ストレッチはケアだけでなく、リラクゼーションを求める人にとっても重要なものです。
この記事では、「自宅で自分でストレッチが出来るようになる」ということを目標として、簡単なストレッチをまとめていきたいと思います。
首や胸、二の腕、ももの裏など部位別に紹介していくので、あなたが「伸ばしたいな〜」と思うところから始めてみてください。
ストレッチを極めよう!
ストレッチは運動においてとても重要なものです。どうして重要なのかというと、私は「ストレッチをすることで筋肉がどこにどんな風についているかを感じることが出来る」と思っているからです。
胸のストレッチをするにしても「胸のストレッチって意外と肩の方から伸びるな〜」などと感じることができるはずです。
筋肉がどこからどこまでついているか分かると、筋トレも上手にできるようになります。
そういうことから、ストレッチはただただ伸ばすものだけでないし、ケアだけの意味ではないと思っています。自分の体を知ることが出来るひとつの手段として有効です。
自宅でも簡単にできるストレッチに挑戦してみよう
それでは、自宅でも簡単に出来るストレッチをしてみましょう。
ひとつの部位につき、深呼吸を3回ほど行えば十分です。その時に「呼吸のたびに体が溶けるような」意識を持つとより伸びると思いますのでなんとなく伝わる人は実践してみてくださいね。
上半身のストレッチ
上半身のストレッチをやっていきましょう。
最初に胸のストレッチに挑戦です。これは家の壁などを使って行うものです。力んで肩が上がらないようにすることを意識してみてくださいね。
手の位置を上下変えてみたりすると微妙に伸びるポイントが変化します。そういったことも楽しみながら実践してみてください。
胸の筋肉は胸にもちろんありますが腕の骨からついています。そのため「意外と腕が伸びている感じがするな〜」と感じるかと思います。
体の発見も楽しみながら行ってみてください。
▶︎参考:胸のストレッチを解説。ポイント、注意点、効果を確認しよう!
次に二の腕のストレッチです。二の腕も伸びる感覚がわかると逆に筋トレにおける「縮む感覚」も分かってきやすいです。あくまで経験則ですが。
肘の位置を色々と変えながら一番「伸びるな〜」という部分を見つけてみましょう。そうすることで基本となる場所を見つけることができます。そこから少しずつ位置を変えて、二の腕の色々な部位を伸ばしていきましょう。
肩甲骨から背中、腰にかけてこるという人は背中のストレッチがおすすめです。「肩甲骨を外側に」という感覚を身につけるのに適しているので、「肩甲骨が動かないのよ〜」と普段思っている人はぜひ挑戦してみましょう。
▶︎参考:背中のストレッチ、方法や注意点は?
手を組んで8の字を描くようにしてみると背中の色々な部分が伸びて気持ちが良いですよ。これも二の腕などと同様に「伸びるわ〜」という部分で深呼吸を繰り返してみましょう。
肩こりが多いな〜という人は首のストレッチに挑戦してみましょう。首の筋肉は非常に繊細なので「優し〜く」という気持ちが大切です。急にやったり、伸ばしすぎたりすると筋肉が痛む可能性があるので注意してください。
▶︎参考:デスクワーカー、肩こりの方必見!首回りのストレッチを習得しよう!
特にデスクワークの方は困っている人も多いかと思うので、湯船に浸かりながらやシャワーを浴びながらやってみるとよりリラックスできるかもしれません。
下半身のストレッチ
上半身を行なったら次は下半身のストレッチを行なっていきましょう。
下半身は上半身よりも筋肉の密度があるので、時間をかけてゆっくりとやっていくことが大切です。
まずは「前屈」を行なっていきましょう。ここで伸びるのはお尻、ももの裏、膝の裏などですね。
注意点としては「骨盤が寝ない」ようにすることです。どうしても骨盤が寝てしまうという人はタオルを丸めておしりの下に敷いたり、たったまま前屈を行うようにしていきましょう。
そうすることで骨盤からの動きがわかってくるかと思います。この「骨盤から動く」というのは特にスクワットやデッドリフトといった重い重さを扱うトレーニングにおいては非常に重要なのでストレッチで感覚を掴んでおきましょう。
ももの裏を伸ばしたら次はももの前を伸ばします。ここが硬い方、本当に多いです!
