてしまうと身体を痛めてしまう可能性も。
そうならない為にも、少しでも自分の生活に運動習慣をつけていくことが必要です。
ただそれも「栄養が充実して初めてOK」なので、まずは食生活を整えることから始めてみてください。
セッションにいらっしゃる9割の方は筋力不足です。
女性のお客様はこうして体組成を測定しますが、体重に対して筋肉の量(割合)が少なく、体脂肪の量(割合)が多いのが分かるかと思います。ほとんどの「痩せない」と言っている女性は上のようなグラフになります。ちなみにピンクの線は理想の線、体重に対して筋肉の量が多く、体脂肪の量が少ない。
ちなみにモデルの道端カレンさんもある記事でご自分の体組成を公開しておりました。
出典:Rhythm モデル・道端カレン「体調管理の基本は記録をとることから」より
体重に対して筋肉の量がしっかりしていることが分かりますよね。まずはこの状態になること、目指すことが大切です。
痩せない理由がわからないと嘆く前にやりたいこと4つ
ここからは具体的に、「痩せなくて辛い」と嘆く人が行いたいステップを紹介したいと思います。
まずはこれをしっかりとやること。出来れば半年くらいのスパンで見てほしいです。英語がすぐに喋ることが出来ないように、身体もすぐには変わりません。
残念ながら、今の身体になってしまったのは「過去の自分が何年も何十年もかけて今の体になるきっかけを積み重ねたから」です。
それを良いものに変換していくため、4stepを積んでみましょう。
1.食事を整える
まずは本当にこれ。「健康第一」ならぬ「栄養第一」です。食事が整って初めて運動してOKになります。栄養が不足してフラフラな人に「筋トレしましょう!」はどう考えても無理な話ですよね。
・タンパク質豊富なお肉・魚・豆・卵を3食しっかり食べる。
・お米をちゃんと摂る
・甘いもの、炭酸飲料、添加物たっぷりの加工品を「出来るだけで良いので」避ける
ここから始めていきます。
元気に満ち溢れてきたらその溢れるエネルギーを運動へとぶつけていきましょう。
2.運動量を増やす
運動していきましょう、と言ってもいきなりウエイトを持ってガツガツ筋トレというわけにはいきません。
まずは日常の中での運動量を増やす事から始めていきましょう。
例えば都心の人であれば1駅分歩くとか、駅では全て階段で移動するとか、オフィスでも3階くらいの人であれば階段で移動するとか・・・工夫すれば歩くチャンスは作れるはずです。
そして次に「椅子から立ったり座ったり」という運動を10回ほど1日に入れる。筋トレで言うとスクワットに近い運動になりますね。
こういった一工夫を経たあと、筋トレを入れていくことにしましょう。
3.筋トレを入れる
筋トレでは、「たくさん関節が動くトレーニング」をしていきます。
具体的には、スクワットや膝立伏せがおすすめです。
スクワット
足の定番の種目であるスクワット。足の間にボタンがあると思って、それを両手で押しに行くような意識で行うと上手に行きますので試して見てください。
スクワットについてより詳しく知りたい時には下記の記事が参考になります。
膝立伏せ
膝立伏せは腕立て伏せの前段階のトレーニングですが、腕立て伏せが出来ないという人にはおすすめ。特に女性はなかなか腕立て伏せをガシガシやるのは難しいですよね。
慣れてきたら腕立てに挑戦するのも良いと思います。
4.習慣を続ける
そしてこれら3stepを続けることが最後のステップです。ダイエットというのは「習慣」という意味があります。
継続は力なり、というのは真実だと私は思っています。
小さくでも良いから続けること。日々それに工夫を加えていくこと。その積み重ねがやがて大きな差を生みます。
気軽に、けど気長に。美と健康の為にも、良い習慣を続けたいものです。
まとめ
以上、痩せない辛いという人の為に、痩せない理由を栄養不足や筋力不足から説明してきました。
4stepをしっかりと実行し、理想の体に日々近づいて参りましょう。

東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。