最初「痛い」という場合は、肘だけつくようにしたりしながらストレッチの具合を調整していきましょう。
主観的に「気持ちよい」もしくは「少し痛気持ちいい」くらいにしておくのがストレッチの度合い調整のポイントです。
▶︎参考:もも前のストレッチの方法は?効果は?
最後にふくらはぎのストレッチをおこなってみましょう。ふくらはぎは膝裏に通ずるところです。この膝裏が硬い人が非常に多く、それでさらに体が固まっている人が多いです。
それを改善・予防していくためにもふくらはぎのストレッチをケアとして取り入れます。特にヒールで歩くことが多い女性には必須のストレッチかもしれません。
▶︎参考:ふくらはぎのストレッチ解説|方法や注意点、効果など!
ストレッチを行う時の注意点
ストレッチの「型」を紹介してきましたが、次はそれにどんなことを気をつけるのか、つまり意識の部分を紹介したいと思います。
もちろんやれば効果はありますが、「より効果を」というのであればこの意識の部分にも目を向けたいですね。
呼吸は止めない
当たり前のことかもしれませんが、意外と呼吸が止まる方が多いです。一旦「気持ちよい」くらいにまで伸ばしたら意識を自分の呼吸へと集中していきましょう。
おすすめは、ゆっくりとした呼吸をしながら頭の中で「吸う〜〜〜〜〜吐く〜〜〜〜〜〜」と自分の呼吸を実況中継すること。
そうすることで意識して呼吸をし、しかも止めずに深い呼吸をすることが出来ていきます。
深呼吸が基本
深呼吸ってどれくらいやねん!となりそうですが、一応ご案内している基準は
・5秒以上吸って
・5秒以上吐く
としています。
まず5秒吸うって普段しないのでかなりきついです。しかしそれができない人は普段どれだけ浅い呼吸をしているのか、という認識にもなります。
深い呼吸をしていくためにも、5秒という基準を守ってみてください。
「痛い」は自分ではやらない
専門家の人に頼むならまだしも自分でやるので「痛い!」と思うくらいまで伸ばす必要はありません。
「気持ちよいな〜」とか「痛気持ちいいかな」と思うくらいで留めておきましょう。
「〜ながら」はしないほうがよい
簡単にできてしまうストレッチは「テレビを見ながら」とか「雑誌を見ながら」というのが出来てしまいます。
が、私はそれはやらない方が良いと思います。
というのもそうすると自分の呼吸に意識を向けるのが難しくなるからです。
人間は一度にひとつのことしか出来ません。これは「ひとつのことにしか意識を向けることが出来ない」ということです。
料理をしながら明日の仕事のことを考えていては手元がおろそかになり怪我をしやすくなります。
行為と意識を一致させるよう、ストレッチで練習していきましょう。
ストレッチを、やってみよう
とにもかくにもまずは「やってみる」ことからはじめてみましょう。そうしないと何も始まりません。
・より深い呼吸ができたな〜
・より溶ける感覚つかめたな〜
そういうことがストレッチでつかめてくると自分に意識を向けるのが上手になります。
・胸の筋肉が伸びる感覚がわかってきたな〜
こうなると自分の体が「筋肉ってどこからどこにどんな風についているか」が分かるようになります。
リラクゼーションだけではないストレッチの効果、ぜひ体感してみてくださいね。

東京学芸大学では、保健体育を専攻し、その後、日本ホリスティックコンディショニング協会ホリスティックコンディショナーの資格をとり、パーソナルトレーナーになる。活動歴7年。累計1000人以上のセッションを行う渋谷のパーソナルトレーニングジム「ととのえて、からだ。」の代表トレーナー。解剖学や生理学、栄養学など知識が豊富。